ECサイトのSEO対策|商品ページとブログの役割分担とモールとの違い

自社EC
幅の違う3つの木の枠が、一列に立てて並べられている
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「ブログを書いているのに、商品が売れません」「楽天では上位なのに、Googleでは自社サイトが出てきません」――自社ECを持っている企業から、こうしたご相談をいただきます。

結論からお伝えすると、ECサイトのSEOはページの種類ごとに狙う語を分けないと機能しません。商品ページ・カテゴリページ・ブログは、それぞれ拾える検索が違います。ここを分けずに全部で同じ語を狙うと、自社の中でページ同士が競合します。

当社(solezore)はAmazon・楽天市場・自社ECの3つを並行して支援していて、同じ商品でも取りに行く場所を分けています。モールの検索とGoogleの検索は別の仕組みで動いているので、片方で通用した打ち手がもう片方では効きません。

この記事では、ECサイト特有のSEOの難しさを整理したうえで、ページの種類ごとの役割分担、色違いや在庫切れで生まれる重複ページの扱い、商品数の規模別に何から手を付けるかまでを、モールと自社ECの両方を運用している立場から解説します。

モールの検索と、Googleの検索は別物
モール内の検索(楽天・Amazon)
売上実績と販売数が順位に影響する
レビュー数と評価が効く
商品名と検索キーワードの一致
広告枠が上位を占める
Googleの検索
サイト全体の評価が効く
外部からのリンクが影響する
記事などの周辺情報が効く
商品ページ単体でも上位に入れる
  1. ECサイトのSEOが、他のサイトと違う3つの点
    1. 商品ページは、そもそも文字数が少ない
    2. 同じ内容のページが自動で生まれる
    3. 在庫切れでページが消える
  2. モールと自社ECのどちらに力を入れるか
    1. モール内の検索は、Googleとは別に対策する
    2. 自社ECにしかできないこと
    3. 両方を持っている場合の配分
  3. 商品ページとブログの役割分担
    1. 商品ページで取る語
    2. カテゴリページで取る語
    3. ブログで取る語
    4. 分担を決めないと、自社内で競合する
  4. 商品ページの中で、直す順番
    1. タイトルは、商品名だけにしない
    2. 説明文は、他店と違う情報を足す
    3. 画像の代替テキストは、素直に書く
    4. レビューは、集める仕組みごと作る
  5. カテゴリページが、いちばん取りこぼされている
    1. 種類名で検索する人は、まだ選んでいる最中
    2. 説明を足す位置は、商品一覧の上と下に分ける
    3. 商品数が少ないカテゴリは、統合を検討する
  6. 重複ページと在庫切れの扱い
    1. 色違いは、1ページにまとめるほうが強い
    2. 販売終了ページは、消さずに使う
    3. 絞り込みのURLは、登録させない
  7. 商品数の規模別|何から手を付けるか
    1. 50点以下|1点ずつ書ける
    2. 50〜500点|売れ筋から手を付ける
    3. 500点以上|カテゴリと型が先
    4. 毎月商品が増える場合
  8. 効果が出るまでの期間と、測り方
    1. ページの種類別に、購入率を分けて見る
    2. 季節性を差し引いて判断する
  9. solezoreの支援事例|業種別の進め方
    1. 日用品・家電|カテゴリページに1行も文章がなかった
    2. 美容|ブログが1位なのに、商品に人が流れていなかった
  10. よくある質問
  11. まとめ

ECサイトのSEOが、他のサイトと違う3つの点

結論: ECサイトのSEOには、通常のサイトにはない3つの難しさがあります。商品ページの文字数が少ないこと、同じ内容のページが自動で大量に生まれること、在庫切れでページが消えることです。この3つは商品を扱う以上どうしても起きるので、対策も設計の段階で織り込みます。

記事メディアであれば、書いた記事は消えません。ECは在庫と連動しているので、扱う商品が変わるたびにサイトの形が変わります。

ECサイトのSEOでつまずく場所
ECサイトに検索から人が来ない
商品ページが評価されない
説明文が短く、他店と同じメーカー原稿を使っている
同じようなページが大量にある
色・サイズ違い、絞り込み条件で自動生成されている
ページが消えている
在庫切れ・販売終了でURLごと削除している
商品名でしか検索されていない
商品を知っている人しか来ない状態。悩みの言葉で拾えていない
ブログに人は来るが買われない
記事と商品がつながっていない

商品ページは、そもそも文字数が少ない

商品ページに書かれているのは、商品名・価格・サイズ・素材くらいです。300字に満たないページも珍しくありません。同じ商品を複数の店が扱っている場合、メーカーから配布された同じ説明文を全店が使っていることもあります。

この状態では、どの店のページを上位に出すかをGoogleが判断できません。他店と違う情報がどれだけ載っているかが、そのまま差になります。使い方、選び方、サイズの目安、実際の使用感。当社が商品ページに手を入れるときは、まずこの部分を足します。

同じ内容のページが自動で生まれる

色違い・サイズ違いで別のURLが作られる設計だと、1つの商品から10ページ以上が生まれます。中身はほとんど同じで、色の名前だけが違う。

さらに、絞り込み機能や並び替えでもURLが増えます。価格順、人気順、5,000円以下――こうした条件がURLに付くと、内容がほぼ同じページが組み合わせの数だけできあがる。これは商品を増やせば増やすほど加速します。

在庫切れでページが消える

販売終了した商品のURLを削除すると、それまで積み上げた評価も一緒に消えます。その商品名で検索していた人は、404のページに突き当たることになる。

季節商品を扱っていると、これが毎年起きます。当社が見てきた中では、シーズンごとにページを作り直していたために、毎年ゼロから評価を積み直していたケースがありました。

モールと自社ECのどちらに力を入れるか

結論: モール内の検索と Google の検索は別の仕組みで動きます。モールは販売実績とレビューが順位に影響し、自社ECはサイト全体の評価と周辺の記事が効きます。両方を持っているなら、モールは売上、自社ECは検索からの新規客と、役割を分けるのが現実的です。

「楽天では1ページ目なのに、Googleでは自社サイトが20位より下です」というご相談は、この違いが原因であることがほとんどです。楽天で上位を取った実績は、Googleの評価には引き継がれません。

モール(楽天・Amazon)自社EC
順位に効くもの販売数、レビュー、商品名の一致、広告サイト全体の評価、外部リンク、コンテンツの厚み
効果が出るまで数週間(広告なら即日)3〜6か月
手数料・費用販売手数料と月額(カテゴリ・プランで異なる)決済手数料とサーバー・ツールの費用
顧客情報モール側が保有。直接の連絡は制限がある自社で保有。メール・LINEで再購入を促せる
向いている役割売上をすぐ作る。認知のない商品を試す検索からの新規獲得。リピーターの受け皿

モール内の検索は、Googleとは別に対策する

楽天やAmazonの検索窓に打ち込まれた語で上位に出るための対策は、Googleの対策とは中身が違います。販売実績とレビューの比重が大きく、商品名にどの語を入れるかが順位に直結する。

分かりやすいのは、新規出店した直後の状態です。Googleなら記事を書けば少しずつ拾われ始めますが、モールでは販売実績がゼロなので、そもそも上位に出る材料がありません。最初の数件を広告で作って実績を積むところから始めるのが一般的です。

もうひとつの違いは、更新の反映速度です。モールでは商品名を変えた翌日に順位が動くこともあります。Googleでは数週間かかる。同じ作業でも、結果を確認するまでの時間が違うので、検証の回し方も変わります。

こちらは別の記事で扱っているので、モール側の順位を上げたい場合はそちらをご覧ください。

自社ECにしかできないこと

モールでは、商品を探している人にしか出会えません。まだ商品を知らない人、悩みの段階にいる人は、モールの検索窓には来ない。

自社ECなら、その手前の検索で拾えます。たとえば革靴を売っている場合、モールで拾えるのは革靴を買うと決めた人ですが、Googleでは手入れの方法を調べている人に出会えます。この層に先に接触できるのが、自社EC側の強みです。

両方を持っている場合の配分

商品数が少なく、認知もこれからという段階なら、モールを先に立ち上げるほうが売上は早く立ちます。自社ECのSEOは3〜6か月かかるので、その間の売上をモールで作る形です。

自社ECに配分を移す時期の目安は、リピーターが増えてきたときです。モールでは顧客情報を自社で持てないため、再購入を促す手段が限られます。ここが窮屈になってきたら、自社ECを主にする判断になります。

商品ページとブログの役割分担

結論: 商品ページは商品名と型番で拾い、カテゴリページは商品の種類名で拾い、ブログは悩みや使い方の語で拾います。この分担を決めずに全部で同じ語を狙うと、自社のページ同士が同じ検索結果で競合し、どちらも上がらなくなります。

ページの種類ごとに、拾う検索が違う
01
商品ページ
商品名、型番、ブランド名+商品名。買うと決めている人が打つ語
02
カテゴリページ
商品の種類名、種類名+用途、種類名+価格帯。選んでいる最中の人が打つ語
03
ブログ記事
悩み、使い方、選び方、比較。まだ商品を知らない人が打つ語
04
特集・ランキング
用途別のまとめ、季節の需要。買う候補を絞りたい人が打つ語

商品ページで取る語

商品名や型番で検索する人は、その商品を買うと決めています。ここは競合が少なく、自社の商品ページが1位を取れることも多い。取れていない場合は、そもそもページが検索エンジンに登録されていない可能性があります。

型番で検索されやすいのは家電や部品類です。アパレルや食品では、商品名より用途で探されることが多くなります。自社の商品がどちらの探され方をするかで、力を入れる場所が変わります。

カテゴリページで取る語

いちばん取りこぼされているのがここです。ステンレス保温ボトルのように、商品の種類名で検索する人は、まだどの商品にするか決めていません。この検索に対して出るべきなのは、1つの商品ページではなく、複数の商品が並んだカテゴリページです。

多くのECサイトのカテゴリページは、商品が並んでいるだけで文章が1行もありません。これでは選び方の情報を求めている人の役に立たないので、評価されにくくなります。

ブログで取る語

ブログで狙うのは、商品を知らない段階の検索です。手入れの方法、選び方、失敗しないコツ。この記事を読んだ人が、そのまま商品を買うことは多くありません。まずは知ってもらう段階です。

ここで大事なのは、記事から商品への道を作っておくこと。当社が見た事例では、記事が複数の語で1位を取っていたのに、記事内に商品への案内が1つもありませんでした。読み終えた人は、そのまま検索結果に戻っていた。

ページの種類拾う検索の例読者の状態置くべき情報
商品ページ商品名、型番、ブランド名+商品名この商品を買うと決めている仕様、サイズ、他店にない使用感
カテゴリページ保温ボトル、保温ボトル 大容量どれにするか選んでいる種類の違い、選び方、価格帯の目安
ブログ記事保温ボトル 洗い方、におい 取れないまだ商品を探していない悩みの解決、その先の商品への案内
特集ページ母の日 ギフト、夏 アウトドア 用品候補を絞りたい用途に合う商品の組み合わせ

分担を決めないと、自社内で競合する

同じ語を商品ページとブログの両方で狙うと、Googleはどちらを出すか迷います。結果として、両方とも中途半端な順位に落ち着くことがある。

避けるには、語の一覧を作って、どのページで取るかを1つずつ決めておくことです。当社は支援に入るとき、この対応表を先に作ります。表を作る過程で、どのページも狙っていない語や、3つのページが同じ語を狙っている状態が見つかります。

商品ページの中で、直す順番

結論: 商品ページの改善は、タイトル、説明文、画像の代替テキスト、レビューの順で手を付けます。タイトルは検索結果に直接表示されるうえ、変更にかかる時間が最も短く、効果が出るのも早い場所です。

商品ページを直す順番
1
1. タイトルを直す
商品名だけでなく、探されている語(用途・サイズ・素材)を1つ足す。全商品で30分〜数時間
2
2. 説明文を書き足す
メーカー原稿に、自社の情報を200字以上足す。売れ筋の20商品から
3
3. 画像に代替テキストを入れる
何が写っているかを素直に書く。キーワードを詰め込まない
4
4. レビューを集める仕組みを作る
購入後のメールで依頼する。表示形式も見直す

タイトルは、商品名だけにしない

商品名だけのタイトルでは、その商品を知っている人にしか届きません。用途や素材、サイズなど、探されている語を1つ足すと拾える検索が増えます。

ただし、詰め込みすぎると逆効果です。検索結果に表示されるのは30字前後なので、それを超えた部分は途中で切れます。読んだ人が何の商品か分かる範囲で、1つか2つ足す程度が現実的でしょう。

説明文は、他店と違う情報を足す

メーカーから配布された説明文は、同じ商品を扱う全店が使っています。そこに自社の情報を足すことで、初めて違いが生まれる。

足す内容は、実際に扱っている店だからこそ書けるものにします。どういう人に選ばれているか、他の商品と比べたときの違い、サイズ選びで迷ったときの目安。「よくいただく質問をそのまま載せる」という方法もあり、これは手間が少なく効果も見えやすい進め方です。

画像の代替テキストは、素直に書く

画像が表示されないときに代わりに読まれるテキストです。画像検索からの流入にも影響します。ここにキーワードを並べる手法が昔ありましたが、いまは評価されません。何が写っているかを普通の日本語で書けば十分です。

ECで効いてくるのは、商品画像より使用シーンの画像のほうです。ステンレスボトルの正面写真に「ステンレスボトル」と書いても、情報が増えません。デスクに置いた写真なら、その状況を書いておくと、画像検索から見つかる可能性が出てきます。

商品数が多い場合は、登録時に自動で入る仕組みにしている店もあります。商品名がそのまま入る設定です。何も入っていない状態よりは良いものの、全商品で同じ形になるので、売れ筋だけは手で書き直す価値があります。

レビューは、集める仕組みごと作る

レビューはモール内の順位に強く効きますが、自社ECでも購入の判断材料になります。Google検索セントラルの『商品の構造化データ』に関するドキュメントでは、商品の情報を適切にマークアップすることで、価格や在庫、レビューの評価が検索結果に表示される場合があると説明されています。

集め方は、購入から一定期間後にメールで依頼するのが基本です。届いてすぐより、使ってからのほうが中身のある内容が集まります。

4つの作業は、かかる時間も効果が出る速さも違います。手を付ける順番を決めるときの目安として並べておきます。

作業商品100点あたりの時間効果が見え始める時期難しさ
タイトルの見直し3〜5時間(一括なら1時間)1〜2週間低い
説明文の書き足し30〜50時間1〜2か月中くらい
画像の代替テキスト2〜3時間2〜3か月低い
レビューを集める仕組み初期設定に5時間、以降は自動3か月以降中くらい

カテゴリページが、いちばん取りこぼされている

結論: カテゴリページは、商品の種類名で検索する人の受け皿になります。商品が並んでいるだけで説明文が1行もないページは評価されにくく、ここに200〜500字の説明を足すだけで順位が動くことがあります。

同じカテゴリページでも、中身で差が出る
商品が並んでいるだけ
説明文なし
選び方の情報なし
絞り込みの説明なし
検索する人の疑問に答えていない
選ぶための情報がある
種類ごとの違いを説明
サイズ・素材の選び方
用途別のおすすめ
よくある質問への回答

種類名で検索する人は、まだ選んでいる最中

保温ボトルを買おうと考えている人は、まず種類名で検索します。この段階で見たいのは、1つの商品の詳細ではなく、どういう選択肢があるかです。

商品ページを上位に出しても、この人の役には立ちません。複数の商品が並び、選び方が説明されているページのほうが合っています。書店に例えると、特定の1冊が置かれた棚ではなく、その分野の棚ごと案内されたい状態です。

この層は、まだどの店で買うかも決めていません。選び方を説明してくれた店で、そのまま買うことは多くあります。カテゴリページは順位を取るためだけでなく、比較検討の入口としても働きます。

説明を足す位置は、商品一覧の上と下に分ける

一覧の上に長い文章を置くと、商品にたどり着くまでスクロールが必要になります。買いに来た人にとっては邪魔です。

当社は、上に2〜3行の短い説明、下に選び方やよくある質問を置く形にしています。買う人の邪魔をせず、調べている人には情報が届く配置です。

下に置く内容は、そのカテゴリで実際によく聞かれることから選びます。サイズの選び方、素材による違い、手入れの手間。問い合わせフォームやメールに残っている質問を見返すと、書くべきことがそのまま出てきます。想像で作った質問より、届いている質問のほうが検索されている確率が高い。

商品数が少ないカテゴリは、統合を検討する

商品が2〜3点しかないカテゴリを細かく分けていると、どのページも内容が薄くなります。この場合は上位のカテゴリにまとめたほうが、1ページあたりの厚みが出ます。

分けるか、まとめるかの判断は、そのカテゴリ名で検索している人がいるかどうかで決めます。検索されていないカテゴリを分けても、拾える検索は増えません。

重複ページと在庫切れの扱い

結論: 色違い・サイズ違いのページは1つにまとめるか、正規のURLを指定して重複を伝えます。販売終了した商品はページを削除せず、後継商品やカテゴリページへ案内する形で残すほうが、積み上げた評価を無駄にしません。

増えたページを、どう扱うか
似たページが大量にある
色・サイズ違い
1ページにまとめて選択式にする。分ける場合は正規URLを指定する
絞り込み・並び替えのURL
検索エンジンに登録させない設定にする
販売終了した商品
ページは残し、後継商品かカテゴリページへ案内する
季節商品で毎年作り直している
同じURLを使い回し、中身だけ入れ替える

色違いは、1ページにまとめるほうが強い

同じ商品の色違いを別ページにすると、評価が分散します。10色あれば10分の1ずつに分かれる形です。1ページにまとめて色を選択式にすれば、そのページに評価が集まります。

ただし、色ごとに検索されている場合は別です。ネイビーのトートバッグのように色を含めて検索する人が一定数いるなら、分ける価値があります。分ける場合は、どのページを正規とするかを指定して、重複していることを検索エンジンに伝えます。

販売終了ページは、消さずに使う

削除して404にすると、そのページに来ていた人も、積み上げた評価も失います。おすすめできる進め方は、ページを残したまま販売終了の表示を出し、後継商品や同じカテゴリへの案内を置くことです。

後継商品が明確にある場合は、そのページへ転送する方法もあります。どちらにするかは、その商品名でどれだけ検索されているかで決めます。

ページの状態取るべき対応理由
一時的な在庫切れページはそのまま。入荷予定を表示数週間で戻るなら触らない
販売終了・後継あり後継商品のページへ転送検索している人の目的を満たせる
販売終了・後継なしページを残し、カテゴリへ案内評価を残しつつ、離脱を防ぐ
季節商品同じURLで中身を入れ替える毎年ゼロから積み直さずに済む

絞り込みのURLは、登録させない

価格順や色での絞り込みで生まれるURLは、検索から来てほしいページではありません。これらが大量に登録されると、サイト全体の中で本来評価されるべきページが埋もれます。

多くのカートシステムには、こうしたURLを検索エンジンに登録させない設定が用意されています。使っているシステムの管理画面で確認できることがほとんどです。

商品数の規模別|何から手を付けるか

結論: 商品が50点以下なら商品ページを1つずつ手で直し、500点を超えるならタイトルの一括変更とカテゴリページの整備を先にやります。全商品を手作業で直そうとすると終わらないので、規模によって最初の一手を変えます。

規模で、最初の一手が変わる
01
商品50点以下
全商品ページを手で直せる。1点ずつ説明文を書き足すのが最も効果的
02
商品50〜500点
売れ筋の20点を手で直し、残りはタイトルだけ一括で見直す
03
商品500点以上
カテゴリページの整備が先。商品ページは型を決めて一括処理
04
商品数が毎月増える
登録時のルールを先に作る。後から直すと追いつかない

50点以下|1点ずつ書ける

商品数が少ないうちは、すべての商品ページに手を入れられます。1点あたり30分としても、50点で25時間。担当者1人が3日集中すれば終わります。

この規模では、カテゴリページより商品ページを優先します。商品数が少ないとカテゴリページに並ぶ商品も少なく、種類名の検索で上位を取るのが難しいためです。3点しか並んでいないページより、20点並んでいる他店のページのほうが選びやすい。

その代わり、商品ページでは細かい語まで拾えます。競合が少ない組み合わせ(素材と用途、サイズと対象者)で1位を取れることがあり、検索数は小さくても購入率が高い流入になります。

50〜500点|売れ筋から手を付ける

全部を直す時間はないので、売上の8割を作っている20点から始めます。この20点だけを丁寧に書き直し、残りはタイトルの形式を統一する程度にとどめる。

順番を売上順にする理由は、成果が見えやすいからです。効果が確認できてから範囲を広げるほうが、社内の理解も得やすくなります。

もうひとつの選び方として、表示回数の多い順に並べる方法もあります。すでに検索結果に出ているのにクリックされていないページは、タイトルを直すだけで数字が動くことがある。売上ゼロの商品を直すより、こちらのほうが早く結果が出ます。

500点以上|カテゴリと型が先

この規模になると、商品ページを1つずつ直す進め方は現実的ではありません。カテゴリページを整備して、種類名の検索を取りに行くほうが効率が良い。

商品ページは、タイトルと説明文の型を決めて一括で適用します。型は売れ筋の商品で試してから広げると、失敗したときの巻き戻しが小さく済みます。

一括で変える作業は、必ず元の状態を保存してから行います。数百点のタイトルを戻せなくなると、順位が下がったときに検証もできません。当社は変更前の一覧を書き出してから実行しています。

毎月商品が増える場合

新商品を登録するときのルールを先に決めておかないと、後から直す作業が永遠に続きます。タイトルの付け方、説明文に必ず入れる項目、画像の代替テキスト。この3つを登録手順に組み込むだけで、後の手間が大きく変わります。

ルールは1枚の紙に収まる分量にしておくほうが守られます。細かく決めすぎると、登録の担当者が読まなくなる。当社が作るときは、実際の商品ページを1つ見本として添えて、それに合わせてもらう形にしています。

効果が出るまでの期間と、測り方

結論: 自社ECのSEOは、商品ページのタイトル変更なら数週間、カテゴリページやブログの効果は3〜6か月かかります。測るときは全体の訪問数ではなく、検索から来た人の購入率をページの種類別に見ます。

手を入れてから、何が順に動くか
1
1〜2週間
タイトルを変えた商品ページの表示回数が動く。クリック率の変化もここで見える
2
1〜2か月
説明文を足したページの順位が動き始める。商品名以外の語で拾われ始める
3
3〜6か月
カテゴリページとブログが効き始める。新規の訪問が増える
4
6か月以降
記事から商品への流れができ、検索経由の売上として読めるようになる

ページの種類別に、購入率を分けて見る

商品ページに来た人と、ブログに来た人では、購入までの距離が違います。まとめて平均を取ると、どちらの数字も意味を失う。

当社は、商品ページ経由・カテゴリページ経由・ブログ経由の3つに分けて見ています。ブログ経由の購入率は商品ページ経由より低くて当然で、そこを比べても判断できません。見るべきは、ブログ経由の訪問がどれだけ商品ページへ移動したかです。

季節性を差し引いて判断する

ECは季節で売上が動きます。前月比で下がっていても、去年の同じ月と比べれば伸びていることがある。

判断は前年同月比で行うほうが確実です。1年目のサイトでこれができない場合は、少なくとも3か月の平均で見るようにします。

季節性の大きい商材ほど、この差し引きが要ります。夏物を扱っていれば9月に数字が落ちるのは当然で、そこで対策の失敗と判断すると打ち手を間違えます。当社が支援に入るときは、まず1年ぶんの売上の波を見て、どの月とどの月を比べるかを決めるところから始めます。

比較に使う期間は、途中で変えないほうがよいでしょう。都合の良い期間を選び直すと、良くなっているようにも悪くなっているようにも見せられてしまいます。

solezoreの支援事例|業種別の進め方

商品ページとブログの役割分担を作り直した例を2つ紹介します。

日用品・家電|カテゴリページに1行も文章がなかった

商品数が800点あり、商品ページは丁寧に作られていました。それでも検索からの新規購入が伸びない。

調べると、種類名での検索で自社のどのページも上位に入っていませんでした。カテゴリページはあるものの、商品が並んでいるだけで説明文が1行もない状態です。

売上の大きい上位10カテゴリを選び、一覧の下に選び方とよくある質問を足しました。上に置かなかったのは、買いに来た人の邪魔をしないためです。あわせて、商品ページのタイトルに用途の語を一括で追加しています。

4か月目に、種類名の検索で複数のカテゴリページが1ページ目に入りました。

美容|ブログが1位なのに、商品に人が流れていなかった

「記事は読まれているのに、売上が変わりません」という状態からのご相談でした。肌の悩みに関する記事が複数の語で1位を取っていて、月間の訪問数も伸びている。

記事を開いて分かったのは、商品への案内が1つもないことでした。読み終えた人は、そのまま離脱していた。

最初にやったのは、反応の良い記事20本の締めの手前に、記事の内容に合う商品への案内を1文ずつ足すことです。ボタンではなく本文の中の1文としてつなぎました。広告のように見えると読み飛ばされるためです。同時に、購入を検討している段階の語(成分の違い、使う順番、肌質別の選び方)で記事を追加しています。

訪問の総数はほぼ変わらないまま、記事から商品ページへ移動する人が増えました。

よくある質問

Q. 商品ページの説明文は、何文字くらい書けばいい?

A. 文字数の基準はありませんが、メーカー原稿に自社の情報を200字以上足すことを目安にしています。他店と同じ説明文だけのページは、どこを上位に出すかをGoogleが判断できません。使い方、選び方の目安、よくいただく質問への回答など、実際に扱っている店だから書けることを足すと差が出ます。

Q. 楽天やAmazonで上位なら、自社ECも上がりますか?

A. 上がりません。モール内の検索とGoogleの検索は別の仕組みで動いています。モールは販売数とレビューが順位に影響し、Googleはサイト全体の評価や周辺の記事が効きます。モールでの実績がGoogleに引き継がれることはないので、自社ECは自社ECで積み上げる必要があります。

Q. 在庫切れの商品ページは削除したほうがいい?

A. 削除しないほうがよいでしょう。ページを消すと、それまで積み上げた評価も一緒に消えます。一時的な在庫切れなら入荷予定を表示してそのまま残し、販売終了なら後継商品かカテゴリページへ案内する形にします。後継商品が明確にある場合は、そのページへ転送する方法もあります。

Q. ブログはどのくらいの頻度で書けばいい?

A. 頻度より、狙う語を決めてから書くことのほうが影響します。当社の実測では、情報を集める段階の語で書いた記事は訪問を集めても購入につながりにくく、購入を検討している段階の語で書いた記事から成果が出ています。月2本でも語の選び方が合っていれば効きますし、月8本でも外れていれば訪問が増えるだけで終わります。

Q. 商品ページと同じ内容を、モールにもそのまま載せていい?

A. 載せて問題ありません。自社ECとモールで同じ説明文を使っていても、自社サイトの順位が下がることはまずありません。ただし、どちらも他店と同じメーカー原稿のままだと、両方で埋もれます。自社ECには自社ECの、モールにはモールの読者に合わせた情報を足すと、それぞれで差がつきます。

Q. カートシステムを変えると、順位はどうなりますか?

A. URLの形が変わると、一時的に順位が落ちることがあります。移行の前に、旧URLから新URLへの対応表を作り、すべてのページで転送を設定しておく必要があります。ここを飛ばすと、それまでの評価がほぼ失われます。移行後は数週間から数か月かけて戻るのが一般的です。

まとめ

ECサイトのSEOは、ページの種類ごとに狙う語を分けることから始まります。

  • 商品ページは商品名と型番、カテゴリページは種類名、ブログは悩みの語を拾う
  • モール内の検索とGoogleの検索は別の仕組み。実績は引き継がれない
  • 色違い・在庫切れで生まれるページの扱いを、設計の段階で決めておく
  • 商品数が500点を超えたら、商品ページより先にカテゴリページを整備する
  • 測るときは、ページの種類別に購入率を分けて見る

いちばん取りこぼされているのは、カテゴリページです。商品が並んでいるだけのページに説明を足すのは、新しく記事を書くより短い時間で終わり、効果も早く見えます。

一方で、この段階で手を出さないほうがよいこともあります。カートシステムの乗り換えです。URLの形が変わると、それまでの評価を一度手放すことになります。いまのサイトでやれることが残っているうちは、乗り換えを先に持ってこないほうが安全でしょう。

solezoreでは、Amazon・楽天市場・自社ECを並行して支援しています。どの商品をどの場所で取りに行くかの配分から、商品ページとブログの役割分担までを整理してお出しします。料金は公開しているので、比較の段階でお問い合わせいただければそのままお伝えします。

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