

「30本投稿しましたが、どれも300回前後で止まっています」「最初は伸びていたのに、最近まったく届きません」――再生数についてのご相談は、この2つに分かれます。
結論からお伝えすると、伸びない原因の大半は冒頭3秒と尺にあります。この2つを直すと、数字が数倍動くことは珍しくありません。仕組みやタグを疑うのは、その後で構いません。
solezoreでは、まず離脱のグラフを見ることをおすすめしています。どの秒数で見るのをやめたかが分かれば、直す場所は自動的に決まります。当てずっぽうで作り直す必要はありません。
この記事では、伸びない3つの原因から、再生数の目安、冒頭の作り直し方、尺とテーマの見直し、急に落ちた場合の確認手順、本数の考え方までを、実際に運用している立場から解説します。
再生数が伸びない3つの原因
結論: 伸びない原因は、冒頭で離脱している・尺が長い・テーマがずれているの3つです。このうち冒頭は、撮り直さなくても編集で直せる場合があります。
順に見ていきます。
冒頭で離脱している
最も多い原因です。最初の3秒で、見る人は判断を終えています。
「こんにちは、◯◯です」「今日は△△についてご紹介します」。この2つで始まる動画は、そこで大半が離脱します。挨拶に、続きを見る理由がないためです。
離脱のグラフを見ると、最初の3秒で急落しているかどうかが分かります。ここが落ちているなら、冒頭以外を直しても変わりません。
尺が長い・テーマがずれている
視聴完了率が低いと、配信が広がりません。尺が長いほど、最後まで見られる割合は下がります。
支援先で30秒と60秒を比較したところ、視聴完了率に2倍以上の差が出ました。再生数も、短いほうが上回っています。
伝えたいことが多い場合、1本に詰め込まず2本に分けます。本数が増えるぶん、判断材料も増えます。
そもそも見たい人がいない内容だと、冒頭と尺を直しても伸びません。
自社が言いたいことと、視聴者が知りたいことは違います。会社の歴史、社長の思い、設備の紹介。これらは、見る側にとって関心の外にあることが多い。
「良い商品なので、丁寧に説明すれば伝わる」と思われがちですが、TikTokでは説明を聞いてもらう前に判断されます。まず関心を引く内容から入る必要があります。
再生数の目安
結論: 開設直後は100〜500回、3か月目で1,000〜3,000回、型が見つかると数万回というのが標準的な水準です。この目安と比べて、いまどの段階にいるかを確認します。
水準を示します。
| 段階 | 投稿本数 | 1本あたりの再生数 |
|---|---|---|
| 開設直後(1か月目) | 12本 | 100〜500回 |
| 2〜3か月目 | 36本 | 500〜3,000回 |
| 型が見つかった後 | 50本以降 | 3,000〜2万回 |
| 当たった動画 | ー | 5万回以上 |
開設直後に数百回しか出ないのは、異常ではありません。ここで止める会社が多いのですが、この段階は誰もが通ります。
判断のタイミング・平均で見る
3か月・36本を出して、平均が500回に届かないなら、冒頭かテーマに問題があります。
一方、本数が20本以下の段階では、まだ判断できません。材料が足りていないだけです。
1本の数字で判断しないでください。同じ型でも、1万回のときと2,000回のときがあります。
直近10本の平均で見ると、傾向が分かります。この数字が上がっているなら、方向は合っています。
中央値も見る
平均だけを見ると、1本のバズに引っ張られます。10本のうち1本が10万回、残り9本が300回。この場合の平均は1万回を超えますが、実態を表していません。
中央値で見ると、そのアカウントの通常の水準が分かります。10本を並べて、真ん中の値を取る。この数字が上がっているかどうかが、改善の指標になります。
支援に入るときも、平均と中央値の両方を見ます。差が大きいアカウントは、1本の当たりに依存している状態です。この場合、当たった型の複製が足りていません。
業種による違い
同じ運用でも、業種によって届く母数が違います。
料理、美容、日常の悩みといったジャンルは、関心を持つ人が多いため数字が出やすい。専門的な機械の話や、法人向けのサービスは、母数そのものが小さくなります。
法人向けの商材で1,000回再生なら、その1,000人の中に決裁者が含まれている可能性があります。数字の大小だけで判断せず、届いている相手を見てください。

冒頭を作り直す
結論: 冒頭は、結論・驚き・問いかけのいずれかから始めます。挨拶と自己紹介は入れません。既存の動画も、冒頭2秒を切るだけで数字が変わることがあります。
最も影響の大きい部分です。
挨拶を消して、3つの型のどれかに置き換える
すでに撮った動画でも、冒頭の挨拶部分を切るだけで改善することがあります。撮り直しは不要です。
「こんにちは」「皆さん」で始まる2〜3秒を削る。それだけで、視聴完了率が10ポイント以上変わった例があります。
名乗るなら、動画の最後にします。最初に必要なのは、見る理由です。
冒頭の型を挙げます。
- 結論から:「この方法で作業時間が半分になります」
- 驚きから:「9割の人が間違えています」
- 問いかけから:「これ、どっちが正解か分かりますか」
- 失敗から:「3年間、この方法でやっていました」
- 数字から:「月に120件の相談を受けています」
どの型でも、最初の1文で何の話かが伝わることが条件になります。抽象的な言葉から入ると、判断してもらえません。
言葉だけでなく、最初の画も内容が分かるものにします。
商品の動画なら、最初のコマに商品を映す。作業の動画なら、完成した状態を先に見せる。文字だけの画面から始まる動画は、視聴が落ちやすい傾向があります。
尺を短くする
結論: 15〜30秒が基本です。1分を超える動画は、よほど内容が強くない限り最後まで見られません。まず20秒に収める練習から始めます。
尺の考え方です。
20秒を目安に、間を詰めて分けて出す
同じ内容なら、短いほうが視聴完了率は上がります。完了率が上がれば、配信も広がります。
いま40秒の動画を作っているなら、20秒に収める練習をしてみてください。削るのは、前置きと繰り返しの部分です。
話し始めるまでの1秒、言い淀んだ2秒。ここを切ります。
30秒の動画で、合計5〜10秒は削れることが多い。テンポが上がると、視聴の残り方も変わります。
伝えたいことが3つあるなら、3本に分けます。
1本に詰め込むと、どれも印象に残りません。分けたほうが、それぞれが最後まで見られ、本数も増えます。
テーマを見直す
結論: 冒頭と尺を直しても伸びない場合、テーマそのものが視聴者の関心とずれています。伸びている競合の動画を20本見て、何が受けているかを確認します。
内容から見直す段階です。
競合を20本見る・言いたいことと知りたいことの差
同じジャンルで伸びている動画を20本集めます。競合でも、関係のないアカウントでも構いません。
見るのは、何をテーマにしているかです。ノウハウなのか、あるあるなのか、実演なのか、比較なのか。
集めて並べると、そのジャンルで受けている型が見えます。自社が作っているものと違えば、そこが原因です。
会社の歴史、こだわり、設備。これらは自社が言いたいことです。
視聴者が知りたいのは、自分にとって何が変わるか。使うとどうなるか、どれを選べばいいか、失敗しない方法は何か。
この差を埋めると、同じ商品でも反応が変わります。
試す本数・コメントから拾う
新しいテーマを試すときは、1本では判断できません。同じテーマで3本作り、その平均で見ます。
1本目が伸びなかったからやめる、という判断を繰り返すと、いつまでも型が見つかりません。
テーマの材料は、コメント欄にあります。同じ質問が5件以上来ていれば、それは多くの人が知りたいことです。
その質問に答える動画を作ると、当たる確率は高くなります。自分たちで考えたテーマより、実際に聞かれたことのほうが確実です。
問い合わせの内容も同じです。電話やメールでよく聞かれることを動画にすると、対応の手間も減ります。支援先では、よくある質問を10本の動画にしたところ、問い合わせの件数が2割減った例がありました。
急に落ちた場合
結論: 昨日まで伸びていたのに急に落ちた場合、まず投稿内容の変化を疑います。次に頻度と時間、最後に規約に触れる表現です。この順番で確認します。
落ち込みへの対処です。
確認する順番と、変動の範囲かどうか
- 直近1か月で何を変えたか:テーマ、尺、話し方、担当者
- 投稿の頻度と時間:本数が急に増えていないか、時間帯を変えていないか
- アカウント状況:設定画面で違反の履歴を確認する
このうち1つ目で説明がつくことが最も多くあります。当たっていた型から離れたケースが目立ちます。
同じ型でも、1万回のときと3,000回のときがあります。1本だけの落ち込みは、変動の範囲です。
疑うべきなのは、5本続けて同じ水準で止まっている場合です。この形なら、何かが変わっています。
心当たりがあれば、変える前の形に戻します。それで数字が戻れば、原因は特定できました。
戻しても変わらない場合は、アカウント状況を確認します。
本数を確保する
結論: 週3〜5本が目安です。本数が判断材料をつくるため、月4本のペースでは1年かけても型が見つかりません。撮影をまとめると、本数は確保しやすくなります。
続けるための体制です。
週3本を維持する・撮影をまとめる
月12本。この本数を3か月続けると、36本の材料が集まります。ここから傾向が見えます。
週1〜2本のペースでは、同じ判断に1年かかります。始めるなら、本数を確保できる体制から作ります。
1本ずつ撮っていると続きません。月に1〜2回の撮影日を決めて、その日に12〜20本分を撮ります。
台本は前日までに書いておきます。現場で考え始めると、その日の本数が半分になります。
編集を軽くして、続けられる本数に落とす
1本30分以内に収めます。凝った編集は、視聴完了率にほとんど影響しません。
字幕とカットだけに絞ると、時間は半分以下になります。余った時間は本数に回すほうが、結果に繋がります。
無理な目標を立てると、2か月で止まります。1日1本を宣言して、3週間で息切れするアカウントを何度も見てきました。
週3本を半年続けたアカウントと、毎日投稿を2か月で止めたアカウント。前者のほうが、結果としては大きく伸びます。累計の本数も、前者が上回ります。
担当者の稼働時間から逆算して、続けられる本数を決めてください。撮影に4時間、編集に4時間、投稿と確認に2時間。週10時間が確保できるなら、週3本は現実的な数字です。
2週間以上投稿が止まると、再開時の初速が落ちます。ただし、戻らないわけではありません。
再開したら、まず週3本を1か月続けます。この間の数字は気にしないでください。3〜4週間で、元の水準に戻ることがほとんどです。
やってはいけないこと
結論: 再生数を増やそうとして、購入や相互閲覧に手を出すと逆効果になります。反応率が下がり、その後の配信が伸びにくくなります。
避けるべき行為です。
再生数を買う、見せ合う、毎回テーマを変える
購入した再生は、視聴完了率に反映されません。むしろ、数字だけ増えて完了率が下がるため、配信の判断で不利になります。
見る人にも分かります。再生数10万回でいいねが30件という状態は、不自然に映ります。
アカウント同士で見せ合う方法も、同じ理由で避けます。関心のない人が見るため、完了率が下がります。
伸びないからといって、毎回違うことを試す。これも進みません。
同じテーマで3本作り、平均で判断する。この形にしないと、何が原因か特定できません。
伸びない動画を削除する
再生数が低い動画を消していくと、アカウントの実績そのものが減ります。
TikTokでは、半年前の動画が急に伸び始めることがあります。季節が巡った、関連する話題が流行した、誰かがシェアした。きっかけはさまざまですが、古い動画にも配信の機会が残ります。
支援先では、8か月前の動画が突然3万回再生され、そこから1週間流入が続いた例がありました。消していたら、この機会はありません。
投稿はすべて資産として残す。この前提で運用したほうが、長い目では得をします。
solezoreの支援事例|業種別の進め方
結論: solezoreでは、離脱のグラフから原因を特定し、直す場所を絞る形で支援しています。多くの場合、冒頭の作り直しから始まります。
美容|冒頭2秒を切っただけで4倍になった
「30本投稿して、どれも300回前後」という相談をいただきました。動画の質は悪くありません。
離脱のグラフを見ると、全部が最初の3秒で急落していました。冒頭を確認すると、すべて「こんにちは、◯◯です」で始まっています。
やったのは、既存の動画から冒頭2秒を切ることだけです。撮り直しはしていません。
再投稿した10本の平均が、1,200回を超えました。視聴完了率も12%から34%に上がっています。担当者から「挨拶が原因だとは思いませんでした」と言われました。
医薬品|テーマを変えて伸び始めた
一般用医薬品を扱う会社です。冒頭も尺も整えましたが、再生数が500回前後で止まっていました。
内容を見ると、商品の成分と効能の話が中心でした。表現の制約もあり、言えることが限られる中で作っていた状態です。
テーマを変えました。商品ではなく、生活の中の困りごとを扱う形です。季節の変わり目に起きること、寝る前の習慣。商品には触れません。
2か月で、平均再生数が4,000回を超えました。商品の紹介は月に2本だけに絞っています。制約の強い商材では、商品から離れたほうが届くことがあります。

よくある質問
Q. 再生数が数百回で止まるのはなぜですか?
A. 冒頭で離脱している可能性が高くなります。離脱のグラフを見て、最初の3秒で急落しているかを確認してください。挨拶や前置きから始まっている場合は、そこを削るだけで改善することがあります。
Q. どのくらいの再生数が普通ですか?
A. 開設直後は100〜500回、3か月目で500〜3,000回が標準的な水準です。型が見つかると3,000〜2万回になります。開設直後に数百回しか出ないのは異常ではありません。
Q. 何本くらい投稿すれば伸び始めますか?
A. 週3本を3か月で36本。この程度の本数があると傾向が見えます。20本以下の段階では、まだ判断できる材料が足りていません。
Q. 急に再生数が落ちました。何が原因ですか?
A. 直近1か月で何を変えたかを確認してください。テーマ、尺、話し方、担当者。この4点に心当たりがあれば、そこが原因である可能性が高くなります。5本続けて同じ水準で止まっている場合に疑ってください。
Q. 尺は何秒がいいですか?
A. 15〜30秒が基本です。同じ内容なら短いほうが視聴完了率は上がり、配信も広がりやすくなります。伝えたいことが多い場合は、1本に詰め込まず2本に分けてください。
Q. 再生数を購入するのはどうですか?
A. 避けてください。購入した再生は視聴完了率に反映されないため、数字だけ増えて完了率が下がります。配信の判断で不利になり、その後の投稿も伸びにくくなります。
まとめ
再生数について、要点を整理します。
- 原因の大半は冒頭3秒と尺。仕組みやタグを疑うのは後
- 開設直後は100〜500回が普通。3か月で500〜3,000回が目安
- 冒頭の挨拶を削るだけで、数字が変わることがある
- 尺は15〜30秒。伝えたいことが多いなら分ける
- 急に落ちたら、直近1か月で何を変えたかを先に確認する
- 購入や相互閲覧は逆効果。完了率が下がって配信が伸びなくなる
補足すると、再生数が伸びないときに最も避けたいのは、何も変えずに本数だけ増やすことです。
同じ作り方で100本出しても、結果は同じです。10本ごとに1つだけ変える。冒頭の言い回しを変えた10本、尺を短くした10本、テーマを変えた10本。この進め方なら、30本で3つの検証が終わります。
本数を出すことと、試すことは別です。両方を同時に回すと、進み方が変わります。
原因が分かっても、直す手が足りないことがあります。運用を外に出すときの費用の目安と、任せられる範囲を見ておくと、改善の一部だけを任せるという選び方もできます。
solezoreでは、離脱のグラフから原因を特定し、直す場所を絞る支援をしています。いまの動画の何が原因かの診断からでも構いませんので、現状をお聞かせください。
この記事を書いた solezore に相談する
記事に書ききれない具体策・料金・事例は、無料相談で。SNS/EC/SEO の領域別に専門家が対応します。

