LINE公式アカウントの作り方|初期設定から運用までの全手順

LINE公式アカウントの作り方|初期設定から運用までの全手順 LINE
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「開設はしたのですが、そこから何をすればいいのか分かりません」「友だちは800人まで増えたのに、配信しても予約が入りません」――LINEのご相談は、この2つの段階で来ます。

結論からお伝えすると、LINEで成果が出ない原因はほとんど配信の内容ではありません。友だちを集める前に、増えた人が何を見るかを作っていないことが原因です。順番を変えるだけで、同じ友だち数でも動く人の数が変わります。

solezoreでは、LINEを店の入口にたとえて説明しています。呼び込みを強くしても、入ってから商品が並んでいなければ帰ります。並べてから呼ぶほうが、同じ人数でも売上が変わります。

この記事では、開設と初期設定、友だちの集め方、リッチメニュー、配信の設計、費用の考え方、数字の見方、内製と外注の分担までを、実際に運用を請け負っている立場から解説します。

  1. LINE公式アカウントの全体像|3つの役割
    1. 3つの役割
    2. 他のチャネルとの違い
    3. 成果が出るまでの期間
  2. 開設と初期設定|最初に決める6つ
    1. 開設の手順
    2. 応答の方式を決める・権限と担当者
  3. 友だちを集める|獲得の経路
    1. 経路の一覧
    2. 登録の理由を作る・集めすぎない
  4. リッチメニュー|最も見られる面
    1. なぜ最優先なのか
    2. 何を置くか・定期的に入れ替える
  5. あいさつメッセージ|最初の1通
    1. 書く内容
    2. 登録の理由に応える
    3. 通数と長さを決める
  6. 一斉配信|頻度と内容
    1. 頻度の目安
    2. 送る相手を絞る
    3. 内容の型
  7. ステップ配信|自動で届ける
    1. 何を送るか・作る手間と効果
  8. チャット|1対1の対応
    1. 向いている業種
    2. 対応の決め事・自動応答で受け止める範囲
  9. 費用の考え方|従量課金と運用費
    1. 2種類の費用・通数を減らす設計
    2. 回収の計算
  10. 数字の見方|どこで落ちているか
    1. 4段階で見る・リッチメニューの数字を見る
    2. 着手前の数字を控える
  11. 体制|内製と外注の分担
    1. 分担の目安・アカウントの権限
  12. 他のチャネルとの関係
    1. 入口を増やす・役割を重ねない
  13. つまずきやすい点
    1. 先に作ってから集める。送る相手も窓口も絞る
  14. solezoreの支援事例|業種別の進め方
    1. 飲食|リッチメニューを作ってから集めた
    2. 美容|配信の相手を絞って費用を下げた
    3. 医療|チャットの体制を先に決めた
  15. よくある質問
  16. まとめ

LINE公式アカウントの全体像|3つの役割

結論: LINEが担うのは、届ける・受け止める・つなぐの3つです。この3つを同時に整えないと、どこかで人が止まります。

まず、何のための道具かを揃えます。

3つの役割

  • 届ける:配信で、こちらから情報を出す
  • 受け止める:友だちになった人が見る場所を用意する(リッチメニュー・あいさつ)
  • つなぐ:予約・購入・問い合わせに進んでもらう

多くの場合、1番目だけを整えて始めます。配信の内容を考える一方で、友だちになった直後に何が見えるかは初期設定のままになっています。

3つのうち、最初に手を付けるのは2番目です。ここが空のまま人を集めても、そのまま離れます。

他のチャネルとの違い

検索やSNSと違い、LINEは既にこちらを知っている人が集まる場所です。新しく知ってもらう役割は持っていません。

入口は別に用意します。検索、SNS、店頭、名刺、広告。そこから来た人を受け止めて、次につなぐのがLINEの役割です。

この前提を外すと、友だちが増えないことを配信の問題として扱ってしまいます。増えないのは、入口の数が足りていないことがほとんどです。

成果が出るまでの期間

配信を始めてから数字が動くまで、3か月程度を見ます。SEOやSNSより短く、広告より長い部類です。

すでに友だちが数百人いる場合は、1か月で変化が出ることもあります。受け止める部分を整えるだけで、既存の友だちが動くためです。

ゼロから始める場合は、最初の3か月を友だちを集める期間、次の3か月を配信の型を作る期間として置きます。

LINE公式アカウントの3つの役割
01
届ける
送れば読まれる確率が最も高い
02
受ける
1対1の問い合わせを受ける
03
置いておく
リッチメニューで、いつでも見える場所を作る

開設と初期設定|最初に決める6つ

開設の流れ
1
アカウントを作る
屋号と、事業者の情報
2
プロフィールを埋める
検索と第一印象を決める
3
あいさつを設定する
登録直後がいちばん読まれる
4
応答モードを決める
人が返すか、自動か

結論: 開設そのものは30分で終わります。時間をかけるのは、応答の方式と、友だちになった直後に見えるものの2つです。

開設の前に決めることがあります。

開設の手順

  1. アカウントを作る(メールアドレスかLINEアカウントで登録)
  2. アカウント名と写真を設定する
  3. 業種と地域を設定する
  4. 応答の方式を決める(自動応答・チャット・併用)
  5. あいさつメッセージを書き換える
  6. リッチメニューを設定する

5番目と6番目を飛ばして運用を始めると、友だちになった人が何も見ないまま離れます。初期状態のあいさつは定型文で、リッチメニューは空です。

アカウント名は後から変更できますが、検索で見つけられる名前にしておきます。店名だけでなく、地域名や業種を含めると探されやすくなります。

応答の方式を決める・権限と担当者

3つの選択肢があります。

方式動き向いている状況
自動応答のみ決めた文言を返す対応する人がいない
チャットのみ人が返信する個別の相談が売上になる
併用営業時間外は自動、時間内は人店舗・クリニックなど

併用が最も多い形です。返信できない時間帯があることを前提に、自動応答で受け止めます。

チャットを使う場合は、誰が返信するかを決めます。決めずに始めると、通知に気づいた人が場当たりで返す状態になります。

複数人で運用する場合、権限を分けて付与します。管理者と運用担当を分けると、退職や異動のときに困りません。

個人のLINEアカウントに紐づく形で開設すると、その人が抜けたときに引き継げなくなります。会社のメールアドレスで登録します。

すでに個人名義で運用している場合は、早い段階で移行を検討します。友だちの蓄積が大きくなるほど、移行の手間も増えます。

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友だちを集める|獲得の経路

入口ごとの性格
安いが数は限られる
店頭
同梱物
既存客への案内
数は出るが単価が高い
広告
外部媒体
キャンペーン

結論: 友だちは、既に接点がある人から集めます。広告で新規に集めるのは、受け止める部分が整ってからです。

順番があります。

経路の一覧

友だちが増える経路は7つあります。

  1. 店頭・受付で案内する(QRコードを置く)
  2. 既存の顧客に案内する(メール・電話・同梱物)
  3. 自社サイトに導線を置く
  4. SNSのプロフィールにリンクを置く
  5. 名刺・チラシ・領収書に印刷する
  6. 記事や動画の中で案内する
  7. 広告で集める

このうち1番目と2番目が最も費用対効果が高い経路です。既に関係がある人なので、登録した後も反応が返ります。

7番目は最後に検討します。1人あたりの獲得費用は数百円から千円台になることが多く、受け止める部分が整っていないと費用だけが出ていきます。

登録の理由を作る・集めすぎない

「LINE登録はこちら」だけでは登録されません。登録すると何が得られるかを1つ示します。

割引だけを理由にすると、割引が目的の人が集まります。以降の配信も、割引がないと反応しない層になります。

理由として使いやすいのは、予約が早く取れる、在庫や空き状況が届く、使い方の相談ができる、といった実用の面です。

友だちの数に応じて、配信の費用が上がる仕組みがあります。反応しない友だちが増えると、費用だけが積み上がります。

集める前に、受け止める部分と配信の型を作ります。この順番を逆にした企業は、費用が上がった段階で配信を止めることになります。

リッチメニュー|最も見られる面

置くのは3つまで
01
いちばん押してほしいもの
予約か購入。左上に置く
02
よく聞かれること
営業時間・場所・料金
03
連絡手段
電話かチャット。探させない

結論: リッチメニューは、トーク画面の下半分を常に占める面です。配信より見られる回数が多く、ここの設計が動きを決めます。

最初に作るべき部分です。

なぜ最優先なのか

配信は届いた瞬間しか見られませんが、リッチメニューはトーク画面を開くたびに表示されます。

友だちになった直後の人が、最初に見る場所でもあります。ここが空のままだと、何ができるアカウントか分からずに離れます。

作る手間は1枚あたり2〜3時間、外注しても2万〜10万円です。この投資は、配信を1回増やすより効果が大きくなります。

何を置くか・定期的に入れ替える

置くのは、実際に使われる導線だけです。会社案内やこだわりの説明は、ここでは押されません。

  • 予約する・注文する(最も使われる)
  • 空き状況・在庫を見る
  • 相談する(チャットへ)
  • クーポン・会員証
  • 使い方・よくある質問

上の2つで、押されるうちの7割前後を占めます。押されない項目を並べると、押される項目が小さくなります。

項目は6つまでにします。それ以上並べると、1つあたりが小さくなり、押しにくくなります。

同じメニューを1年置いたままにすると、押される回数が落ちていきます。季節や販促に合わせて、一部を差し替えます。

全部を変える必要はありません。予約と相談は固定し、残りの2〜3枠だけを入れ替える形が扱いやすいところです。

期間を指定して自動で切り替える機能があるため、月初にまとめて設定できます。

あいさつメッセージ|最初の1通

あいさつの組み立て
1
お礼を1行
長い会社説明を置かない
2
特典を出す
すぐ使える形で
3
次にすることを1つ書く
選択肢を増やさない
4
短く終える
読まれるのは最初の数行

結論: 友だちになった直後の1通が、最も開かれます。ここで何を伝えるかで、その後の反応が変わります。

初期設定のままにしないところです。

書く内容

伝えるのは3つです。何ができるアカウントか、次に何をすればいいか、どのくらいの頻度で配信するか。

3番目を書いておくと、ブロックが減ります。どのくらい通知が来るか分からない状態が、ブロックの理由になっています。

長く書く必要はありません。3〜4行で足ります。リッチメニューを見てもらう案内を1行入れます。

登録の理由に応える

登録の理由として示したものを、この1通で渡します。クーポンなら添付し、相談ができると案内したなら聞き方を書きます。

登録した直後に、約束したものが届かないと離れます。時間差で送る設定にすると、その間に忘れられます。

複数の入口がある場合は、入口ごとに別のあいさつを出す方法もあります。店頭からの登録と、記事からの登録では知りたいことが違います。

通数と長さを決める

あいさつで送れる通数には制限があります。分けて送ると通知が連続し、その時点でブロックされることがあります。

1通にまとめるのが基本です。画像を1枚と、文章3〜4行。クーポンを渡す場合は、その1通の中に入れます。

長い説明を並べると、最後まで読まれません。詳しい内容はリッチメニューから見てもらう形にして、あいさつでは「何ができるか」だけを伝えます。読む時間としては10秒以内に収まる量が目安です。

登録の直後は最も反応が返るタイミングですが、ここで購入や予約を強く求めると離れます。次の1歩として渡すのは、見てもらう場所か、聞き方の案内です。

一斉配信|頻度と内容

頻度の目安
週1回まで
ブロックは増えにくい
内容を練れる
忘れられない
週2回を超える
ブロックが増える
内容が薄くなる
作業が回らなくなる

結論: ブロックの原因は配信の頻度ではなく、自分に関係のない内容が届くことです。頻度を下げるより、内容を絞ります。

配信の設計です。

頻度の目安

月2〜4回が一般的です。週1回を超えると、内容が薄くなりやすくなります。

頻度を下げてもブロックは減りません。実際、月1回に減らしてブロック率が変わらなかった例が複数あります。関係のない内容が届くことが原因のためです。

配信しない月があると、次に配信したときに誰からの通知か分からず、ブロックされます。間隔は空けすぎないほうが安全です。

送る相手を絞る

全員に送るのをやめて、条件で絞ります。地域、来店の有無、過去の反応など、設定できる条件があります。

絞ると費用も下がります。配信には通数に応じた費用がかかるため、反応しない相手を外すことが直接の節約になります。

料金の仕組みは時期によって変わるため、運用の開始時に公式の案内で確認します。年に1回は見直します。

内容の型

配信で使う型は4つです。

  1. お知らせ(新商品・営業時間・イベント)
  2. 使い方・選び方(既に買った人向け)
  3. 空き状況・在庫(今動ける情報)
  4. 相談の呼びかけ(返信を促す)

3番目が最も反応が返る型です。今日や今週の情報は、見た瞬間に判断できます。

4番目は、チャットで対応できる体制がある場合に使います。返信が来ても対応できないと、逆効果になります。

ステップ配信|自動で届ける

シナリオを組む順番
1
出口を決める
購入か、来店か、予約か
2
通数を決める
3〜5通。多いと切られる
3
各通の役割を決める
お礼・使い方・事例・案内
4
間隔を決める
2〜3日おきが目安

結論: 登録の直後から順番に届く仕組みです。1度作れば以降は自動で動くため、友だちが増えるほど働く量が増えます。

手をかけずに回る部分です。

何を送るか・作る手間と効果

登録から1週間程度で、3〜5通を送る形が扱いやすいところです。

  • 1通目:あいさつ(登録直後)
  • 2通目:よくある質問への回答(翌日)
  • 3通目:使い方や選び方(3日後)
  • 4通目:予約や購入の案内(1週間後)

4通目を1通目に持ってくると、離れます。順番を守ることで、押し売りに見えなくなります。

初期の設計に10〜20時間、外注すると15万〜50万円かかります。ただし1度作れば、以降は動き続けます。

一斉配信を1回増やすより、ステップ配信を1つ作るほうが長く働きます。友だちが増えるたびに、同じ内容が自動で届くためです。

内容の見直しは、半年に1回程度で足ります。商品や価格が変わったときは、その都度直します。

チャット|1対1の対応

チャットで決めておく3つ
01
誰が返すか
決めていないと放置される
02
どこまで答えるか
見積もりや予約をここで完結させるか
03
営業時間外の扱い
自動応答で、いつ返すかを伝える

結論: 個別の相談が売上になる業種では、チャットが最も強い機能です。ただし対応する人と時間を先に決めます。

体制とセットで考えます。

向いている業種

相談してから決める商材で価値が出ます。クリニック、士業、住宅、教育、オーダーメイドの商品などが該当します。

1件の相談から成約する割合は、他の経路より高くなります。既に関心がある人が、名乗ったうえで聞いてくるためです。

一方、単価が低く数が多い商材では、対応の負荷が見合いません。この場合は自動応答で受け止めます。

対応の決め事・自動応答で受け止める範囲

先に3つを決めます。誰が返信するか、どの時間帯に返すか、返せない時間帯に何を返すか。

返信が遅れると、他社に流れます。当日中の返信を基準にして、それが難しい場合は営業時間外の自動応答で目安を伝えます。

複数人で対応する場合は、担当の振り分けを決めます。同じ相談に2人が別々に答える状態を避けます。

人が返せない時間帯は、自動応答で受け止めます。ここで返す内容を先に用意しておきます。

用意するのは4つです。

  1. 営業時間と、返信の目安(翌営業日など)
  2. よく聞かれる質問への回答(3〜5件)
  3. 予約や注文の方法
  4. 急ぎの場合の連絡先(電話番号など)

2番目を充実させるほど、人が返信する件数が減ります。同じ質問が月に何件来ているかを3か月分数えると、用意すべき回答が決まります。

自動応答だけで完結する相談が半分を超えると、対応の負荷が現実的な水準に収まります。逆に、すべてを人が返す前提で始めると、3か月ほどで回らなくなります。

費用の考え方|従量課金と運用費

費用が増えるのはどこか
想定より費用がかかっている
通数
全員に送っている。絞ると下がる
分けて送っている
1通にまとめられていない
反応の無い人にも送っている
半年開いていない人を外す
作る手間
表に出ないが、いちばん大きい

結論: 費用は、配信の通数にかかる分と、運用にかかる分の2つです。友だちが増えるほど前者が上がります。

計算の形を作ります。

2種類の費用・通数を減らす設計

種類内容目安
配信の費用送った通数に応じてかかるプランによる(公式の案内で確認)
運用の費用(社内)担当者の時間月5〜15時間
運用の費用(外注)配信の作成・分析・改善月10万〜30万円
制作の費用リッチメニュー・ステップ配信の設計2万〜50万円(単発)
配信ツール詳細な条件設定や分析を足す場合月5,000〜3万円

料金のプランは時期によって変わります。第三者の記事ではなく、公式の案内で確認してください。

配信の費用は通数で決まるため、送る相手を絞ることが直接の節約になります。

反応しない友だちを外す、地域で絞る、来店の有無で分ける。この設定を入れるだけで、通数が3〜4割減ることがあります

ステップ配信は、登録した人にだけ届くため、通数の効率が良い形です。一斉配信を減らしてステップ配信に寄せると、費用も下がります。

回収の計算

運用の費用に対して、何件動けば回収できるかを先に計算します。

外注で月15万円、単価2万円の商材なら、月8件で回収です。この計算をしておくと、続けるかどうかの判断が数字でできます

社内で回す場合も、担当者の時給を2,500円として換算します。月10時間なら2万5,000円で、これに配信の費用が乗ります。無料に見えて、実際には人件費がかかっています。

数字の見方|どこで落ちているか

追う数字と、見なくてよい数字
追う
友だちの純増
開封
クリック
来店・購入の件数
見なくてよい
友だちの総数だけ
1回の配信の上下
他社との単純比較

結論: 友だち数は結果です。見るのは、配信からの遷移と、そこからの予約や購入の数です。

段階で見ます。

4段階で見る・リッチメニューの数字を見る

  1. 友だちの数(増減とブロック率)
  2. 配信の開封(読まれたか)
  3. 配信からの遷移(押されたか)
  4. 予約・購入・問い合わせ(動いたか)

判断に使うのは4番目です。1番目から3番目は、4番目が動かないときに原因を探すための数字です。

ブロック率は月ごとに見ます。急に上がった月があれば、その月の配信内容に原因があります。

リッチメニューの項目ごとに、押された回数が分かります。押されていない項目は、内容を変えるか外します。

押される項目に偏りがあるのは正常です。予約と相談で7割を占めるのが一般的で、残りを均等にしようとする必要はありません。

着手前の数字を控える

始める前に、予約の件数、来店の数、問い合わせの数を控えておきます。後から比べる基準になります。

この作業を忘れると、増えたかどうかが分からなくなります。LINEを始めた月と、その前3か月の平均を並べる形にします。

あわせて、予約や問い合わせの際に経路を聞く形にしておくと、直接たどれない分も補えます。リッチメニューから予約サイトに飛んだ後の動きは、こちら側では追えないためです。

体制|内製と外注の分担

結論: 削るなら作業、残すなら判断です。配信の内容と、チャットの返信は社内に残します。

分け方を決めます。

分担の目安・アカウントの権限

作業社内外注
配信の内容を決める
配信の文面を作る
リッチメニューの制作
ステップ配信の設計内容は社内設計は外注
チャットの返信
数字の集計と報告

チャットの返信を外に出すと、商品の知識がない返答になります。ここは社内に残します。

外注しても、社内の窓口には月3〜5時間が残ります。配信の内容を決める、原稿を確認する、数字を見る作業です。

アカウントは自社名義で開設し、外注先には権限を付与する形にします。契約が終わったときに、友だちの蓄積が自社に残ります。

外注先の名義で開設すると、契約終了時に友だちごと失います。実際にこの形で1,800人の蓄積を失った例があります。

他のチャネルとの関係

結論: LINEは受け止める場所で、入口は別に用意します。検索・SNS・店頭からの経路を先に作ります。

役割を分けます。

入口を増やす・役割を重ねない

LINEだけを運用しても、友だちは増えません。知ってもらう役割は、検索やSNSが担います。

記事や動画の中で案内する経路は、費用がかからず続きます。既に運用しているものがあれば、そこに導線を足すのが最も早い手です。

自社サイトにも、複数の場所に置きます。トップページだけでは、そこまで来ない人には届きません。

SNSで発信している内容をそのままLINEに送ると、見る理由がありません。

LINEに送るのは、その人にとって今動ける情報です。同じ内容を配る場所として使うと、ブロックが増えます

つまずきやすい点

結論: 失敗は、集めてから作ること、全員に送ること、返信できない体制でチャットを開くことの3つです。

順番の問題として扱います。

先に作ってから集める。送る相手も窓口も絞る

友だちを集めてからリッチメニューを作ると、その間に登録した人が離れます。作ってから集めます。

受け止める部分がない状態で広告を回すのが、最も費用を失う形です。1人あたり数百円から千円台をかけて集めた人が、何も見ずに離れます。

条件で絞ると、費用も下がり、ブロックも減ります。全員配信は、費用と信頼の両方を消耗します。

関係のない内容が届くことが、ブロックの主な理由です。頻度を下げるより、相手を絞ります。

返信できない体制でチャットを開くと、返事がない状態が残ります。これは何もしないより悪い状態です。

自動応答で受け止めて、対応できる時間帯だけチャットにする形にします。併用の設定は、この問題への対処として用意されています

solezoreの支援事例|業種別の進め方

結論: 進め方は業種ではなく、既存の顧客がどれだけいるかで分かれます。関係がある人が多いほど、立ち上がりが速くなります。

3つの事例を挙げます。

飲食|リッチメニューを作ってから集めた

複数店舗を運営する飲食企業から、友だちが1,200人いるが配信しても動かない、というご相談でした。

確認したところ、リッチメニューが未設定で、あいさつも初期状態のままでした。友だちになった人が、何ができるアカウントか分からない状態です。

予約・空き状況・メニュー・クーポンの4項目でリッチメニューを作り、あいさつも書き換えています。配信の内容は変えていません。2か月で、LINE経由の予約が月8件から月34件に増えました。

美容|配信の相手を絞って費用を下げた

サロンを運営する企業から、友だちが増えるにつれて配信の費用が上がっている、というご相談をいただきました。全員に月4回配信していました。

来店から6か月以上経過している友だちと、直近3か月に来店した友だちで内容を分けています。前者には再来店の案内、後者には次の予約の案内という形です。

配信の通数は変えていませんが、内容が分かれたことでブロック率が月1.8%から0.6%に下がりました。予約数は月22件から月31件に増えています

医療|チャットの体制を先に決めた

クリニックから、LINEで相談を受けたいが対応が回るか不安、という相談です。

先に体制を決めています。返信するのは受付の担当者2名、対応は平日の10時から17時、それ以外は自動応答で翌営業日の返信になることを伝える形です。

開始から3か月で、月43件の相談が入りました。そのうち予約に進んだのは28件です。返信が当日中に返る状態を保てたことが、成約につながっています

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よくある質問

Q. LINE公式アカウントの開設にはどのくらい時間がかかりますか?

A. 開設の作業自体は30分で終わります。時間をかけるのは、応答の方式を決めることと、リッチメニューとあいさつメッセージを作ることです。ここまで含めると1〜2週間を見てください。この2つを飛ばして運用を始めると、登録した人が何も見ないまま離れます。

Q. 友だちを増やすにはどうすればいいですか?

A. 既に接点がある人から集めてください。店頭での案内と、既存の顧客への案内が最も費用対効果の高い経路です。広告で集めるのは、リッチメニューとあいさつが整ってからにしてください。整っていない状態で集めると、1人あたり数百円から千円台をかけた人が何も見ずに離れます。

Q. 配信の頻度はどのくらいが適切ですか?

A. 月2〜4回が一般的です。ただしブロックの原因は頻度ではなく、自分に関係のない内容が届くことです。頻度を下げるより、送る相手を条件で絞ってください。絞ると配信の費用も下がります。配信しない月を作ると、次の配信で誰からの通知か分からずブロックされます。

Q. リッチメニューは何を置けばいいですか?

A. 実際に使われる導線だけです。予約・注文と、空き状況・在庫で、押されるうちの7割前後を占めます。会社案内やこだわりの説明は押されません。項目は6つまでにしてください。それ以上並べると1つあたりが小さくなり、押しにくくなります。

Q. 運用を外注するといくらかかりますか?

A. 配信の作成と分析を含めて月10万〜30万円が目安です。リッチメニューの制作は1枚2万〜10万円、ステップ配信の初期設計は15万〜50万円の単発になります。外注しても、配信の内容を決める作業とチャットの返信は社内に残るため、月3〜5時間は見ておいてください。

Q. 成果が出るまでどのくらいかかりますか?

A. 3か月程度です。既に友だちが数百人いる場合は、リッチメニューとあいさつを整えるだけで1か月で変化が出ることもあります。ゼロから始める場合は、最初の3か月を友だちを集める期間、次の3か月を配信の型を作る期間として置いてください。

まとめ

LINE公式アカウントについて、要点を整理します。

  • 担う役割は、届ける・受け止める・つなぐの3つ。最初に手を付けるのは受け止める部分
  • LINEは受け止める場所で、知ってもらう入口は検索・SNS・店頭が担う
  • 開設は30分。時間をかけるのは応答の方式とリッチメニューとあいさつ
  • 会社のメールアドレスで開設する。個人名義だと引き継げなくなる
  • 友だちは既に接点がある人から集める。広告は受け止める部分が整ってから
  • リッチメニューはトーク画面の下半分を常に占める。配信より見られる
  • 置くのは実際に使われる導線だけ。予約と空き状況で7割を占める
  • ブロックの原因は頻度でなく、関係のない内容が届くこと。相手を絞る
  • 配信の費用は通数で決まる。絞ることが直接の節約になる
  • アカウントは自社名義で開設する。外注先の名義だと友だちごと失う

補足すると、いま運用している場合は、自分のスマートフォンで自社のアカウントを友だち追加してみてください。

登録した直後に何が届き、トーク画面に何が見えるか。ここが初期状態のままなら、これまで集めた友だち全員が同じものを見ています。配信の内容を考える前に、この画面を直すほうが早く数字が動きます。

もう1つ、リッチメニューの項目ごとの数字を見てください。押されていない項目が半分以上あるなら、そこは別の導線に置き換えられます。押される項目に偏るのは正常なので、均等にしようとする必要はありません。

solezoreでは、LINEの構築と運用を承っています。まずは既存のアカウントを開いて、受け止める部分がどうなっているかをお伝えするところからでも構いません。

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後藤駿幸(株式会社solezore 代表取締役)

この記事の監修者

後藤駿幸

株式会社solezore 代表取締役

株式会社solezore 代表取締役。30万人規模のTikTokアカウントを現役で運営しながら、企業のSNS運用代行・TikTokキャスティング・EC販売支援を行う。記事は、自社と支援先の運用で実際に起きたことをもとに書いている。

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