

「開設したものの、設定画面の項目が多すぎてどこから触ればいいのか分かりません」「2年運用していますが、初期設定のまま触っていない項目があります」――設定のご相談は、この2つに分かれます。
結論からお伝えすると、設定項目のうち成果に直結するのは5つだけです。プロフィール、あいさつメッセージ、応答の設定、リッチメニュー、権限の管理。残りは初期値のままでも運用に支障はありません。
solezoreでは、設定を店の外観と入口に近いものだと考えています。看板と営業時間の表示、扉を開けたときの最初の一言、誰が鍵を持っているか。この3つが決まっていれば、内装が未完成でも店は開けられます。
この記事では、着手の順番、プロフィール、あいさつメッセージ、応答の設定、権限の管理、認証の違い、放置されやすい項目、見直しの頻度までを、実際に運用を代行している立場から解説します。
最初に触る設定|順番と所要時間
結論: 設定は5つだけ先に触ります。プロフィール、あいさつメッセージ、応答の設定、リッチメニュー、権限の管理の順で、合計4〜9時間で終わります。
順番から決めます。
5つの設定と所要時間・先に触らなくてよい設定
| 順 | 設定 | 所要時間 | 成果への影響 |
|---|---|---|---|
| 1 | プロフィール | 30分〜1時間 | 登録の判断に直結 |
| 2 | あいさつメッセージ | 30分 | 登録直後の離脱を防ぐ |
| 3 | 応答の設定 | 30分 | 問い合わせの対応漏れを防ぐ |
| 4 | リッチメニュー | 3〜8時間 | 常時表示で最も長く働く |
| 5 | 権限の管理 | 15分 | 運用停止の予防 |
4番目が最も時間がかかり、最も長く働く設定です。画像の制作が入るためですが、ここだけは時間をかける価値があります。
残りの項目は初期値のままで構いません。運用を始めてから、必要になった時点で触ります。
クーポン、ショップカード、リサーチ、自動応答のキーワード設定。これらは後回しにします。
運用が始まっていない段階で作り込んでも、使う場面が来ません。クーポンを先に作った結果、配信の内容が割引だけになってしまう例も見てきました。
必要になったときに作れば、30分程度で用意できます。
5番目を飛ばさない
権限の管理は15分で終わる作業ですが、飛ばされることが最も多い設定です。
管理者が1人しかいない状態は、運用の停止に直結します。担当者が退職したときにログインできなくなり、アカウントごと作り直した例が実際にあります。
作り直すと、それまでの友だちは引き継げません。15分の作業で、数年分の積み上げを守れます。
プロフィールの設定|検索と第一印象を決める
結論: プロフィールは、登録するかどうかの判断が行われる場所です。アカウント名と最初に見える一文で、登録の割合が変わります。
見られる順に整えます。
アカウント名の付け方
アカウント名は、検索で見つかるかどうかと、通知に表示される名前の両方を決めます。
会社名だけにすると、何をしている会社か分かりません。地域や業種を入れる形が扱いやすいところです。◯◯(渋谷・美容室)のように、屋号と手がかりを組み合わせます。
長すぎると通知で切れます。全角で20文字前後を目安にすると、多くの画面で最後まで表示されます。
最初に見える一文
プロフィール画面の上部には、短い説明文が表示されます。ここに書くのは、業種ではなく友だちが受け取れるものです。
予約が取れます、入荷をお知らせします、といった機能を書きます。会社の理念や設立年は、登録の判断には働きません。
この一文は、登録の案内に書く一行と揃えます。案内で伝えた内容と違うものが並んでいると、その場で登録をやめる人が出ます。
基本情報を埋める
営業時間、住所、電話番号、予約や購入のページ。この4つは埋めておきます。
プロフィール画面から直接電話がかけられる形は、店舗型の業種で最も動く導線です。予約フォームより、電話のほうが速い層は確実にいます。
情報が変わったときの更新も忘れないようにします。営業時間が古いままだと、来店した人が閉まっている店の前に立つことになります。
年末年始や臨時の休業のように、一時的に変わる情報もここで伝えられます。プロフィールを直すのは3分で済み、配信で伝えると通数の費用がかかります。全員に知らせる必要のない情報は、プロフィール側に置けば足ります。1,000人の友だちに1回配信するかどうかの判断を、この基準で分けられます。

あいさつメッセージの設定
結論: 登録の直後に自動で届くメッセージです。ここが空白だと、次の配信のときには誰のアカウントか忘れられています。
登録直後を押さえます。
入れる3つの要素
あいさつと、何ができるアカウントかの案内と、配信の頻度。この3つを入れます。
配信の頻度を1行入れるだけで、ブロックが明確に減ります。どのくらい通知が来るか分からない状態が、登録直後のブロックの理由になっています。
売り込みは入れません。渡すのは、見てもらう場所か聞き方の案内です。長さは200字前後で足ります。
登録の理由として示したものを渡す
登録の案内で特典を示した場合は、あいさつメッセージで渡します。時間差で送ると、その間に忘れられます。
クーポンなら添付し、相談ができると案内したなら聞き方を書きます。案内と受け取るものが一致していないと、その時点でブロックされます。
複数の入口がある場合は、入口ごとに別のあいさつを用意する形もあります。ただし最初は1本で構いません。
応答モードとチャットの設定
結論: 返信できる体制があるかどうかで設定を選びます。返信できないのにチャットを開けておく状態が、最も印象を損ないます。
体制に合わせます。
3つの状態から選ぶ・自動応答をどこまで作るか
| 体制 | 設定の方針 | 注意点 |
|---|---|---|
| 常時返信できる | チャットを開ける | 返信までの時間を明示する |
| 営業時間内だけ返信 | 時間外は自動で案内 | 時間外の案内文を必ず作る |
| 返信できない | チャットは開けない | 問い合わせ先を別に示す |
3行目の場合、チャットを開けたままにしないことが大切です。送ったのに返事が来ない体験は、電話が繋がらないより印象が悪くなります。
返信できる体制がある場合でも、返信までの目安時間を書いておきます。2営業日以内といった一行があるだけで、待つ側の負担が下がります。
よく聞かれる質問への自動応答は、運用が始まってから作ります。最初から作り込む必要はありません。
実際に届いた質問を1か月ためてから作ると、外れません。想像で作った自動応答は、たいてい使われない質問に答えています。
作るのは上位3つで足ります。営業時間、駐車場、予約の方法。多くの業種で、この3つが上位に来ます。
3つ作るのにかかる時間は30分ほどです。問い合わせの5割前後がこの3つで完結するため、返信の負担が半分近くまで下がります。それ以上の数を作っても、使われる割合は急に落ちます。
自動応答で返しきれない質問が届いたときは、その内容を記録しておきます。半年で10件たまったら、上位2つを追加する形にすると、無駄なく増やせます。
権限とアカウントの管理設定
結論: 管理者を2名以上にします。15分の作業ですが、飛ばすとアカウントごと失うことがあります。
守りの設定です。
管理者は2名以上。交代と外注のときの手順
権限を持つ人を、必ず2名以上にします。1名だと、その人がいなくなった時点でログインできません。
代表者と担当者の2名にしておく形が現実的です。担当者が交代しても、代表者の権限から新しい担当者を追加できます。
権限には種類があり、配信できる範囲を分けられます。すべての人を管理者にする必要はありません。
担当者が交代するときは、次の順で進めます。
- 新しい担当者を追加する
- 引き継ぎを済ませる(材料の一覧・配信の型・記録)
- 前の担当者の権限を外す
3番目を先にやると、引き継ぎの途中で確認ができなくなります。順番を守るだけで、余計な手間が減ります。
あわせて、外部のツールを使っている場合は、そちらの権限も同時に確認します。片方だけ外して、もう片方が残っている状態は珍しくありません。
代行に依頼している場合も、自社側に管理者の権限を残します。
代行側のアカウントで運用されていると、契約終了時に友だちごと引き継げません。数年かけて集めた友だちを、そのまま失う形です。
契約の前に、アカウントの名義と権限がどうなるかを確認します。ここは後から変えられない場合があります。
未認証と認証済みの違い
結論: 認証済みにすると、アプリ内の検索に表示されるようになります。店舗型の業種では、申請する価値があります。
申請の判断です。
変わること
認証済みのアカウントは、アプリ内の検索結果に出るようになります。未認証のままだと、登録用の図柄やリンクを知っている人しか登録できません。
店名で検索して登録する人が一定数いるため、店舗型の業種では差が出ます。あわせて、専用の登録用の図柄が提供され、印刷物にも使えます。
審査には数日から2週間程度かかります。申請の要件や審査の基準は変わることがあるため、申請の前に公式の案内で確認します。
申請しない判断もある
法人向けの事業で、既存の取引先だけに使う場合は、検索に出る必要がありません。
社内向けや会員向けの用途では、未認証のままのほうが都合がよい場合もあります。誰でも登録できる状態にしたくないケースが該当します。
用途によって変わる判断です。集客に使うなら申請し、限られた相手にだけ使うなら不要という切り分けで足ります。
初期値のまま放置されやすい設定
結論: 放置されやすいのは、あいさつメッセージ・応答モード・基本情報の3つです。どれも初期値のままだと、登録した人に伝わりません。
点検の対象です。
放置される3つ・運用中に古くなる設定
あいさつメッセージが初期値のままだと、システムが用意した定型文が届きます。この文面で、誰のアカウントか分かる人はいません。
応答モードが体制と合っていないと、返信のない問い合わせがたまります。基本情報が空欄だと、営業時間を知るために別で検索されます。
この3つを埋める作業は、合わせて1時間で終わります。運用を始める前に済ませておきます。
営業時間、住所、電話番号、予約のページ。これらは変更が起きたときに更新されないまま残ります。
最も多いのが、予約ページのリンク切れです。予約サイトの変更やページの削除で、リンクだけが繋がらなくなります。
年に2回、この4つを確認する日を決めておきます。作業は10分で終わります。
設定を見直す頻度
結論: 半年に1回で足ります。商品や価格が変わったとき、担当者が交代したときは、その都度直します。
放置しない仕組みです。
半年に1回の点検
確認するのは4つです。基本情報が最新か、リンクが切れていないか、あいさつメッセージの内容が古くなっていないか、権限を持つ人が現職か。
4番目が最も見落とされます。退職した担当者の権限が残っているケースは、実際によく見つかります。
点検そのものは15分で終わります。日付を決めて、年2回の予定に入れておきます。
自分で登録して確かめる
半年に1回、自分のアカウントで登録し直してみます。あいさつメッセージが届き、リッチメニューが表示され、リンクが繋がるかをその場で確認できます。
管理画面で見ているだけでは、切れたリンクに気づけません。受け取る側から見ると、数分で分かります。
この確認は、設定の点検と同じ日にまとめて行うと手間がかかりません。
solezoreの支援事例|業種別の進め方
結論: 設定の見直しは、配信を1本も送らずに数字が動く数少ない作業です。次の2件とも、運用そのものは変えていません。
2つの事例を挙げます。
マーケティング支援|アカウント名を変えた
月の登録は3〜5人。認証済みで検索にも出ている支援会社の数字です。アカウント名は会社名だけで、プロフィールの説明文は空欄のままでした。
認証済みのアカウントだったため、アプリ内の検索には表示されていました。ただし会社名で検索する人は、すでに取引のある相手に限られます。
アカウント名に事業の内容を加え、説明文に受け取れるものを書きました。あわせて、営業時間と問い合わせ先も埋めています。
月の登録は3〜5人から28人に増えました。配信もリッチメニューも、この時点では変えていません。
アパレル|あいさつメッセージを作った
友だちは月に60人ほど増えていましたが、3か月後に残っているのは4割ほどでした。
確認すると、あいさつメッセージが初期値の定型文のままです。登録した直後に、システムの文面だけが届く状態でした。
あいさつと、受け取れるものの案内と、配信の頻度を入れた文面に差し替えています。作業は30分ほどで終わりました。
3か月後に残る割合は4割から7割に上がりました。増える人数は変わっていません。抜ける人が減っただけで、友だちの総数は以前より伸びています。

よくある質問
Q. 設定項目が多すぎます。どこから触ればいいですか?
A. プロフィール、あいさつメッセージ、応答の設定、リッチメニュー、権限の管理の5つだけ先に触ってください。合計4〜9時間で終わります。クーポンやショップカードは後回しで構いません。運用が始まっていない段階で作り込んでも、使う場面が来ないためです。
Q. アカウント名は何にすればいいですか?
A. 会社名だけにせず、地域や業種を組み合わせてください。通知に表示される名前でもあるため、何の通知か分かる形にします。長すぎると通知で切れるので、全角20文字前後が目安です。検索で見つけてもらうことも考えると、店名だけより手がかりが入っているほうが有利です。
Q. あいさつメッセージには何を書けばいいですか?
A. あいさつと、何ができるアカウントかの案内と、配信の頻度の3つです。200字前後で足ります。配信の頻度を1行入れるだけで、登録直後のブロックが減ります。売り込みは入れず、見てもらう場所か聞き方の案内を渡してください。
Q. 認証済みアカウントにする必要はありますか?
A. 集客に使うなら申請する価値があります。アプリ内の検索結果に出るようになり、店名で検索して登録する人を拾えます。専用の登録用の図柄も使えます。一方、法人向けで既存の取引先だけに使う場合は、未認証のままで支障ありません。審査の要件は変わることがあるため、申請前に公式の案内で確認してください。
Q. 管理者は何人にすればいいですか?
A. 2名以上にしてください。1名だと、その人が退職や異動でいなくなった時点でログインできなくなります。アカウントを作り直すと、それまでの友だちは引き継げません。代表者と担当者の2名にしておく形が現実的です。作業は15分で終わります。
Q. 設定はどのくらいの頻度で見直せばいいですか?
A. 半年に1回で足ります。確認するのは、基本情報が最新か、リンクが切れていないか、あいさつメッセージが古くなっていないか、権限を持つ人が現職かの4つです。あわせて自分のアカウントで登録し直すと、受け取る側から見て問題がないかがその場で分かります。
まとめ
LINE公式アカウントの設定について、要点を整理します。
- 先に触るのは5つ。プロフィール・あいさつ・応答・リッチメニュー・権限
- 5つ合わせて4〜9時間。クーポンなどは後回しでよい
- アカウント名は会社名だけにせず、地域や業種を組み合わせる
- プロフィールの説明文には、業種でなく受け取れるものを書く
- あいさつメッセージには、案内と配信の頻度の3要素を入れる
- 返信できない体制なら、チャットは開けない
- 管理者は2名以上。1名だとアカウントごと失うことがある
- 担当交代は、追加してから引き継ぎ、最後に権限を外す
- 集客に使うなら認証済みを申請する。用途によっては不要
- 半年に1回、自分で登録し直して受け取る側から確認する
補足すると、設定の作業で最も費用対効果が高いのは、実は権限の管理です。15分の作業で、数年分の積み上げを守れます。
登録の数を増やす設定は、増えなくても損はしません。しかし権限の設定を飛ばすと、失うのは今後の分ではなく、これまで集めた友だち全部です。取り返す手段がありません。
もう1つ、開設から時間が経っているアカウントなら、今日ひとつだけ確認してほしいことがあります。あいさつメッセージが初期値のままになっていないかです。ここが定型文のままだと、登録した人の何割かは1週間以内に離れています。差し替えは30分で終わります。
solezoreでは、アカウントの初期設定から運用の設計までを承っています。今の設定を見て、抜けている項目をお伝えするところからでも構いません。
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