

「SEOの記事を10本くらい読んだのですが、結局何から始めればいいのか分かりません」「勉強しているうちに3か月が過ぎて、まだ1本も書けていません」――初めてSEOに取り組む方から、この2つのお声をよくいただきます。
結論からお伝えすると、最初にやるのは勉強ではなく、測る道具を入れて、1本書いて、公開することです。データがない状態では、何を学んでも自社に当てはめられません。
solezoreでは、SEOの学び始めを料理にたとえて説明しています。レシピを100本読んでも、一度も作らなければ上達しません。まず一皿作って、食べて、次に何を変えるかを決める順序になります。
この記事では、最初に押さえる3つのこと、始める前に決めること、最初の1か月の作業、キーワードの決め方、3か月の進め方、外注するかどうかの判断までを、実際に支援している立場から解説します。
SEOとは何か|最初に押さえる3つのこと
結論: SEOは、検索した人を自社のページに呼ぶ取り組みです。時間がかかること、順位が目的ではないこと、向かない商材があることの3つを先に押さえてください。
この3つを知らずに始めると、半年で止まります。
時間がかかる
新しいサイトで記事を書き始めた場合、検索結果に出始めるまでが2〜3か月、狙った言葉で戦えるようになるまでが6か月です。
この前提を共有していないと、3か月目に成果がないと判断して止めることになります。実際には、まだ評価が定まっていない段階です。
一方、すでにサイトがある場合は短くなります。既存の記事を書き直す場合、早ければ3〜4週間で順位が動きます。
順位は目的ではない
順位が上がっても、そのキーワードが月20回しか検索されていなければ、事業への影響はほぼありません。
追うのは、表示回数、クリック率、そこからの問い合わせの3つです。順位は結果として付いてくる数字であって、目標にする対象ではありません。
1位を取れば問い合わせが増えると思われがちですが、検索している人の段階によっては、1位でも問い合わせにつながりません。
向かない商材がある
SEOが向くのは、買う前に調べられる商材です。金額が大きい、比較に時間がかかる、専門用語が絡む。こうした商材は検索される回数が多くなります。
逆に、衝動的に買われる低単価の商品や、そもそも名前が知られていない新しいカテゴリーの商品では、記事を書いても読む人がいません。
判断に迷ったら、想定するキーワードの月間検索数を調べます。関連語を合わせて月1,000回に届かないなら、SEO単独で事業を支えるのは難しい水準です。
始める前に決めること
結論: 決めるのは、何を増やしたいか、誰が書くか、月に何時間割けるかの3つです。ここが決まっていないと、途中で止まります。
決め方を示します。
何を増やしたいかを数字にする
問い合わせなのか、資料請求なのか、来店なのか。ここを決めてから記事のテーマを選びます。
決めた目標は数字にします。月間の問い合わせを2件から8件にする、という形です。訪問者数を目標にすると、読まれても事業が動かない状態に気づけません。
この数字があると、途中で判断ができます。半年後に問い合わせが増えていなければ、狙う言葉を変える判断に入れます。
誰が書くかを決める
書く人が決まっていない状態で始めると、1か月目で止まります。担当者を1名決めます。
兼務でも構いませんが、月に何時間割けるかを確認します。1本8,000字の記事に6〜10時間かかるため、月10時間なら月1本のペースです。
時間が足りない場合は、外注を検討する段階です。ただし、外注しても社内に月3〜5時間の作業は残ります。

最初の1か月でやること
結論: 1か月目にやるのは、測る道具を入れること、キーワードを10語決めること、記事を1本公開することの3つです。これで出発点に立てます。
1か月目から本数を追う必要はありません。
測る道具を入れる
検索の管理ツールと、サイトの解析ツールの2つを設定します。どちらも無料で、設定は合わせて1時間ほどです。
管理ツールでは、どの言葉で表示されたかが分かります。解析ツールでは、来た人がどう動いたかが分かります。
データはこの日から溜まり始めます。設定が遅れるほど、比較に使える過去のデータが減ります。先に入れます。
キーワードを10語決める・記事を1本公開する
自社の商材に関係する言葉を、思いつく限り書き出します。50語ほど出したら、そこから10語に絞ります。
絞る基準は、月100〜3,000回検索されていて、自社の商材に近いことです。検索数の多い言葉は競合が強く、最初は取れません。
無料の広告用ツールで、おおよその検索数が調べられます。正確な数字でなくても、桁が分かれば判断できます。
決めた10語のうち、最も商材に近いものから書きます。完璧を目指さず、公開することを優先します。
公開してからでないと、データが取れません。データがないと、次に何を変えるかも決められません。
最初の1本に時間をかけすぎる方が多いのですが、10本目のほうが確実に良くなります。1本目は出発点です。
キーワードの決め方
結論: キーワードは、検索数と競合の強さで4つに分かれます。最初に狙うのは、月100〜3,000回で、上位に事業会社のブログが混ざっている領域です。
決め方を示します。
4つの分類・実際に検索して確認する
| 分類 | 検索数の目安 | 上位の顔ぶれ | 初心者の扱い |
|---|---|---|---|
| 主戦場 | 月1万回以上 | 大手メディア・比較サイト | 最初は狙わない |
| 現実的な的 | 月100〜3,000回 | 事業会社のブログが混在 | ここから始める |
| 隙間 | 月10〜100回 | 個人ブログ・古い記事 | 数を積んで合計で伸ばす |
| 指名 | 社名・商品名 | 自社が1位であるべき | 取られていないか確認 |
主戦場の言葉で記事を書いても、上位20位に入らないまま終わります。これは記事の質の問題ではなく、サイトの評価がまだ足りないだけです。
狙う言葉を決めたら、実際に検索してください。1位から10位に何が並んでいるかを見ます。
大手メディアと比較サイトばかりが並んでいる場合、その言葉は後回しにします。事業会社のブログが3件以上混ざっていれば、勝負になる領域です。
あわせて、上位の記事がどんな型で書かれているかも見ます。解説なのか、手順なのか、比較なのか。この型に合わせないと、上位には入りません。
商材に近い言葉から書く
10語のうち、どれから書くかで迷ったら、商材に近いものを選びます。
費用、選び方、比較といった言葉は、検索数が少なくても問い合わせにつながります。逆に、仕組みの解説は読まれますが、問い合わせには遠くなります。
solezoreが自社の記事を見直したときも、表示の94.6%が問い合わせにつながらない記事に集中していました。読まれる記事と、売上を作る記事は別物です。
最初の記事の書き方
結論: 冒頭で結論を出し、見出しで内容を示し、自社の経験を入れる。この3つを守れば、最初の1本としては十分です。
書き方を示します。
冒頭で結論を出す・自社の経験を入れる
検索した人は答えを探しています。前置きから入る記事は、答えにたどり着く前に閉じられます。
冒頭の3〜4段落で、結論、その理由、この記事で扱う範囲までを出します。出し惜しみすると、読者は別のサイトへ移ります。
見出しの直下にも、1文で結論を置きます。途中から読み始めた人にも意味が通る形になります。
一般的な説明だけの記事は、同じ内容がすでに何十本もあります。差が出るのは、自社にしかない情報が入っている箇所です。
使えるのは、実際に受けた相談、数字の実測値、うまくいかなかった事例の3つです。書けないと感じる場合は、顧客からよく受ける質問とその答えを書き出します。
これは経験そのものです。毎回同じ質問を受けているなら、それが検索されている疑問と一致しています。
見出しを先に組む
本文から書き始めると、途中で何を書いていたか分からなくなります。先に見出しだけを並べます。
作り方は簡単で、狙う言葉で検索し、上位10件の見出しを書き出します。3本以上に共通して出てくる項目が、その記事に必要な論点です。
そこに、自社にしか書けない論点を2つ足します。この段階で見出しが10本前後になれば、本文は埋めるだけの作業になります。
この工程に30分かけると、執筆の時間が3割ほど短くなります。書きながら考えるほうが早いと思われがちですが、迷う時間のほうが長くつきます。
3か月の進め方
結論: 1か月目は道具と1本目、2か月目は本数を積む、3か月目は数字を見て直す。この流れで進めると、無理なく続きます。
月ごとに見ます。
3か月の計画・3か月目に見る数字
| 時期 | やること | 目安の本数 |
|---|---|---|
| 1か月目 | 道具の設定・キーワード10語・記事1本 | 1〜3本 |
| 2か月目 | 記事の公開を続ける・内部リンクを貼る | 4〜6本 |
| 3か月目 | 数字を見て、直す記事を決める | 4〜6本 |
3か月で10本前後が現実的なペースです。この段階では順位が付いていなくても問題ありません。
3か月目に、管理ツールで表示回数を確認します。見るのは、どの記事がどの言葉で表示されているかです。
想定していなかった言葉で表示されている場合、その内容を足すと順位が動きます。逆に、表示が0に近い記事は、狙う言葉の選定に問題があります。
この段階で、当たりと外れの傾向が見えます。以降は、当たった型で本数を増やします。
初心者がつまずく5つの点
結論: つまずくのは、テーマを散らす、短く書く、3か月で判断する、本数だけ増やす、公開しないの5つです。順に避けてください。
よく見るものを挙げます。
テーマを散らす・短く書く、3か月で判断する
毎回違うテーマで書くと、どのテーマでも本数が足りません。1つのテーマで30本書くほうが、5テーマを6本ずつより順位が付きます。
検索エンジンは、そのサイトが何の専門かを見ています。テーマが散っていると、どの分野でも専門とは扱われません。
最初は1テーマに絞ります。順位が付いてから、2つ目に広げます。
1,000字前後の記事では、上位の記事と論点の数で差が付きます。必要な論点を書き切ると、自然と長くなります。
3か月で判断するのも早すぎます。新しいサイトでは、まだ評価が定まっていません。半年は見ます。
ただし、公開本数は1か月目から確認できます。計画どおりに出ているかは、早い段階で見ます。
本数が計画から遅れている場合、原因はたいてい確認の工程にあります。書き終えた記事が公開されずに溜まっているなら、確認する人と期限を決め直します。
逆に、本数が出ているのに数字が動かないときは、狙う言葉が競合の強い側に寄っている可能性があります。ここは3か月目に一度見直します。
本数だけ増やす、公開しない
設計せずに本数を増やしても順位は付きません。設計して月4本のほうが、設計せず月20本より結果が出ます。
逆に、完璧を目指して公開しないのも問題です。公開しないとデータが取れず、何が足りないかも分かりません。
準備が整ってから始めようと思われがちですが、始めてからでないと分からないことのほうが多くあります。
自社でやるか外注するかの判断
結論: 分かれ目は、書ける人がいるかと、月10時間割けるかの2点です。どちらかが欠けている場合は、外注を検討してください。
向き不向きではなく、体制の話です。
自社と外注の比較・部分的に外注する
自社で行う場合の費用は、ほぼゼロです。ツールは無料で、かかるのは担当者の時間だけになります。
外注する場合は、記事の執筆だけで1本3万〜8万円、設計から一括で任せると月30万〜80万円です。
判断は費用だけでは決まりません。時間を確保できない状態で自社にこだわると、半年経っても3本しか出ていない、という状態になります。
全部を外注する必要はありません。設計は自社、執筆だけ外注という形が費用対効果に優れます。
執筆だけの外注なら、月4本で12万〜32万円です。社内には、構成の作成と公開前の確認が残ります。
逆に、設計を外注して執筆を自社で行う形もあります。書ける人はいるが方針が定まらない場合に向きます。
solezoreの支援事例|業種別の進め方
結論: solezoreでは、初めて取り組む企業には、まず10本公開してデータを見る進め方をおすすめしています。ここでは2つの業種で、何を変えたかを紹介します。
飲食|勉強で止まっていた状態から公開に移した
複数店舗を運営する飲食企業から相談をいただきました。担当者の方が半年ほどSEOを学んでいましたが、記事は1本も公開されていませんでした。
話を聞くと、完璧な記事を書こうとして手が止まっていました。情報が多すぎて、何を優先すべきか判断できない状態です。
そこで、狙う言葉を10語に絞り、最初の3本の構成だけをsolezoreで作りました。執筆は担当者の方が行っています。
3本公開した時点で、どの言葉で表示されるかが見えました。以降は自走しており、8か月目には記事が26本になっています。最初の3本の壁を越えるかどうかが分かれ目でした。
通信|テーマを1つに絞り直した
法人向けの通信サービスを扱う企業からのご相談で、記事は22本ありましたが順位が付いていませんでした。
読むと、扱うテーマが5つに分かれていました。回線、機器、セキュリティ、業務の効率化、採用。1テーマあたり4〜5本です。
主力の回線に絞り、他の4テーマは一旦止めました。回線に関する記事を月4本のペースで追加しています。
6か月目に、回線関連の言葉で複数の記事が10位以内に入りました。本数は22本から46本に増えていますが、1テーマに集中させたことが変化の要因です。

よくある質問
Q. SEOを始めるのにいくらかかりますか?
A. 自社で行う場合、ツールは無料です。サイトの維持費として、サーバー代が月1,000〜3,000円、ドメイン代が年1,000〜3,000円かかります。外注する場合は、記事の執筆だけで1本3万〜8万円、設計から一括で任せると月30万〜80万円です。
Q. 効果が出るまでどのくらいかかりますか?
A. 新しいサイトで6か月が目安です。検索結果に出始めるのは2〜3か月目からで、そこから順位が固まるまでにさらに時間がかかります。すでにサイトがある場合、既存記事を書き直すと3〜4週間で動くこともあります。
Q. 記事は月に何本書けばいいですか?
A. 月4本を6か月続けると、当たり外れの傾向が見える水準になります。ただし本数より設計が先です。設計せずに月20本書くより、設計して月4本書くほうが結果が出ます。
Q. 最初の記事は何を書けばいいですか?
A. 決めた10語のうち、最も自社の商材に近いものから書いてください。費用、選び方、比較といった言葉は、検索数が少なくても問い合わせにつながります。仕組みの解説は読まれますが、問い合わせには遠くなります。
Q. SEOとSNSはどちらを先にやるべきですか?
A. 自社の商材が検索されているかどうかで決まります。関連語を合わせて月1,000回以上検索されているならSEO、そうでないならSNSで需要を作るほうが早くなります。無料の広告用ツールで、おおよその検索数を調べてから判断してください。
Q. 何本くらい書けば順位が付き始めますか?
A. 1つのテーマで20本を超えたあたりからです。20本を下回る段階では、そのテーマの専門サイトとして扱われにくくなります。ただし本数より、テーマを絞っているかどうかのほうが影響します。
まとめ
SEOを初めて始める場合の要点を整理します。
- 最初にやるのは勉強ではなく、道具を入れて1本公開すること
- 時間がかかる。新しいサイトで6か月、既存サイトの書き直しで1〜2か月
- 順位は目的ではない。追うのは表示回数・クリック率・問い合わせ
- 始める前に、何を増やすか・誰が書くか・月何時間割けるかを決める
- 最初に狙うのは月100〜3,000回で、上位に事業会社のブログが混ざる言葉
- テーマは1つに絞る。5テーマ6本ずつより1テーマ30本
- つまずくのは、テーマを散らす・短く書く・早く判断する・本数だけ増やす・公開しない
- 書ける人がいて月10時間割けるなら自社、欠けているなら外注を検討
補足すると、最初の1本を書く前に、営業や接客の場で毎回聞かれる質問を10件書き出してみてください。
そこに、検索されている言葉がそのまま含まれていることがあります。ゼロから考えるより早く、しかも自社にしか書けない答えが揃っています。
もう1つ、公開したら3か月は触らずに待ってください。1週間ごとに順位を見ても判断は変わらず、気持ちだけが消耗します。
solezoreでは、立ち上げの支援から記事制作までを承っています。最初の数本だけ一緒に作りたい、というご相談にも対応していますので、キーワードの整理からでも構いません。
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