

「1本5,000円のところと5万円のところがあって、10倍の差が何なのか分かりません」「安いところに100本頼んだのですが、公開しても検索に出てきません」――記事作成代行のご相談は、この2つから始まることが多くあります。
結論からお伝えすると、価格差の正体は文章力ではなく、構成を誰が作るかと、確認の工程が何段あるかです。1本5,000円の見積もりは、構成なし・確認なしで書くだけの価格になります。
solezoreでは、記事の外注を建築の下請けにたとえて説明しています。設計図を渡して施工を頼むのと、設計から任せるのとでは金額が変わります。設計図なしで施工だけ頼めば安く済みますが、できあがるものは指示した範囲までです。
この記事では、ライティング代行やブログ代行との違い、依頼できる範囲、依頼先の4タイプ、費用の相場と単価の見方、執筆指示書の作り方、試作で見る箇所までを、実際に制作を受けている立場から解説します。
記事作成代行とは|ライティング代行・ブログ代行との違い
結論: 3つの言葉はほぼ同じサービスを指しますが、使う場面が少し違います。呼び方より、どこまでが契約に含まれるかを確認してください。
言葉の整理から始めます。
3つの呼び方の使い分け
記事作成代行は、検索からの流入を狙う記事の制作を指すことが多い言葉です。構成と執筆が中心になります。
ライティング代行は、より広い範囲を指します。記事に加えて、商品の説明文、案内メール、印刷物の文章なども含まれます。
ブログ代行は、書くだけでなく、管理画面への入稿と公開までを含む場合に使われます。画像の配置や内部リンクの設定まで任せる形です。
呼び方より契約内容を見る
会社によって言葉の使い方が違うため、名称だけで判断はできません。見積もりを受け取ったら、次の5つが含まれるかを確認します。
- キーワードの選定:どの言葉を狙うかを決める作業
- 構成の作成:見出しの一覧と、各見出しに書く内容の指示
- 執筆:本文を書く作業
- 確認:事実関係と表現の確認。誤字の修正も含む
- 入稿:管理画面への登録と、画像や内部リンクの設定
1本5,000円の見積もりは、3番だけであることが多くあります。5万円の見積もりには、1番から5番までが含まれます。同じ記事作成代行という言葉でも、中身が違います。
外注が向く場面
外注が有効なのは、書ける人が社内にいない場合と、月に5本以上を安定して公開したい場合です。
月1〜2本なら、担当者が書けるようになるほうが長期的には安く済みます。外注すれば手が離れると思われがちですが、確認と情報提供の作業は社内に残ります。
専門性の高い領域では、書ける人を探す難易度が上がります。医療、法律、金融といった分野では、外注先の選択肢自体が限られます。
【関連記事】資料作成代行とは|任せられる範囲・料金の決まり方・進め方をまとめて整理|ストラージ株式会社
依頼できる範囲と社内に残る作業
結論: 外注しても、社内に月3〜5時間の作業が残ります。商品情報を渡す、公開前に確認する、業界特有の言い回しを補足する。この3つは代わりがききません。
外注できる範囲は、思っているより狭いです。
外注できるもの
構成の作成と執筆は、外部で完結します。競合の調査、見出しの組み立て、本文の執筆まで任せられます。
入稿と公開の作業も外注できます。ただし、管理画面の権限を渡すことになるため、権限の範囲は限定します。
画像の作成も依頼できますが、自社の商品や店舗の写真は社内で用意することになります。ここは外部では撮れません。
社内に残るもの
自社にしかない情報を渡す作業は残ります。新商品の内容、料金の変更、キャンペーンの予定。これらは外部が知りようがありません。
公開前の確認も社内で行います。とくに、価格、成分、効能、資格に関わる表現は、外部では判断できません。
この時間を確保できない状態で外注すると、どこにでもある内容の記事が並びます。読まれはするものの、問い合わせにはつながりません。

依頼先の4タイプ
結論: 依頼先は、個人のライター、仲介の会社、記事制作の会社、専門領域に特化した会社の4つに分かれます。予算と必要な専門性で選びます。
タイプごとに見ます。
費用と特徴の比較・個人に頼む場合の注意
| 依頼先 | 1本あたりの費用 | 構成の作成 | 向く状況 |
|---|---|---|---|
| 個人のライター | 5,000円〜2万円 | 別途または自社 | 月1〜3本。単価を抑えたい |
| 仲介サービス | 1万〜3万円 | 別途が多い | 人を探す手間を省きたい |
| 記事制作の会社 | 3万〜8万円 | 含まれる | 月5本以上。品質を揃えたい |
| 専門領域の会社 | 5万〜15万円 | 含まれる | 医療・法律・金融など |
金額の差は、構成の有無と確認の工程で説明が付きます。個人のライターに5,000円で頼む場合、構成は自社で作ることになります。
個人のライターは単価が抑えられますが、体調不良や繁忙で止まるリスクがあります。月に何本と決めた発注をする場合、2〜3名を確保しておくと安定します。
品質の幅も大きくなります。同じ1文字2円でも、書ける人と書けない人の差が出ます。最初は1本ずつ試し、続けられる相手を絞り込みます。
契約の形も確認します。源泉徴収の要否、請求書の形式、成果物の権利。ここを決めずに始めると、あとで手間が発生します。
会社に頼む場合の注意
記事制作の会社は、構成から確認まで含まれるため、社内の管理工数が減ります。そのぶん単価は上がります。
確認すべきは、実際に書くのが社内のライターか、外部のライターかです。外部の場合、その管理体制を聞きます。
月に何本まで対応できるかも先に確認します。繁忙期に本数が落ちる会社もあるため、年間の計画を伝えたうえで見積もりを取ります。
費用相場と単価の見方
結論: 相場は1本3万〜8万円です。文字単価で示されることもありますが、比べるときは1本あたりに直してください。
見方を整理します。
文字単価から1本単価へ
文字単価で示された場合、想定の文字数を掛けて1本単価に直します。1文字3円で8,000字なら2万4,000円です。
このとき、文字数の下限が契約に含まれているかを確認します。単価だけ決めて文字数を決めないと、短い記事が納品されることがあります。
逆に、文字数を増やすほど費用が上がる契約では、内容の薄い記事が長く書かれる動機になります。1本いくらの契約のほうが、この問題が起きにくくなります。
何が含まれているかを揃える
見積もりを比べるときは、含まれる工程を揃えます。構成が含まれる見積もりと含まれない見積もりを、そのまま並べても意味がありません。
構成の作成は、1本あたり5,000円から1万5,000円が相場です。この分を足してから比べると、実際の差が見えます。
修正の回数も確認します。1回まで無料、2回目から有料という契約が一般的です。回数の制限がない契約は、その分が単価に含まれています。
月額での見方
月に何本という契約では、総額を本数で割ります。月30万円で8本なら1本3万7,500円、月20万円で3本なら1本6万6,000円です。
総額では前者が高く見えますが、単価は後者のほうが高くなります。総額ではなく1本あたりに割り戻して比べてください。
あわせて、その本数が最低保証なのか目標なのかを確認します。目標の場合、実際には5本しか出ないことがあります。
安すぎる見積もりのリスク
結論: 1本5,000円を下回る見積もりでは、構成も確認も入りません。本数を揃えられても、公開後に順位が付かないことが多くあります。
安さの理由は、必ずどこかの工程が抜けていることにあります。
何が省かれているか
安価な見積もりで省かれるのは、競合の調査、構成の作成、事実の確認、推敲の4つです。書く作業だけが残ります。
競合の調査を飛ばすと、必要な論点が抜けたまま公開されます。上位に入っている記事と読み比べれば分かりますが、その比較自体が省かれています。
結果として、文字数はあるのに順位が付かない記事ができます。100本公開しても検索に出ないという状態は、多くの場合ここが原因です。
立て直しに時間がかかる
薄い記事が大量にあると、サイト全体の評価に影響します。この状態からの立て直しには、統合と削除の作業が必要です。
solezoreで引き継いだ案件では、500本を120本に整理したことがあります。作業だけで2か月かかりました。
安く大量にという判断は、あとで整理する費用まで含めると割高になります。最初から適切な本数を適切な単価で作るほうが、総額では安く済みます。
発注時に渡す執筆指示書
結論: 品質が安定するかどうかは、渡す指示書の詳しさで決まります。テーマと文字数だけを伝える発注では、内容が毎回変わります。
指示書の作り方を示します。
入れる項目と、扱わない面をどう書くか
| 項目 | 何を書くか |
|---|---|
| 狙うキーワード | 主となる語と、関連する語を3〜5個 |
| 読者の状況 | どの段階の人か。何を知りたいか |
| 記事の目的 | 問い合わせにつなげるのか、理解を促すのか |
| 見出しの一覧 | 大見出しと中見出しを全部 |
| 各見出しの指示 | そこに何を書くか、何を書かないか |
| 文字数 | 下限を明記 |
| 参考にする記事 | 上位に入っている他社の記事を3本 |
| 避ける表現 | 業界の制約、断定を避ける語、競合名 |
| 内部リンク | どの記事へリンクするか |
| 自社の情報 | 料金、実績、事例で使える素材 |
10項目すべてを埋めると、納品されるものが安定します。作成には1本あたり30分ほどかかりますが、修正の往復が減るため結果的に時短になります。
近い記事が複数ある場合、この記事で扱わない面を書きます。ここを書かないと、内容が重なった記事が納品されます。
たとえば費用の記事を頼むとき、選び方の話は別の記事で扱うと明記します。書き手は親切心で範囲を広げるため、止めるのは発注側の役割です。
外部のライターは、自社の実績も料金も知りません。渡さなければ、一般的な内容しか書けません。
事例の素材、料金の範囲、よくある質問への回答。この3つを渡すと、記事の中身が変わります。
守秘が必要な内容は、書ける範囲を指定します。業種と規模だけ、社名は伏せる、といった形です。
試作を頼んで見る箇所
結論: 契約前に1本試作を頼んでください。ここで見るのは文章の巧拙ではなく、指示書のとおりに書けているかです。
見る箇所を示します。
指示との一致を見る
まず、渡した見出しの一覧どおりに書かれているかを確認します。勝手に見出しが増減している場合、以降も指示が守られません。
次に、扱わないと指定した面が入っていないかを見ます。ここが守られていれば、記事同士の重なりを避けられます。
文字数の下限も確認します。指定を下回っている場合、以降も同じことが起きます。
中身の具体性を見る
一般的な説明だけで構成されていないかを確認します。渡した自社の情報が、記事の中で使われているかが分かれ目です。
数字が入っているかも見ます。期間、費用、件数といった具体的な数字がないと、読者が判断に使えません。
質問が来たかどうかも判断材料になります。指示書を読んで不明点を聞いてくる相手は、内容を理解しようとしています。
納品後の確認と改善の回し方
結論: 納品されたら公開して終わりにせず、3か月後に数字を確認します。その結果を書き手に伝えると、次の記事の質が上がります。
納品が終点になっている発注が、いちばん多い形です。
公開前の確認・3か月後の数字を伝える
事実関係、表現の制約、自社の見解との整合の3点を社内で確認します。ここは外部に任せられません。
確認に時間がかかると公開が止まるため、返答の期限を決めておきます。2営業日以内、といった形です。
修正が必要な場合、何が違うかを具体的に伝えます。全体的に薄い、といった伝え方では直りません。
公開から3か月後に、その記事がどの言葉で何回表示されたかを確認します。この情報を書き手に伝えます。
うまくいった記事とそうでない記事の差が分かると、次から精度が上がります。フィードバックのない発注では、品質が上がりません。
あわせて、順位が10位前後で止まっている記事は、追記を依頼します。新しく書くより早く数字が動きます。
solezoreの支援事例|業種別の進め方
結論: solezoreでは、執筆を受ける場合も構成と確認の工程を必ず入れます。ここでは2つの業種で、何を変えたかを紹介します。
医療|表現の確認を工程に組み込んだ
相談をくださったのは自由診療を扱うクリニックです。以前に安価な代行へ依頼したところ、公開できない表現が多数含まれていたという経緯がありました。
この領域では、書ける表現の範囲が定められています。外部のライターがその制約を知らないまま書くと、修正が全文に及びます。
そこで、書ける表現と書けない表現の一覧を先に作り、指示書に添付する形にしました。あわせて、公開前の確認を院長が行う工程を固定しています。
修正の往復が1本あたり3回から1回に減りました。制約のある業種では、指示書の作り込みが工数を左右します。
日用品・家電|量産した記事を整理し直した
生活雑貨を扱うメーカーからのご相談で、過去に外注で制作した記事が240本ありました。ただし、検索に出ているのは30本程度です。
確認すると、1本1,500字前後の記事が、似たキーワードで大量に並んでいました。構成なしで発注していたため、書き手ごとに内容が重なっています。
内容の近いものを統合し、240本を80本に整理しました。統合した記事は文字数も論点も増えています。あわせて、以降の発注では構成を自社で作る形に変えました。
半年後、記事数は3分の1になったにもかかわらず、検索からの流入は増えました。本数ではなく、1本あたりの評価が決めているということです。

よくある質問
Q. 記事作成代行の費用相場はいくらですか?
A. 1本3万〜8万円が中心です。個人のライターに執筆だけを頼む場合は5,000円から2万円、専門性の高い領域では5万円から15万円になります。金額の差は、構成の作成と確認の工程が含まれるかどうかで説明が付きます。
Q. 1本5,000円の見積もりは安すぎますか?
A. 執筆だけの契約なら妥当な水準です。ただし、競合の調査、構成の作成、事実の確認は含まれません。これらを自社で行える体制があれば選択肢になります。すべてを任せたい場合は、金額が合わないと考えてください。
Q. キーワードの選定も任せていいですか?
A. 自社で決めることをおすすめします。どの言葉で戦うかは事業の判断に関わるため、自社の商材と顧客を知らないと正しく決められません。任せる場合でも、候補の一覧を出してもらい、最終の判断は社内で行ってください。
Q. 個人のライターと制作会社はどちらがいいですか?
A. 月1〜3本なら個人、月5本以上なら制作会社が向きます。個人は単価が抑えられますが、体調不良や繁忙で止まるリスクがあります。月に何本と決めた発注をする場合、個人なら2〜3名を確保しておくと安定します。
Q. 生成AIで書かれた記事が納品されることはありますか?
A. あります。使うこと自体が問題ではありませんが、そのまま納品されると一般的な説明ばかりになります。試作の段階で、渡した自社の情報が記事に使われているかを確認してください。使われていない場合、以降も同じ状態が続きます。
Q. 外注すれば社内の作業はなくなりますか?
A. なくなりません。月3〜5時間は残ります。自社の商品情報を渡す、公開前に確認する、業界特有の言い回しを補足する。この3つは外部では代われません。この時間を確保できない場合、外注しても当たり障りのない記事が並びます。
まとめ
記事作成代行について、要点を整理します。
- 呼び方より契約内容を見る。含まれるのは選定・構成・執筆・確認・入稿のどれか
- 相場は1本3万〜8万円。差は構成の有無と確認の工程で説明が付く
- 依頼先は4タイプ。月1〜3本なら個人、月5本以上なら会社
- 比べるときは1本あたりに割り戻す。文字単価は文字数を掛けて直す
- 1本5,000円を下回る見積もりでは、構成も確認も入らない
- 指示書は10項目。扱わない面を明記すると記事の重なりを防げる
- 契約前に1本試作を頼む。見るのは指示どおりに書けているか
- 3か月後の数字を書き手に伝えると、次の記事の質が上がる
補足すると、発注する前に、自社で構成を1本作ってみてください。
作ってみると、外注に何を渡す必要があるかが分かります。この経験がないまま発注すると、納品物を評価する基準も持てません。1本作るのに1時間程度です。
もう1つ、すでに大量の記事がある場合は、新しく発注する前に既存記事の重なりを確認してください。整理してから足すほうが、結果的に早く数字が動きます。
solezoreでは、構成の作成から執筆、公開前の確認までを承っています。表現の制約がある業種の実績もありますので、既存記事の棚卸しからでも構いません。
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