

「3社から見積もりを取ったら、月10万円と月80万円が並んでいて比べようがない」「任せてみたが、当たり障りのない投稿が月8本届くだけで終わった」――運用代行のご相談は、この2つから始まることがほとんどです。
結論からお伝えすると、金額の差は依頼範囲と制作本数でほぼ説明がつきます。そして成果が出ない原因の多くは、業者の力量より、任せる範囲の決め方にあります。
solezoreでは、見積もりを取る前に月に何本の投稿が要るかを決めることをおすすめしています。この数字が定まれば、各社の提案を同じ土俵に載せられます。逆にここが曖昧なままだと、安い提案が必ず魅力的に見えます。
この記事では、任せられる業務の整理から、費用相場と料金体系、代行会社の種類、媒体ごとの違い、選び方の基準、契約前の確認事項、契約書で見る項目、依頼後の進め方、よくある失敗、内製との分岐、成果が出るまでの期間までを通しで解説します。
SNS運用代行とは|任せられる業務の範囲
結論: 代行という言葉には、投稿の代筆から戦略の設計までが含まれます。範囲を決めずに見積もりを取ると、金額の比較ができません。
まず、何を任せられるのかを整理します。ここが曖昧なまま話を進めると、後から追加費用が積み上がります。
業務の6領域
- 戦略設計:誰に何を届けるか、どの媒体を使うかを決める
- 企画と制作:投稿の内容を考え、画像や動画を作る
- 投稿と運用:決めた頻度で出し、ハッシュタグや説明文を整える
- コメントとメッセージ対応:問い合わせや反応への返信
- 数値の分析と報告:結果を集計し、次の打ち手を提案する
- 広告の運用:予算を預かり、配信を設計する
この6つのうち、どこまで頼むかで費用が変わります。月10万円の提案には制作と投稿だけ、月80万円の提案には戦略から広告までが含まれている、というだけの違いであることが少なくありません。
社内に残すべき部分・外に出しやすい部分
商品知識と意思決定は社内に残します。どの商品を推すか、どこまで言っていいか、価格や在庫はどうなっているか。
ここを丸ごと外に出すと、当たり障りのない投稿が並びます。冒頭に書いた不満の正体は、たいていこれです。業者が手を抜いたのではなく、判断材料を渡していないから無難な内容にならざるを得なかった、という構図になっています。
技術と手間の部分です。撮影、編集、画像の制作、投稿の作業、数値の集計。
ここは経験の差が大きく、内製すると立ち上げに時間がかかります。最初から任せたほうが速いことも多い領域です。
| 業務 | 社内に残すか | 理由 |
|---|---|---|
| 戦略設計 | 一緒に作る | 事業の方針と切り離せない |
| 企画 | 一部を残す | 商品知識が内容の質を決める |
| 撮影・編集 | 外に出しやすい | 技術と時間の差が大きい |
| 投稿作業 | 外に出しやすい | 手間だが判断は要らない |
| コメント対応 | 判断基準を渡す | 誤った回答は信用に直結する |
| 数値の分析 | 一緒に見る | 任せきりだと投稿が目的化する |
費用相場と料金体系
結論: 月額契約が中心で、月10万円から80万円まで幅があります。判断に使えるのは総額ではなく、投稿1本あたりの単価です。
金額の目安を整理します。依頼先や内容によって幅があるため、参考としてご覧ください。
範囲別の相場・1本あたりで比べる
| 依頼範囲 | 月額の目安 | 含まれるもの |
|---|---|---|
| 投稿代行のみ | 10万〜20万円 | 月8〜12本の投稿。企画は簡易 |
| 企画+制作+投稿 | 20万〜40万円 | 月12〜20本。画像や短尺動画を含む |
| 戦略設計から運用まで | 40万〜60万円 | 複数媒体、月次の報告と改善提案 |
| 広告運用を含む全体 | 60万〜100万円 | 上記に広告の設計と運用が加わる |
範囲がそろわないときは、投稿1本あたりの単価に換算します。
月30万円で20本なら1本1万5,000円。月15万円で8本なら1本1万8,750円。総額では後者が安く見えますが、単価は高い計算です。
動画が含まれる場合は、静止画と分けて数えます。短尺動画は静止画の3倍前後の工数がかかるため、同じ1本として扱うと比較を誤ります。
初期費用の有無・成果報酬型の注意点
月額とは別に、初期費用が発生することがあります。アカウントの設計、方針の策定、プロフィールやハイライトの制作。
10万円から30万円ほどかかることがあり、月額だけを見て契約すると初月の請求で驚きます。見積もりの段階で必ず確認します。
売上や獲得件数に対する報酬を組み合わせる形もあります。固定費を抑えられる反面、成果が出たときの支払いは大きくなります。
確認すべきは、何を成果とするかの定義です。SNS経由の売上だけか、同時期の全売上か。計測の方法まで含めて決めておかないと、請求の段階で解釈が食い違います。

代行会社の種類と得意分野
結論: 制作に強い会社、広告に強い会社、EC支援の会社に大別できます。自社の課題がどこにあるかで選び分けます。
同じ代行でも、成り立ちによって強みが違います。
制作を軸にする会社・広告を軸にする会社
映像や画像の質が高く、企画の引き出しも多い。もともと制作会社だったところが多く、見せ方の設計に長けています。
一方で、売上や在庫の話までは踏み込まないことがあります。良い投稿は作れても、売れる構造は自社で持つ必要があります。
配信の設計と予算の最適化に強みがあります。広告代理店の出身者が中心の会社です。
有機的な投稿の企画は不得意なことがあります。広告を止めると数字も止まる、という状態になりやすい点は理解しておきます。
EC支援の会社・見分け方
商品ページ、価格、在庫、レビューまで含めて設計します。SNSを単体ではなく、購入までの流れの中で捉えます。
制作の質は専門会社に劣ることがありますが、売上と利益の両面で見てくれる点が強みです。
初回の打ち合わせで、何を質問されるかを見ます。世界観やトーンの話が中心なら制作寄り、予算と獲得単価の話なら広告寄り、原価や注文単価の話が出てくるならEC寄りです。
どれが良いということではなく、自社の課題に合うほうを選びます。
媒体ごとの違いと選び方
結論: すべての媒体をやる必要はありません。商材と目的に合う1〜2媒体に絞ったほうが、同じ予算で成果が出ます。
媒体を増やすほど、1媒体あたりの手が薄くなります。
媒体の性質と、増やすタイミング
| 媒体 | 向いている目的 | 制作の負担 | 成果が出るまで |
|---|---|---|---|
| 商品の世界観、指名検索の獲得 | 中。画像とリールの両方 | 3〜6か月 | |
| TikTok | 認知の拡大、新規の獲得 | 高。動画を毎日 | 1〜3か月 |
| X | 情報発信、拡散、採用 | 低。テキスト中心 | 3〜6か月 |
| YouTube | 深い理解、検索経由の流入 | 高。企画から編集まで | 6か月〜 |
| LINE | 既存顧客への再訪促進 | 低。配信の設計のみ | 1か月〜 |
新規の獲得が目的なら、拡散力のある媒体から入ります。既存顧客との関係づくりが目的なら、届く相手が決まっている媒体です。
商材との相性も見ます。映像で違いが伝わる商材は動画媒体、説明に時間が要る商材は長い形式が向きます。
1媒体で型ができてから増やします。目安は、投稿の型が2つ以上見つかり、数字が安定してきた頃です。
同時に3媒体を始めて、どれも中途半端になっている事業者を多く見てきました。手を広げるより、1つを深くやったほうが早く結果に届きます。
2媒体目を始めるとき、1媒体目の素材を使い回せる組み合わせを選ぶと負担が減ります。短尺動画を作っているなら、縦型の動画を扱う媒体同士は相性が良い。まったく形式の違う媒体を足すと、制作が単純に2倍になります。
媒体ごとの投稿頻度
同じ月20本でも、媒体によって意味が違います。
拡散を狙う媒体では、本数がそのまま試行回数になります。反応の差を見るには、同じ条件で複数本を出す必要があるため、週5本以上が前提です。
一方、既存顧客に届ける媒体では、頻度が高すぎると離脱を招きます。週2〜3本に抑えたほうが、開封率も反応も保てます。
契約の際は、媒体ごとに本数を分けて記載してもらいます。合計本数だけの記載だと、配分を業者の裁量で決められることになります。
媒体のなかでXは、撮影と編集の工程がないぶん費用が低く、任せる範囲を絞りやすい媒体です。
選び方の基準|見積もりを比べる前に
結論: 比較の前に、自社で決めておく数字が3つあります。目的、媒体、月あたりの本数です。これがないと安い提案が必ず魅力的に見えます。
業者選びの前段で決めることがあります。
決めておく3つ
- 目的:認知、集客、採用、販売のどれが主軸か
- 媒体:どの媒体を使うか(1〜2つに絞る)
- 本数:月に何本の投稿が要るか
3番目が最も重要です。本数が決まっていないと、各社の提案を同じ土俵で比べられません。
目安として、Instagramなら月12〜20本、TikTokなら月20〜30本が必要になります。この水準を下回る提案は、安くても成果につながりにくい。
もう1つ、契約前に決めておくのが目標の指標です。代行会社の作業で動く数字に限って約束させないと、達成できなかったときに責任が決まりません。
確認する5点
業者に聞くのは次の5つです。
- 同じ商材カテゴリの経験があるか
- 月に何本の投稿が含まれるか
- 撮影の場所と出演者はどちらが用意するか
- 何を報告するか、頻度はどれくらいか
- 実際に担当する人は誰か
最後の点は見落とされやすい。営業の担当と実務の担当が別であることは珍しくありません。契約前に、動かす人と一度話す機会をもらいます。
実績の聞き方
提示された事例について、開始前と現在の数字を聞きます。何倍になったか、ではなく、何から何になったか。
フォロワー1,000人が3,000人になった話と、10万人が30万人になった話では意味がまったく違います。3倍という表現だけでは判断できません。
売上への貢献も聞きます。フォロワー数の話しか出てこない場合、その会社は数字を売上まで追っていない可能性があります。
断ってくる会社を評価する
すべての依頼を引き受ける会社より、この商材にSNSは向かないと言ってくれる会社のほうが信頼できます。
実際、SNSが向かない商材はあります。購入までの検討期間が数年に及ぶもの、対象となる人が極端に少ないもの、法規制で言えることがほとんどないもの。
こうした場合でも、認知だけを取って別の経路につなげる使い方は提案できます。売れませんと突き放すのではなく、別の役割を示せる会社なら相談する価値があります。
提案書の読み方
見積もりに添えられる提案書には、その会社の考え方が表れます。
見るのは、自社の商品や顧客について具体的な記述があるかどうかです。どの会社にも出せる一般論だけで構成されている提案書は、契約後も同じ進め方になります。
競合の分析が入っているか、投稿の具体例が示されているか。この2点があると、事前に手を動かして考えていることが分かります。
契約前に確認すること
結論: 揉めやすいのは、成果の定義・制作物の権利・解約の条件の3つです。口頭の合意ではなく、契約書に書かれているかを見ます。
後の認識違いを防ぐ項目です。
制作物の権利
作った画像や動画を、契約終了後も使えるかを確認します。
契約期間中のみの利用と定められていると、終了とともに全部が使えなくなります。1年分の制作物が消えることになり、実際に起きている事例です。
出演者がいる場合は、その肖像の利用範囲も含めて決めます。広告への転用を考えているなら、契約時に入れておきます。
アカウントの所有・解約の条件
見落とされやすいのが、アカウント自体の管理権限です。業者側が作成したアカウントの場合、権限が移らないことがあります。
契約終了時に、アカウントとその中身が自社に残る形になっているかを確認します。フォロワーは事業の資産です。
最低契約期間と、解約の通知期限を確認します。半年や1年が最低という条件も珍しくありません。
試験的に始めたい場合は、3か月からの契約が可能かを相談します。SNSは立ち上げに3か月ほどかかるため、それより短い契約では判断材料が集まりません。
契約書で見るべき項目
結論: 本数、報告、権利、解約の4項目が書かれているかを確認します。この4つが曖昧な契約書は、後で必ず揉めます。
契約書の読み方です。
4つの必須項目
- 業務の範囲と本数:月に何本、どの媒体か
- 報告の内容と頻度:何を、いつ報告するか
- 制作物とアカウントの権利:終了後の扱い
- 契約期間と解約:最低期間と通知の期限
このうち1番目は、数字で書かれているかが重要です。適宜、必要に応じて、といった表現になっている場合は、具体的な数字を入れてもらいます。
4番目は、契約の時点では軽く見られがちですが、実際に抜けるときに効いてきます。
追加費用の条件
基本料金に含まれない作業を、事前に洗い出します。
投稿の本数を月の途中で増やしたとき。撮影の場所を変更したとき。急ぎの投稿を依頼したとき。商品の追加や差し替えが発生したとき。
いずれも運用の中で普通に起きることです。都度の見積もりになるのか、一定回数まで含むのか。ここを決めておくと、請求の段階で驚きません。
依頼した後の進め方
結論: 任せきりにすると成果が出ません。商品情報の提供、数値の確認、判断の3つは社内で持ち続けます。
外注後の関わり方が結果を左右します。
渡す情報を整える・窓口を1人に決める
依頼先に渡すものを、最初にまとめておきます。
商品の要点、よくある質問と回答、使える表現と避ける表現、価格と在庫の方針、競合と自社の違い。この5つがあれば、投稿の質が安定します。
とくに表現の一覧は、化粧品や食品では必須です。外部の制作者に法規制の知識を求めるのは無理があります。
社内の窓口が複数いると、依頼先への指示が食い違います。情報を出す人、数値を見る人、判断する人。せめて判断する役は1人に絞ってください。
窓口として、月に3〜5時間は必要になります。外注しても社内の工数がゼロになるわけではありません。ここを見込んでいないと、依頼先が動けなくなります。
月1回、数字を一緒に見る
報告を受け取るだけでなく、一緒に見る場を作ります。見るのは4つで足ります。
- 投稿の本数(約束どおり出ているか)
- 保存やクリックなど、興味を示す反応
- プロフィールから外部リンクへの遷移
- 問い合わせや購入の件数
フォロワー数は最後に見ます。増えても遷移が起きていないなら、売上の観点では何も起きていないのと同じです。
届いた月次資料を読む順番と、良く見えるように作られた数字の見抜き方はレポートの読み方で扱っています。
変える点は、1か月に1つに絞ります。複数を同時に変えると、何が結果を動かしたのか分からなくなります。
依頼先にアカウントを触ってもらう際は、パスワードではなく権限を渡します。契約が終わったときに、こちら側の操作だけで外せる状態にしておくためです。
よくある失敗
結論: 相談を受ける失敗は、範囲の認識違いと、社内の窓口が不在の2つに集約されます。どちらも契約前に防げます。
実際に起きた例から整理します。
投稿の本数が想定と違った・社内に窓口がいなかった
月30万円で運用全体を依頼したところ、投稿が月8本しか出てこなかったという事例です。
契約書には本数の記載がありませんでした。依頼側は月20本を想定し、依頼先は月8本のつもりだった。事前に数字を書いていれば防げた食い違いです。
担当者が他業務と兼任で、依頼先からの確認に返答できない状態が続いた例です。
商品情報の提供が遅れ、制作も止まりました。3か月経っても投稿が12本しか出ていません。契約は続いているため、費用だけが発生しています。
外注しても、社内の工数はゼロになりません。月3〜5時間は見込んでおきます。
報告を受け取るだけになり、現場の情報が届かない
月次の報告書が届き、目を通して終わり。この状態が半年続いた事例です。
報告書にはフォロワー数と投稿本数が並んでいました。数字は伸びています。ただ、問い合わせも売上も変わっていません。
原因は、見ている指標が売上と切り離されていたことでした。フォロワーが増えても、その人たちが商品ページに来ていなければ数字は動きません。
依頼先を責める話ではありません。何を見るかを決めるのは発注側の仕事です。契約の時点で、報告してほしい項目を指定しておいてください。
店舗を持つ事業者で、新メニューや季節の変化が依頼先に伝わっていなかった例です。
投稿の内容は3か月前の情報のまま。来店した顧客から、投稿と実際が違うという指摘が出ました。
対策は単純で、月に1度、現場の変化を共有する場を作ることです。10分の打ち合わせでも、投稿の鮮度はまったく変わります。
内製と外注の分岐
結論: 分岐点は人と時間です。制作できる人がいて、週に必要な時間を確保できるなら内製が成立します。どちらかが欠けるなら外注を検討します。
すべてを外に出す必要はありません。
判断の目安・部分委託という選択
| 状況 | 向いている進め方 |
|---|---|
| 制作の経験者がいて、時間もある | 内製。戦略だけ相談する |
| 商材の知識はあるが制作ができない | 制作を外注、企画は社内 |
| 担当者が兼任で時間がない | 運用全体を外注、社内は判断のみ |
| 何から始めるか分からない | 立ち上げの3か月だけ委託 |
4番目の形は、期間を区切るのが要点です。3か月で型を作り、その後は内製に切り替える。この前提で契約すると、費用も抑えられます。
AIを入れれば内製で回せるかどうかは、置き換わる工程と残る工程を分けて考えます。判断の材料はAIを使った運用の実務にまとめています。
丸ごと任せる形だけが選択肢ではありません。
制作だけを外に出す。撮影だけを頼む。編集だけを依頼する。分析と報告だけを任せる。いずれも月10万円前後から相談できることがあります。
支援先では、企画と撮影を社内で行い、編集と投稿だけを外注している例があります。月8万円ほどで、月20本の投稿が回っています。
段階的に内製へ移す
最初から全部を内製しようとすると、立ち上がりに時間がかかります。外注で型を作り、慣れてきた部分から社内に移す進め方が現実的です。
移しやすいのは投稿作業とコメント対応。逆に、動画の編集は最後まで外注のままにする事業者が多い。技術の差が出やすく、時間もかかるためです。
どちらが有利かを金額で判断する場合、外注費だけを比べると誤ります。社内工数を時間で数えて金額にし、総額で比べます。
成果が出るまでの期間
結論: 媒体によりますが、3か月から6か月を見込みます。1か月で判断すると、ほぼ全員が途中で止めることになります。
期間の見通しがないと、途中で打ち切ってしまいます。
段階ごとの目安・3か月で見るべきこと
- 1か月目:型を探す期間。数字はほぼ動かない
- 2〜3か月目:反応の差が見え始める。伸びる投稿が出てくる
- 4〜6か月目:型が定まり、数字が積み上がる
- 7か月目以降:問い合わせや購入への貢献が見える
1か月目に成果が出ないのは異常ではありません。この時期に判断すると、何も残らないまま終わります。
売上ではなく、次の3つを見ます。
投稿の本数が約束どおり出ているか。反応の差が型として見えてきたか。プロフィールから外部への遷移が発生しているか。
この3つが動いていれば、方向としては合っています。売上への反映はその後です。
見切りをつける判断
6か月続けて、遷移がまったく発生していない場合は設計から見直します。
確認するのは、媒体の選択が商材に合っているか、投稿の内容が顧客層に向いているか、プロフィールに導線があるか。この3つのどれかが外れていることが大半です。
業者を変える前に、この3点を一緒に確認してみてください。設計の問題なら、業者を変えても同じ結果になります。
数字が動かない期間の過ごし方
伸びない時期に投稿を止めてしまう事業者が多いのですが、これがいちばん損をします。
止めた瞬間に、それまでの投稿も評価されにくくなります。再開しても、以前の水準に戻るまで1〜2か月かかることがあります。
内容を変えるのは構いませんが、本数は保ってください。型を探している段階では、試行の回数がそのまま学習量になります。
本数を落とすなら、媒体を減らすほうが先です。2媒体で週3本ずつ出すより、1媒体で週3本を続けるほうが、判断に足る記録は早く集まります。
減らした媒体は、閉じずに残しておきます。プロフィールと連絡先だけ最新にしておけば、検索から来た人の受け皿にはなります。
支援先では、4か月目まで遷移がほぼゼロだったアカウントが、5か月目に見つかった1つの型で月30件まで伸びた例があります。止めていたら、その型には出会えていません。
solezoreの支援事例|業種別の進め方
結論: solezoreではEC・D2Cブランドを中心に、戦略設計から制作、運用、内製への移行までを支援しています。最初に手をつける場所は業種によって変わります。
美容|投稿は出ていたが遷移がゼロだった
前の代行会社に1年間依頼していた事業者からのご相談です。投稿は月16本、フォロワーも8,000人まで増えています。ただし、プロフィールから外部リンクへの遷移が月に数件しかありません。
原因は導線でした。投稿の内容は世界観の表現が中心で、商品ページへつながる要素がありません。プロフィールのリンクも、企業サイトのトップに向いていました。
やったことは3つです。
- 投稿の3割を購入前の疑問に答える内容に変える:使い方、選び方、他商品との違い
- プロフィールのリンクを商品一覧に変更する:トップページを経由させない
- 保存の多い投稿を分析し、その型を複製する
3か月後、遷移は月40件を超えました。フォロワーの伸びは以前と変わっていません。見ている数字を変えたことが転機になりました。
食品|制作だけを外に出した
社内に商品知識を持つ担当者がいて、企画は作れる。ただし撮影と編集の経験がない——そういう相談でした。
分担を決めました。企画と商品選定、撮影の立ち会いは社内。撮影と編集は外部。月16本の制作で、費用は月22万円です。
4か月目から、保存率の高い型が2つ見つかりました。以降はその型の複製を中心に回しています。7か月目には、SNS経由の問い合わせが全体の3割を占めるようになりました。
全部を任せていたら、この型は見つからなかったと考えています。商品を知る人が企画に関わったことが要因でした。
宿泊|立ち上げの3か月だけ委託した
何から始めればいいか分からない、という段階から相談をいただきました。アカウントはあるものの、投稿は年に数回です。
期間を3か月と決めて、運用全体を委託する形にしました。担当者が毎回の撮影に同席し、手順を記録していきます。
3か月で、企画から撮影、投稿、数値の確認までを社内で再現できる状態になりました。4か月目から内製に切り替え、外注として残したのは動画の編集だけです。
月額は32万円から7万円に下がりました。品質は落ちていません。教わる期間として使う委託は、費用に対する効果が高くなります。

よくある質問
Q. SNS運用代行の費用はどれくらいかかりますか?
A. 月10万円から80万円まで幅があります。差は依頼範囲と制作本数でほぼ説明がつきます。投稿代行のみなら10万〜20万円、戦略設計から運用までなら40万〜60万円が目安です。初期費用が別に10万〜30万円かかることもあります。
Q. 見積もりを比べるときは何を見ればいいですか?
A. 月に何本の投稿が含まれるか、撮影の場所と出演者はどちらが用意するか、何を報告するか。この3点を揃えると比較できます。投稿1本あたりの単価に換算すると、さらに分かりやすくなります。
Q. 全部を任せたほうがいいですか?
A. 商品知識と意思決定は社内に残してください。ここを丸ごと出すと、当たり障りのない投稿が並びます。判断材料を渡していないため、業者としても無難な内容にせざるを得ないからです。
Q. 何媒体をやるべきですか?
A. 1〜2媒体に絞ってください。媒体を増やすほど1媒体あたりの手が薄くなります。同時に3媒体を始めて、どれも中途半端になっている事業者を多く見てきました。1つで型ができてから増やすほうが早く結果に届きます。
Q. 成果が出るまでどれくらいかかりますか?
A. 3か月から6か月が目安です。1か月目は型を探す期間で、数字はほぼ動きません。3か月の時点では売上ではなく、投稿の本数、反応の差、プロフィールからの遷移の3つを見てください。
Q. 契約前に確認すべきことは何ですか?
A. 成果の定義、制作物とアカウントの権利、解約の条件の3つです。とくにアカウントの管理権限は見落とされやすく、業者が作成した場合に権限が移らないことがあります。フォロワーは事業の資産なので必ず確認してください。
Q. 外注すれば社内の作業はなくなりますか?
A. なくなりません。窓口として月3〜5時間は必要です。商品情報の提供や確認への返答が遅れると、依頼先が動けなくなります。担当者が兼任で対応できない状態だと、3か月で投稿が12本しか出ないこともあります。
まとめ
SNS運用代行は、業者選びより範囲の決め方で結果が変わります。この記事の要点です。
- 任せられるのは6領域。全部を出す必要はない
- 費用の差は依頼範囲と制作本数。1本あたりの単価に換算して比べる
- 商品知識と意思決定は社内に残す。技術と手間は外に出しやすい
- 媒体は1〜2つに絞る。増やすほど1媒体あたりが薄くなる
- 契約書で見るのは本数・報告・権利・解約の4項目
- 成果は3〜6か月。3か月では本数・反応の差・遷移の3つを見る
- 外注しても社内の窓口は要る。月3〜5時間は見込んでおく
最後にひとつ付け加えます。代行がうまくいっている事業者に共通しているのは、依頼先を作業者ではなく相談相手として扱っていることです。数字を一緒に見て、次に何を試すかを一緒に決める。この関係になると、契約の範囲を超えた提案が出てくることもあります。逆に、月次の報告書を受け取るだけの関係は、どれだけ良い会社に頼んでも成果が頭打ちになります。
solezoreでは、戦略設計から制作、運用、内製への移行までを支援しています。まず何を任せるべきかの整理からでも構いませんので、現状をお聞かせください。
この記事を書いた solezore に相談する
記事に書ききれない具体策・料金・事例は、無料相談で。SNS/EC/SEO の領域別に専門家が対応します。

