

「登録は終わったのですが、検索しても自分の商品が出てきません」「画像を差し替えたら審査で止まりました」――商品登録については、この2つのご相談をよくいただきます。
先に結論をお伝えすると、商品登録は作業ではなく設計です。登録の時点で、検索に出るかどうかと、開いた人が買うかどうかの両方が決まります。 後から直せる項目は多いものの、直す作業は登録の何倍も手間がかかります。最初に順番を決めてから手を動かすほうが早く終わります。
solezoreでは、商品登録を店頭の陳列にたとえて説明しています。どの棚に置くかで見つけられるかが決まり、値札と説明で手に取るかが決まる。並べる前に、どちらの役割を担う項目なのかを分けて考えます。
この記事では、登録前に用意するものから、商品名の作り方、画像の順番、説明文、バリエーション、価格と送料、登録後の作業、そして差し戻されたときの直し方までを、モール販売を支援している立場から解説します。
商品登録で決まる2つのこと
結論: 登録で決まるのは、検索の一覧に出るかどうかと、開いた人が買うかどうかの2つです。前者は商品名、後者は画像と説明文が担います。
まず役割を分けます。
見つけてもらう項目
検索に関わるのは、商品名、カテゴリー、タグ、そして商品説明文の中の言葉です。中でも商品名の影響が最も大きくなります。
買う側が入力する言葉が入っていなければ、そもそも候補に入りません。 どれだけ良い商品でも、名前が合っていなければ一覧に出ないという単純な話です。
ここを軽視した状態で広告を掛けると、費用だけが消えます。順番としては、名前を整えてから露出を増やします。
買ってもらう項目・後から直せるかどうか
開いた人が買うかどうかを決めるのは、画像、価格、説明文、レビューです。このうち登録で作れるのは前の3つになります。
画像は一覧でも見られるため、両方の役割を持ちます。1枚目だけは、見つけてもらう側の項目としても扱います。
商品名も画像も説明文も、後から変更できます。ただし、変更すると検索での評価が一時的に揺れることがあります。
頻繁に変えるより、3か月に1回まとめて見直すほうが安定します。売れ行きが落ちるたびに名前を変える運用は、結果として順位を不安定にします。
登録前に用意するもの
結論: 用意するのは、商品の情報、画像、説明の文章、そして価格と送料の条件です。揃っていないまま始めると、途中で止まります。
用意から始めます。
揃える4種類・先に決めておくこと
| 種類 | 中身 | 目安の作業時間 |
|---|---|---|
| 商品の情報 | 型番・サイズ・素材・原産国・成分 | 1商品15分 |
| 画像 | 1枚目から7枚目まで | 1商品1〜3時間 |
| 説明の文章 | 特徴・使い方・注意事項 | 1商品30分 |
| 価格と送料 | 販売価格・送料の条件・在庫数 | 1商品10分 |
最も時間がかかるのは画像です。撮影から始める場合、1商品あたり半日を見込みます。
商品ごとに判断していると、店舗全体で統一が取れなくなります。次の3つは、登録を始める前に決めます。
- 送料の条件|何円以上で送料込みにするか。全商品で揃えます
- 画像の作り方|背景の色、文字の入れ方、撮る角度を決めます
- 説明文の型|見出しの並び順を決め、全商品で同じ順にします
型が揃っていると、2商品目以降の登録が3分の1の時間で終わります。 1商品目に時間をかける価値はここにあります。

商品名の作り方
結論: 商品名は、買う側が入力する言葉を先頭に置きます。認知のないブランド名を先頭に置くと、検索されないまま埋もれます。
ここが検索の入口です。
入れる要素と順番
商品名に入れるのは、一般名、特徴を表す言葉、用途や対象、規格やサイズ、そしてブランド名です。
順番としては、一般名を先頭に置きます。次に、特徴や用途。ブランド名は後ろに回します。自社ブランドで検索する人がいない段階では、先頭に置く意味がありません。
認知が広がった後は、ブランド名を前に出す判断もあります。ただしその段階は、指名で検索されるようになってからです。
言葉の選び方・詰め込みすぎない
実際に検索されている表現から取ります。想像で決めると、誰も使っていない言葉を並べることになります。
参考になるのは、既に売れている競合の商品名と、管理画面で見られる検索の語です。同じ商品を指す言い方が複数ある場合、両方を入れる形もあります。
関係のない言葉を並べるのは避けます。規定に触れる可能性があるうえ、開いた人が離脱する原因にもなります。
読んで意味の通る日本語になっているかを、最後に確かめます。単語の羅列になっている商品名は、検索に出ても選ばれません。
画像の作り方
結論: 画像は7枚を目安に用意します。1枚目で開かれるかが決まり、2枚目以降で買うかが決まります。
一覧で見られる場所です。
1枚目の役割
一覧に並んだとき、まず見られるのが1枚目です。ここで開かれなければ、ページの中身は関係ありません。
商品そのものが分かる形にします。文字を入れすぎると規定に触れる場合があるため、画像内のテキストの占有率には基準が設けられています(出典:楽天市場の公式ヘルプ)。最新の条件は出店者向けの管理画面で確かめます。
背景は白か、商品が引き立つ単色にします。生活の場で撮った写真は2枚目以降に回します。
2枚目以降の順番・撮り直しの判断
順番には型があります。次の並びにすると、質問が減ります。
- 2枚目|使用中の様子。実際の場面が想像できる形に
- 3枚目|大きさが分かる比較。手や既知の物と並べます
- 4枚目|内容物の一覧。何が届くかを1枚で
- 5枚目|細部の寄り。素材感や作りが分かる部分
- 6枚目|サイズや仕様の表
- 7枚目|使い方や注意点
3枚目の大きさの比較が、最も問い合わせを減らします。サイズの数値を書いていても、実感として伝わらないためです。
売れ行きが悪い商品で、まず疑うのは1枚目です。開かれていないなら、中身をいくら直しても変わりません。
一覧の中に自社の商品を置いて眺めます。周りと比べて暗い、小さい、何か分からない。この3つのどれかに当てはまるなら、撮り直しの価値があります。
説明文とキャッチコピー
結論: 説明文は売り込むためではなく、買わない理由を消すために書きます。書く内容は、問い合わせで実際に聞かれたことから取ります。
不安を消す役割を持ちます。
書く順番
上から順に、興味を持った人が知りたい順で並べます。
商品の要点を3行、次に使い方、そのあとで素材やサイズの詳細、最後に届くまでの日数と返品の条件。この順番を全商品で揃えると、読む側も探しやすくなります。
キャッチコピーは、商品名で伝えきれなかった1点を書きます。ここに商品名と同じ言葉を繰り返すと、情報が増えません。
問い合わせから足していく
購入をためらう理由は決まっています。届くまでの日数、サイズの実感、他の商品との違い、返品の可否。
問い合わせで聞かれたことを、そのまま説明文に足していきます。3か月も続ければ、同じ質問はほとんど来なくなります。この作業は、そのまま購入率の改善にもなります。
足した日を控えておくと、購入率が動いたかを後で照らせます。
バリエーションと在庫
結論: 色やサイズの違いは、1つのページにまとめるか分けるかで見え方が変わります。まとめると評価が集まり、分けると検索に出る幅が広がります。
登録の形で後の手間が変わります。
まとめる場合と分ける場合・在庫の持ち方
同じ商品の色違いは、1ページにまとめる形が基本です。レビューが1か所に集まり、売れ行きの実績も分散しません。
一方、用途がまったく違う商品は分けます。名前に入れる言葉が変わるためで、まとめると検索に出る幅が狭くなります。
判断の目安は、買う人が同じかどうかです。同じ人が迷って選ぶものはまとめ、別の人が探すものは分けます。
バリエーションごとに在庫を持ちます。1つが在庫切れになったとき、ページ全体が表示されなくなる設定は避けます。
在庫切れは検索順位に影響します。人気の色だけが売り切れる状態が続くと、ページ全体の評価が下がります。発注の計算は、バリエーションごとに行います。
価格と送料の設定
結論: 価格は、手数料と送料を引いた後に利益が残るかで決めます。表示価格だけを競合に合わせると、赤字の注文が積み上がります。
利益に直結します。
引かれるものを先に並べる・送料の線引き
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 売上に応じた利用料 | 2.0〜7.0% |
| ポイントの原資 | 購入金額に対する一定割合 |
| アフィリエイトの費用 | 外部経由の注文に対して |
| 決済の手数料 | 2〜3%台 |
| 送料(自社負担の場合) | 実費 |
合計すると、売上に対する総コストは13〜17%程度になるのが一般的です。ここに送料の自社負担が加わります。
送料無料の線は、平均の注文金額から逆算します。平均が2,800円の店舗が3,980円で線を引くと、多くの注文で送料が発生し、比較のときに不利になります。
平均の注文金額より少し上に線を置くと、もう1点買えば無料になる状態が作れます。1件あたりの注文金額そのものが上がります。
登録後にやること
結論: 登録して終わりではありません。表示の確認、検索での位置の確認、そして最初の売上を作る手当てが要ります。
出した後こそ動きます。
公開直後の確認・検索での位置を確かめる
自分の端末で、実際の見え方を確かめます。携帯の画面で崩れていないか、画像が横に切れていないか、購入のボタンまで何回スクロールするか。
3回以上スクロールしないと買えないページは、そこで離脱が起きます。 重要な情報を上に寄せると改善します。
狙った言葉で検索し、何ページ目に出るかを確かめます。新規に登録した商品が最初から上位に出ることはありません。
楽天の検索は売れている商品を上位に出す性質があるため、最初の実績を作る手段が別に要ります。 広告、イベントへの参加、既存の顧客への案内の3つが入口です。
最初の30日でやること
登録した直後の1か月は、数字がほとんど動きません。この期間に何をしておくかで、その後の立ち上がりが変わります。
- 1週目|表示の確認と、狙う言葉での順位の記録。後で比べるための起点にします
- 2週目|広告を少額で開始します。1日1,000〜3,000円の範囲で、露出があるかを確かめます
- 3週目|クリックはあるのに買われていない場合、1枚目の画像と価格を疑います
- 4週目|最初の注文が入ったら、レビューの依頼まで含めた流れを1回通します
注文が1件も入らないまま30日を過ぎた場合、商品名か価格のどちらかがずれています。 広告を掛けても表示が出ない場合は、商品名に検索される言葉が入っていません。
この4週間の記録を残しておくと、2商品目以降の判断が速くなります。何日目にどの数字が動いたかは、商品が違っても近い形をたどります。
よくある差し戻しと修正
結論: 差し戻される理由は決まっています。画像の規定、表現の断定、必要な表示の欠落の3つです。
先に潰せる話です。
画像と表現・必要な表示の欠落
「審査は形式的なもの」と思われがちですが、規定は具体的に決まっています。画像内の文字の量、枠や飾りの扱い、他社の商品が写り込んでいないか。
表現では、効果や結果を断定する言い回しが止まります。特に、健康や美容に関わる商品は基準が厳しくなります。言い切らず、事実の記述にとどめるほうが通ります。
商品によって、表示が義務づけられている項目があります。食品なら原材料と保存方法、化粧品なら全成分、家電なら電気用品の適合表示。
この項目は、後から足すのではなく登録の時点で入れます。 差し戻されてから調べると、公開が1週間遅れます。
solezoreの支援事例|業種別の進め方
結論: solezoreでは、1商品目に型を作り切ってから残りを登録します。ここでは2つの業種で、何を変えたかを紹介します。
美容|3枚目の比較画像を足した例
ご相談をいただいたのは化粧品を扱う事業者です。広告を掛けて表示は出ているのに、購入に至る割合が0.8%で止まっています。
ページを見ると、画像は5枚あり、いずれも商品単体の写真でした。容量は説明文に書かれていますが、実物の大きさが伝わりません。
3枚目に、手のひらと並べた写真を足しました。あわせて、旅行用の袋に入れた写真も加えています。
翌月、購入に至る割合が1.9%になりました。写真を2枚足しただけで、広告費も商品も変えていません。
飲食|登録の型を作って作業が3分の1になった例
食品を製造する事業者です。80商品を登録する予定でしたが、20商品を終えた時点で担当の方が疲弊していました。
作業を見ると、商品ごとに説明文の構成を考え直していました。見出しの並びも、書く内容も毎回違います。
そこで、説明文の型を1つ作りました。要点3行、使い方、原材料と保存方法、届くまでの日数、注意事項という並びです。画像の順番も6枚で固定しています。
残り60商品の登録は、当初の見込みの3分の1の時間で終わりました。「最初に決めておけばよかった」という言葉が、担当の方から出ています。

よくある質問
Q. 商品名には何文字くらい入れるべきですか?
A. 上限まで詰め込む必要はありません。大切なのは、買う側が入力する言葉が先頭に入っていることです。一般名、特徴、用途、規格、ブランド名の順に並べます。単語の羅列になっていると、検索に出ても選ばれません。読んで意味の通る日本語になっているかを最後に確かめます。
Q. 画像は何枚用意すればいいですか?
A. 7枚を目安にします。1枚目は商品そのものが分かる形、2枚目は使用中の様子、3枚目は大きさが分かる比較です。中でも3枚目が最も問い合わせを減らします。サイズの数値を書いていても、実感としては伝わらないためです。残りは内容物、細部、仕様の表、注意点で埋めます。
Q. 色違いは1ページにまとめるべきですか?
A. 買う人が同じかどうかで決めます。同じ人が迷って選ぶ色違いはまとめます。レビューが1か所に集まり、売れ行きの実績も分散しないためです。用途がまったく違う商品は分けます。名前に入れる言葉が変わるため、まとめると検索に出る幅が狭くなります。
Q. 登録した商品が検索に出てきません。なぜですか?
A. 楽天の検索は売れている商品を上位に出す性質があるため、新規の商品が最初から上位に出ることはありません。まず商品名に、買う側が入力する言葉が入っているかを確かめます。そのうえで、最初の実績を作る手段が要ります。広告、イベントへの参加、既存の顧客への案内の3つが入口になります。
Q. 審査で差し戻されました。何を直せばいいですか?
A. 理由は画像の規定、表現の断定、必要な表示の欠落の3つに集約されます。画像内の文字の量や枠の扱い、効果を断定する言い回し、商品ごとに義務づけられた表示項目です。特に食品の原材料や化粧品の全成分は、登録の時点で入れておかないと公開が1週間ほど遅れます。
Q. 登録した後、どのくらいの頻度で見直せばいいですか?
A. 3か月に1回まとめて見直します。売れ行きが落ちるたびに商品名を変える運用は、検索での評価を不安定にします。見直すときは、商品名、1枚目の画像、価格の順に確かめます。変えるのは1つずつにすると、何が働いたのかが分かります。
まとめ
楽天市場の商品登録について、要点を整理します。
- 登録で決まるのは、検索に出るかと、開いた人が買うかの2つ
- 商品名は買う側が入力する言葉を先頭に。ブランド名は後ろ
- 単語の羅列にしない。読んで意味が通る形にする
- 画像は7枚。1枚目で開かれるかが決まる
- 3枚目の大きさの比較が、最も問い合わせを減らす
- 説明文は売り込みでなく、買わない理由を消すために書く
- 問い合わせで聞かれたことを、そのまま説明文に足していく
- 色違いは、買う人が同じならまとめる。用途が違うなら分ける
- 価格は手数料と送料を引いた後で判断する。総コストは13〜17%
- 差し戻しは、画像の規定・表現の断定・表示の欠落の3つ
本文で触れなかったことを1つ足します。1商品目の登録には、あえて時間をかけたほうが全体では早く終わります。 説明文の型、画像の順番、送料の条件。ここを固めてから2商品目に進むと、以降の作業が3分の1になります。急いで20商品を登録してから型を作り直すと、20商品分をやり直すことになります。
やらないほうがよいこともあります。商品名に関係のない言葉を詰め込むこと、売れ行きが落ちるたびに名前を変えること、そして画像を後回しにして先に公開すること。3つ目は、実績が付かないまま埋もれる原因になります。
次の一歩は、主力の1商品を選んで、その登録内容を型として作り切るところからです。残りの商品は、その型に沿って埋めていく形になります。
solezoreでは、商品登録の設計から画像の制作、説明文の作成、公開後の検索対策までを承っています。1商品目の型を一緒に作るところだけ、というご依頼もお受けしています。
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