

「担当者の個人アカウントで作ってしまったのですが、作り直すべきでしょうか」「作ったものの、プロフィールに何を書けばいいのか決まりません」――アカウント作成については、この2つのご相談をよくいただきます。
先に結論をお伝えすると、作成そのものは5分で終わります。時間をかけるべきは操作ではなく、誰の名義で持つか、何の話をする場所にするかの2つを決めることです。この2つを曖昧にしたまま始めると、半年後に作り直すことになります。
solezoreでは、アカウントの開設を店舗の物件契約に近いと考えています。内装は後から変えられますが、契約の名義と立地は簡単には変えられない。最初に固めるべきものと、後から直せるものを分けて考えると迷いません。
この記事では、作成前に決めることから、手順、プロフィールの作り込み、初期設定の確認項目、Instagramとの関係、最初の10投稿の設計、そして削除するときの注意までを、実際に複数のアカウントを立ち上げてきた立場から解説します。
作成前に決める3つのこと
結論: 決めるのは名義、扱う話題、外部リンクの行き先の3つです。この3つは後から変えると読者が離れるため、開設の前に固めます。
順に見ていきます。
名義は会社のものにする
Threadsは、Instagramのアカウントから登録する仕組みです。したがって、どのInstagramアカウントを使うかがそのまま名義になります。
担当者の個人アカウントで始めると、その人が異動や退職をした時点で引き継げません。過去の投稿も、付いた読者も、すべて個人のものとして残ります。会社の資産にならない状態で3年運用してしまったという相談は、実際に届きます。
会社のInstagramアカウントを持っていない場合は、先にそちらを作ります。手間は増えますが、後から名義を移すことはできないため、ここは順番を守ったほうが安全です。
扱う話題を3つに決める
何の話をする場所なのかが決まっていないアカウントは、読者が定着しません。読み手の側から見ると、次に何が流れてくるか分からない相手をフォローする理由がないためです。
決めるのは3つまで。多くしないのは、広げるほど集まる読者がばらつくからです。3か月続けて反応の良い話題が見えたら、そこで入れ替えます。
話題の選び方としては、自社が毎日触れている領域から選びます。調べないと書けない話題を選ぶと、2週間で止まります。
外部リンクの行き先を1つ選ぶ
プロフィールに置ける外部リンクは1つです。商品ページ、問い合わせ、まとめのページ。この中から1つ選びます。
投稿を読んで興味を持った人が最初に見るのはプロフィールで、そこから進む先がこのリンクです。扱う話題とリンク先がずれていると、来た人がそこで離れます。 料理の話をしているアカウントのリンクが会社概要のページ、という組み合わせは噛み合いません。
作成の手順
結論: 手順は5つで、作業時間は5分ほどです。詰まるとすれば、Instagramアカウントの準備ができていない場合だけです。
実際の流れです。
5つの手順
- Threadsのアプリを開き、Instagramのアカウントで続行を選びます
- どのアカウントで作るかを確認します。会社の名義であることをここで確かめます
- プロフィールの写真と自己紹介を入れます。後から変更できます
- Instagramでフォローしている相手を引き継ぐかを選びます
- 公開か非公開かを選び、作成を完了します
2番目で取り違えが起きます。端末に複数のアカウントが入っている場合、意図しないほうで作ってしまうことがあるためです。作成の直前に、表示されているユーザーネームを一度読み上げて確かめる。この一手間で防げます。
引き継ぎを使うかどうか・公開設定は公開にする
Instagramでフォローしている相手をまとめてフォローできます。会社のアカウントであれば、引き継いだほうが初動が出ます。
引き継ぐと、相手にも通知が届きます。すでに関係のある取引先や顧客が、そのまま最初の読者になる形です。ゼロから始めるより、反応が返ってくる状態で始められます。
一方で、関係のないアカウントを大量にフォローしている場合は、引き継がないほうが後の運用が楽になります。タイムラインが自社と無関係な投稿で埋まると、返信の相手を探すのに時間がかかるためです。
事業で使うなら公開一択です。非公開にすると、フォローしていない人のタイムラインに流れなくなります。
Threadsの利点は、知らない人に届くことにあります。ここを閉じると、Instagramの縮小版として使うことになり、わざわざ運用する意味が薄れます。

プロフィールの作り込み
結論: プロフィールに書くのは、何をしている会社か、何の話をするか、読者が得られるものの3つです。実績を並べるより、この3つのほうが読まれます。
投稿より先に見られる場所です。
自己紹介の書き方
文字数は限られています。100文字前後で、次の3つが伝わる形にします。
何をしている会社か。どんな話題を扱うか。読んだ人が何を得られるか。この順に1行ずつ置くと、無駄がありません。
受賞歴や創業年から書き始めると、最後まで読まれません。 読み手が知りたいのは、その会社が自分にとって何をしてくれるかであって、経歴ではないためです。
写真とユーザーネーム
写真は、会社のロゴでも人物でも構いません。ただし、小さく表示されることを前提にします。文字が入った画像は、縮小されると読めません。
ユーザーネームはInstagramと共通です。変更するとInstagram側にも影響するため、すでに使っているアカウントであれば触らないほうが安全です。
表示名のほうは自由に変えられます。会社名だけでなく、扱う話題を短く添える形が使われています。名前を見ただけで何のアカウントか分かる状態が理想です。
最初に固定する投稿
プロフィールの上部に、1つの投稿を固定できます。ここに置くのは自己紹介ではなく、扱う話題を代表する投稿にします。
新しく訪れた人は、この固定投稿で判断します。会社の紹介を置くより、読んで得るものがある投稿を置くほうがフォローにつながります。
固定する投稿は、月に1回見直します。反応が良かった投稿に差し替えるだけで、プロフィールから離脱する人が減ります。
初期設定で確認する項目
結論: 確認するのは通知、公開範囲、返信できる相手、メッセージの受け取りの4つです。既定のままだと、運用の負担が大きくなります。
設定の話です。
4つの設定と推奨・後から変えられるもの
| 設定 | 事業アカウントでの推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| 通知 | 返信とメッセージのみ受け取る | いいねの通知が多く、対応が追いつかなくなる |
| 公開範囲 | 公開 | 非公開だとフォロー外に届かない |
| 返信できる相手 | 全員 | 会話が生まれる余地を残す |
| メッセージ | 受け取る(担当を決める) | 個別の相談が入口になる |
通知の設定が最も影響します。いいねの通知を切るだけで、担当者が確認する件数は半分以下になります。
自己紹介、写真、表示名、外部リンク、固定する投稿。これらはいつでも変更できます。
変えられないのはユーザーネームとの関係と、名義の紐づきです。この2つだけを最初に固めておけば、あとは運用しながら整えていけます。
Instagramとの関係
結論: ThreadsとInstagramは紐づいていますが、別のアカウントとして扱われます。投稿は連動せず、フォロワーも別々に育ちます。
混同されやすい部分です。
連動する部分と、しない部分・両方を運用する場合
ユーザーネームは共通です。一方、投稿は連動しません。Threadsに書いた内容がInstagramに流れることはなく、その逆もありません。
フォロワーも別々です。Instagramで1万人いても、Threadsで同じ人数が付くわけではありません。開設時の引き継ぎで一部が重なるだけで、そこから先は別々に育ちます。
同じ会社の2つの窓口だと考えると分かりやすくなります。 看板は同じでも、置いてある商品も来る客も違います。
同じ内容を両方に流すのは避けます。写真前提で書いた文章は、テキストだけでは意味が通らないためです。
役割を分けます。Instagramは世界観と関係づくり、Threadsは会話と発見。同じ話題を扱うにしても、書き方を変えます。手間としては1投稿2分ほどで、この2分で反応が変わります。
最初の10投稿の設計
結論: 最初の投稿を自己紹介にしないことが要点です。誰かも分からない相手の経歴を読む人はいません。
立ち上げ期の話です。
1本目に何を出し、10本をどう組むか
扱う話題の1つ目を出します。読んで何かが分かる投稿です。
自己紹介はプロフィールに書いてあるので、投稿で繰り返す必要はありません。1本目で読者が判断するのは、この人の話が自分の役に立つかどうかです。
最初の10本は、扱う話題を均等に配ります。3つの話題なら、3本ずつ出して残り1本で問いかけをする形です。
- 1〜3本目|話題Aについて、気づき・失敗談・数字の3つの型で
- 4〜6本目|話題Bについて、同じく3つの型で
- 7〜9本目|話題Cについて
- 10本目|読者への問いかけ。答えやすい二択の形にします
均等に配ると、どの話題に反応が返るかが分かります。1つの話題に偏らせると、その話題が外れていた場合に判断ができません。
最初の2週間は、ほとんど反応が返りません。読者がまだ付いていない状態なので、これは普通です。
ここで止める会社が多いのですが、判断は3か月です。最初の反応の無さを、内容の問題だと取り違えないことが続けるうえで最も大事な点になります。
複数アカウントを持つ場合
結論: ブランドや事業が複数ある場合、分けるかどうかは読者が重なるかで決めます。重なるなら1つ、まったく違うなら分けます。
判断の基準です。
分けるかどうかの目安・切り替えの手間
読者が重なる場合は、1つにまとめたほうが伸びます。投稿の本数が集約され、更新の頻度が保てるためです。
読者がまったく違う場合は分けます。法人向けと生活者向け、あるいは業種の異なる2事業。この場合、1つにまとめると、どちらの読者にも半分しか届きません。
分けると運用の手間は2倍になります。 1日30分の作業が1時間になる計算です。この時間を出せるかどうかも、判断の材料に入れます。
複数のアカウントは、Instagram側での切り替えで扱います。端末の中でアカウントを切り替える形になるため、投稿先を間違える事故が起きます。
対策としては、アカウントごとに写真を大きく変えておく方法があります。切り替えた瞬間に視覚で分かるようにしておくと、誤投稿が減ります。
削除・停止するときの注意
結論: アカウントは削除できますが、投稿と読者は戻りません。運用を止めるだけなら、削除ではなく更新を止める形にします。
やめるときの話です。
削除と休止の違い・止める前にやること
「使わないなら消したほうがすっきりする」と思われがちですが、削除すると過去の投稿もフォロワーも消えます。再開する可能性が少しでもあるなら、更新を止めるだけにしておきます。
残しておけば、検索から見つけてもらう機会は続きます。過去の投稿が読まれ、そこから問い合わせが来ることもあります。
やむを得ず止める場合、次の2つをしておきます。
- プロフィールに、更新を止めている旨と別の連絡先を書く
- 固定する投稿を、いま見てほしい情報に差し替える
放置されたアカウントは、それ自体が印象になります。止めるなら、止めていることが分かる形にしておくほうが誠実です。
作成でよくある失敗
結論: 失敗の形は決まっています。個人名義で作る、非公開のままにする、自己紹介を1本目に出す、話題を決めずに始める。この4つです。
先に潰せる話です。
名義の失敗が最も損が大きい・話題を決めずに始める
個人アカウントで作ってしまった場合、後から会社名義に移すことはできません。作り直しになります。
作り直すと、それまでの投稿と読者は引き継げません。3か月分の運用が消えることになるため、開設の直前にユーザーネームを確かめるという一手間を必ず入れます。
とりあえず作って、書きながら考える。この進め方だと、何のアカウントか分からないまま本数だけが増えます。
後から方向を変えると、それまでの読者が離れます。最初に3つ決めておくほうが、結果的に早く進みます。
solezoreの支援事例|業種別の進め方
結論: solezoreでは、開設の前に名義と話題を紙に落とします。ここでは2つの業種で、何を決めたかを紹介します。
宿泊|個人名義から作り直した例
旅館を運営する事業者から相談が寄せられました。担当の方の個人アカウントで1年運用しており、フォロワーは2,400人まで増えていました。
その担当者の異動が決まり、引き継げないことが判明します。名義を移す方法はないため、作り直すしかありませんでした。
新しいアカウントは、会社のInstagramから開設しています。旧アカウントには、新しいアカウントへの案内を固定投稿として置き、3か月かけて移行しました。
移行できた読者は全体の4割ほどです。残りは戻りませんでした。最初の判断が1年後に響いてくる、という例になります。
通信|話題を3つに絞って立ち上げた例
通信サービスを提供する会社です。開設前のご相談だったため、名義と話題を先に決める形で進めました。
扱う話題として選んだのは、通信費の見直し方、機器の選び方、契約でつまずきやすい点の3つです。いずれも、社内で毎日答えている内容から選んでいます。
最初の10投稿は、3つの話題を均等に配りました。最初の2週間は反応がほとんどありませんでしたが、3週目から返信が付き始めています。
3か月目に、問い合わせが月4件入るようになりました。担当の方からは「最初の2週間で止めなくてよかった」というお言葉をいただいています。

よくある質問
Q. ThreadsはInstagramのアカウントがなくても作れますか?
A. Instagramのアカウントから登録する仕組みです。会社として運用するなら、会社のInstagramアカウントから作ります。持っていない場合は、先にそちらを作ることになります。手間は増えますが、後から名義を移すことはできないため、この順番は守ったほうが安全です。
Q. 担当者の個人アカウントで作ってしまいました。移せますか?
A. 名義を移すことはできません。会社の資産にするには作り直しになります。作り直すと投稿もフォロワーも引き継げないため、早い段階で判断するほど損失が小さくなります。旧アカウントに新しいアカウントへの案内を固定投稿として置き、数か月かけて移行する形が現実的です。
Q. プロフィールには何を書けばいいですか?
A. 何をしている会社か、どんな話題を扱うか、読んだ人が何を得られるかの3つです。100文字前後で足ります。受賞歴や創業年から書き始めると最後まで読まれません。読み手が知りたいのは、その会社が自分にとって何をしてくれるかであって、経歴ではないためです。
Q. 最初の投稿は自己紹介でいいですか?
A. 自己紹介はほとんど読まれません。誰かも分からない相手の経歴を読む理由がないためです。1本目には、扱う話題の1つ目を出します。読んで何かが分かる投稿にすると、そこからプロフィールを見に来る人が出てきます。自己紹介はプロフィールに書いてあれば足ります。
Q. Instagramのフォロワーを引き継いだほうがいいですか?
A. 会社のアカウントであれば引き継ぐほうが初動が出ます。すでに関係のある取引先や顧客が最初の読者になり、反応が返ってくる状態で始められます。ただし、関係のないアカウントを大量にフォローしている場合は、引き継がないほうがタイムラインが整理され、返信の相手を探しやすくなります。
Q. 事業が2つある場合、アカウントは分けるべきですか?
A. 読者が重なるかで決めます。重なるなら1つにまとめたほうが、投稿の本数が集約されて更新の頻度が保てます。法人向けと生活者向けのように読者がまったく違う場合は分けます。ただし運用の手間は2倍になり、1日30分の作業が1時間になる点も判断に入れます。
まとめ
Threadsのアカウント作成について、要点を整理します。
- 決めるのは名義、扱う話題、外部リンクの行き先の3つ
- 名義は会社のInstagramから。個人名義は後から移せない
- 扱う話題は3つまで。自社が毎日触れている領域から選ぶ
- 作成の手順は5つ、5分で終わる。直前にユーザーネームを確かめる
- 会社のアカウントならフォローの引き継ぎを使うと初動が出る
- 公開設定は公開一択。非公開だとフォロー外に届かない
- プロフィールは経歴でなく、読者が得られるものを書く
- 固定する投稿は自己紹介でなく、話題を代表する投稿にする
- 最初の10投稿は3つの話題を均等に配る
- 最初の2週間は反応が返らない。判断は3か月
本文で触れなかったことを1つ足します。開設の日を月初に合わせておくと、後の振り返りが楽になります。 月単位で数字を見るときに、途中から始まった月が混じると比較しにくくなるためです。細かいことですが、3か月後に差が出ます。
やらないほうがよいこともあります。とりあえず作って書きながら考えること、複数のブランドを1つのアカウントに混ぜること、そして反応が無い2週間で止めること。3つ目が最も多く、立ち上げが失敗する理由の大半を占めます。
次の一歩は、扱う話題を3つ紙に書き出すところからです。アプリを開くのは、そのあとで構いません。
solezoreでは、アカウントの設計から開設、最初の10投稿の作成、その後の運用までを承っています。名義と話題の整理だけ、というご依頼もお受けしています。
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