

「レジ横に案内を置いていますが、月に3人しか増えません」「広告で500人集めたのに、半年で半分になりました」――友だちを増やす相談は、この2つの形で届きます。
結論からお伝えすると、友だちが増えない原因のほとんどは案内の場所ではありません。登録すると何が受け取れるのかが、書かれていないことです。案内を貼る枚数を増やしても、この一行がないかぎり数字は変わりません。
solezoreでは、登録の案内を店の看板に近いものだと考えています。店名だけが書かれた看板の前で足を止める人はいません。何が食べられるのか、いくらなのかが書いてあって、初めて入ってみようという判断が生まれます。
この記事では、増えない原因、入口別の獲得数と単価、店頭での実務、特典の設計、オンラインでの集め方、広告の使い方、増やしてはいけない集め方までを、実際に運用を代行している立場から解説します。
友だちが増えない3つの原因
結論: 増えない原因は、登録の理由がない・案内が目に入らない・そもそも接点が少ないの3つです。上から順に確認すると、直す場所が決まります。
原因を切り分けます。
登録の理由が書かれていない
案内に書かれているのが、公式アカウントを開設しましたという一文だけになっている状態です。
この一文では、登録する理由が読み手に生まれません。必要なのは、登録すると何が受け取れるかの1行です。予約が取れる、在庫が分かる、割引の案内が届く。どれか1つで足ります。
書き換える作業は5分で終わります。案内を作り直す前に、この1行を足すだけで登録の数が変わる例が多くあります。
案内が目に入らない
案内はあるが、見られない場所に置かれている状態です。レジの横、テーブルの端、袋の中。どれも視線が向かない位置です。
目に入るのは、待っている時間に視線が向く場所です。会計を待つ数十秒、席で注文を待つ時間、支払いを終えて振り返る瞬間。この3つのどこかに置きます。
紙の大きさより、位置のほうが差になります。小さくても視線の先にあれば読まれます。
そもそも接点が少ない
来店や購入の総数が月30件しかないなら、友だちが月10人増えれば十分な水準です。
この場合、問題はLINEの外側にあります。集める入口を増やすより、知ってもらう段階の施策を見直す必要があります。検索、SNS、広告、口コミのどれが弱いかを先に確認します。
友だちの数だけを見て焦ると、原因のない場所に手を入れることになります。
入口別の集め方|獲得数と単価の目安
結論: 入口は店頭・同梱物・自社サイト・記事・SNS・広告の6つです。費用と獲得の速さが逆になるため、組み合わせて使います。
一覧で把握します。
6つの入口・入口を分けて数える
| 入口 | 増える速さ | 1件あたりの費用 | 残りやすさ |
|---|---|---|---|
| 店頭・レジ | 中 | 印刷代のみ | 高い |
| 同梱物・領収書 | 中 | 印刷代のみ | 高い |
| 自社サイト | 低 | 制作の手間のみ | 高い |
| 記事(検索) | 低 | 制作費 | 高い |
| SNS | 低 | 運用の時間 | 中 |
| 友だち追加の広告 | 高い | 100〜400円 | 低い |
最後の行だけが、費用で速さを買う入口です。それ以外は時間がかかる代わりに、残る割合が高くなります。
上の5つを整えてから広告を使うと、同じ予算でも残る人数が変わります。順番として、広告は最後です。
どこから登録されたかを分けられる形にしておきます。入口ごとに別の登録用のリンクを用意するだけで、獲得数を分けて数えられます。
3か月運用すると、どの入口が機能しているかが分かります。多くの場合、想定と違う入口が上位に来ます。
分かったら、そこに絞って強化します。入口の数を増やすより、機能している入口を厚くするほうが結果が出ます。
目標の置き方
月に何人増やすかは、来店や購入の総数から逆算します。来店した人の3割が登録する形が、店頭では現実的な水準です。
月200人の来店なら月60人、年間で720人の計算になります。この数字が現実的かどうかで、広告を使うかどうかも決まります。
一気に増やす必要がある事情がないなら、この積み上げで十分です。
増やす速さは一定ではないと思われがちですが、店頭からの登録は来店の数に比例するため、月ごとの振れ幅は小さくなります。季節で来店が2倍になる業種なら、登録も2倍になる形です。逆に広告からの登録は、出した月だけ跳ね上がってその後は止まります。この2つを合算した数字だけを見ていると、施策の良し悪しを読み違えます。

店頭で増やす実務
結論: 店頭で最も差が出るのは、紙の大きさではなく会計時の一言です。一言を決めるだけで、登録の割合が数倍になります。
現場の作業です。
一言を決める
案内を置くだけでは登録されません。会計のときに、スタッフが一言添えるかどうかで数字が変わります。
決めておくのは、10秒で言い切れる一言です。次回の予約がここから取れます、在庫の入荷をお知らせしています、といった形です。長い説明は要りません。
一言の内容は全員で統一します。人によって説明が違うと、伝わり方にむらが出ます。導入の手順は次の3つです。
- 10秒で言い切れる一言を1つ決める
- 朝礼で全員に読み合わせ、言い回しを揃える
- 2週間後に登録数を確認し、必要なら1回だけ直す
2番目を飛ばすと、言う人と言わない人に分かれます。そうなると数字が変わらなかったときに、一言の問題なのか実施されていないのかを切り分けられません。
手を止めずに登録できる形
会計の途中で登録してもらう形は、後ろに人が並んでいると成立しません。
レシートや領収書に案内を印刷しておくと、その場でなくても後から登録してもらえます。持ち帰った後に登録される割合は下がりますが、会計の流れを止めません。
混雑する時間帯がある業種では、この形のほうが総数が増える場合があります。時間帯によって使い分ける方法もあります。
登録の特典をどう設計するか
結論: 特典は割引より、継続して受け取れる機能のほうが残ります。1回きりの割引で集めた友だちは、3か月で半分程度まで減ります。
設計の話です。
1回きりにしない
初回500円引きのような特典は、集める速さでは有利です。ただし、割引を受け取った時点で目的が終わります。
割引を理由に登録した人は、次の割引がないと動きません。3か月後に残る割合は、機能を理由に登録した人と比べて明確に低くなります。
使う場合は、継続的に受け取れる形にします。会員価格、限定の入荷案内、優先の予約枠といった形です。
業種ごとの特典の例
飲食なら、空席の案内と予約。美容や医療なら、予約と休診の連絡。物販なら、入荷と在庫の案内。宿泊なら、直前の空室と会員価格。
共通しているのは、その人が普段から知りたいことである点です。企業が伝えたいことではありません。
特典が思いつかない場合は、問い合わせで最も多い質問を見ます。よく聞かれることは、そのまま登録の理由になります。
オンラインで増やす|サイト・記事・SNS
結論: オンラインの入口は、置く場所より置く位置で決まります。読み終わった直後と、迷っている瞬間の2か所に置きます。
置き方を決めます。
自社サイトに置く
トップページの下部だけに置いている状態が最も多く見られます。ここは読まれない位置です。
置くのは、料金のページと問い合わせのページです。価格を見て迷っている人と、問い合わせようとして手が止まった人が、登録の可能性が最も高い状態にあります。
問い合わせフォームの手前に、相談だけならこちらからという導線を置く形も有効です。フォームの入力が負担になっている人を拾えます。
記事から登録してもらう
記事を持っているなら、記事の中に導線を置きます。ただし記事の冒頭に置いても登録されません。
読み終わった直後が、最も動く位置です。記事で疑問が解けた状態は、次の行動に進みやすい状態でもあります。
記事の内容と関係のある特典を添えると、さらに動きます。費用の記事なら見積もりの目安、選び方の記事なら比較の表といった形です。
SNSから繋ぐ
SNSの投稿から直接LINEへ誘導しても、動く人は多くありません。投稿を見ている状態は、まだ何かを決める段階ではないためです。
置くのはプロフィールの導線です。投稿で興味を持った人が、次に確かめようとする瞬間に通る場所だからです。
投稿の中で毎回誘導するより、プロフィールに1本置いて、投稿では触れない形のほうが自然に見えます。
友だち追加の広告を使うとき
結論: 広告は1件100〜400円で、費用で速さを買う入口です。受け皿を作ってから使わないと、集めた人がそのまま抜けます。
条件を確認します。
使う前の条件・予算と回収
リッチメニューとステップ配信ができているかを確認します。この2つがない状態で広告を使うと、登録した人に何も届きません。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 受け皿が未整備 | 広告は使わない。先に作る |
| 受け皿はあるが友だち100人未満 | 既存の顧客への案内を先に行う |
| 受け皿があり、既存への案内も済んだ | 広告を検討する |
| 期限のある催事や出店がある | 期間を区切って使う |
2行目が見落とされがちです。過去に来店した顧客に登録してもらうほうが、広告より安く、残る割合も高くなります。
1,000人集めると10万〜40万円かかります。客単価8,000円の店舗なら、追加の来店が13〜50人で回収の計算です。
ただし広告経由の友だちは、残る割合が低くなります。3か月で半分が抜ける前提で計算しておくほうが、判断を誤りません。
期間を区切って使うほうが管理しやすくなります。新店の開店前や催事の1か月前など、目的がはっきりしている時期に集中させます。
増やしてはいけない集め方
結論: 高額な特典で集める・関係のない層に配る・登録を強制する形は避けます。友だち数は増えますが、配信の費用だけが積み上がります。
やらない形を決めます。
数だけが増える集め方
商品券や高額な特典で集めると、特典を目当てにした登録が集まります。事業と関係のない人が大半を占める形です。
配信の費用は通数で決まるため、関係のない友だちが増えるほど毎月の費用が上がります。1,000人増えれば、毎回の配信でその1,000人分の費用がかかり続けます。
数が増えたことを成果として報告すると、判断を誤ります。見るのは友だち数ではなく、予約や購入の数です。
登録を条件にしない
割引の条件として登録を求める形は、その場では機能します。ただし、割引を受けた直後にブロックされます。
登録した直後にブロックされると、配信の対象にならないまま数だけが残ります。管理画面の友だち数と、実際に届く人数が乖離していきます。
見るべき数字は純増です。増えた数から減った数を引いた値を、月ごとに記録します。
増えた後に減らさない
結論: 登録から24時間以内に1通目が届く形にしておきます。ここが空いていると、次の配信のときには誰のアカウントか忘れられています。
集めた後の話です。
24時間以内に届ける
登録の直後が、最も関心の高い時期です。ここで何も届かないと、次の配信で知らない通知として扱われます。
1通目に入れるのは、あいさつと、何ができるアカウントかの案内です。売り込みは入れません。あわせて、どのくらいの頻度で配信するかを1行添えると、ブロックが減ります。
この1通は自動で届く形にしておきます。手作業では追いつきません。
増やす手を一度止める判断
友だちが100人以上いて、渡すものが何もない状態なら、集める施策を止める選択もあります。
その100人に何を渡せるかを作るほうが、次の1,000人を集めるより早く数字が動きます。集めた後で作り直すと、最初の100人には届きません。
止める期間は1〜2か月で足ります。リッチメニューとステップ配信を作ってから、再開します。
solezoreの支援事例|業種別の進め方
結論: 友だちを増やす改善は、案内の量ではなく一行と一言で決まります。次の2件とも、案内の設置枚数は変えていません。
2つの事例を挙げます。
食品|同梱するカードの文言を変えた
通販の商品に登録の案内カードを同梱していましたが、月の登録は発送数の1.2%にとどまっていました。
カードには、公式アカウントを開設しましたという一文と登録用の図柄だけが印刷されていました。登録した後に何があるのかは、どこにも書かれていません。
文言を、入荷の連絡と保存方法の案内を受け取れる、という形に変えています。印刷の枚数もカードの大きさも変えていません。
登録は発送数の1.2%から6.8%に上がりました。変えたのは、カードに刷った一行だけです。
美容|レジでの一言を決めた
サロンの店長から、案内を置いても登録されないという相談です。受付に案内を立て、待合にも掲示していましたが、月の登録は4〜7人です。
来店は月180人ほどありました。案内は目に入る位置にあり、置き方の問題ではないと判断しています。
会計のときに添える一言を決め、全スタッフで統一しました。次回の予約がここから取れます、という10秒の案内です。
登録は月4〜7人から月48人に増えました。掲示物は1枚も足していません。次回予約の割合も上がり、指名の予約が電話から移っています。

よくある質問
Q. 友だちを増やすのに一番効果がある方法は何ですか?
A. 店舗があるなら、会計時の一言です。案内を置くだけでは登録されませんが、10秒の一言を添えるだけで登録の割合が数倍になります。通販や物販なら、同梱するカードの文言です。登録すると何が受け取れるかを1行入れるだけで数字が変わります。
Q. 友だち追加の広告は使うべきですか?
A. 受け皿ができてからにしてください。リッチメニューとステップ配信がない状態で広告を使うと、登録した人に何も届かず抜けていきます。1,000人で10万〜40万円かかりますが、3か月で半分が抜ける前提で計算してください。既存の顧客への案内を先に済ませるほうが安く済みます。
Q. 登録の特典は何がいいですか?
A. 1回きりの割引より、継続して受け取れる機能のほうが残ります。予約が取れる、在庫や入荷が分かる、休診や営業時間の変更が届く、といった形です。割引を理由に登録した人は、次の割引がないと動きません。特典が思いつかないときは、問い合わせで最も多い質問を見てください。
Q. 月に何人増えれば十分ですか?
A. 来店や購入の総数から逆算します。店頭では、来店した人の3割が登録する形が現実的な水準です。月200人の来店なら月60人、年間720人の計算になります。総数が月30件しかない場合は、月10人でも十分です。この場合、手を入れるべきはLINEの外側になります。
Q. 友だちが増えても売上が変わらないのはなぜですか?
A. 登録した後に渡すものがないためです。友だちが増えても、届くものがなければ何も起きません。友だちが100人以上いて渡すものがない状態なら、集める施策を1〜2か月止めて、リッチメニューとステップ配信を作るほうが早く数字が動きます。
Q. ブロックされて友だちが減ってしまいます。どうすればいいですか?
A. 登録から24時間以内に1通目が届く形にしてください。ここが空いていると、次の配信で知らない通知として扱われます。1通目にはあいさつと何ができるアカウントかを入れ、配信の頻度も1行添えます。売り込みは入れません。見る数字は、増えた数から減った数を引いた純増です。
まとめ
LINEの友だちを増やす方法について、要点を整理します。
- 増えない原因は、登録の理由がない・案内が目に入らない・接点が少ないの3つ
- 案内に必要なのは、登録すると何が受け取れるかの1行
- 入口は店頭・同梱物・自社サイト・記事・SNS・広告の6つ
- 広告だけが費用で速さを買う入口。1件100〜400円かかる
- 店頭で最も差が出るのは、紙の大きさではなく会計時の一言
- 特典は1回きりの割引より、継続して受け取れる機能のほうが残る
- 記事に置くなら読み終わった直後、サイトなら料金と問い合わせのページ
- 高額な特典で集めると、配信の費用だけが積み上がる
- 見る数字は友だち数ではなく、増えた数から減った数を引いた純増
- 登録から24時間以内に1通目が届く形にしておく
補足すると、今すぐ確かめられることが1つあります。過去1年に来店した顧客のうち、何人が友だちになっているかです。
ここが2割を下回っていると、集める余地が社内に残っています。広告に予算を使う前に、すでに接点のある顧客に登録してもらうほうが、費用も手間もかかりません。
もう1つ、増やす前に決めておくことがあります。集めた人に、最初の1か月で何を届けるかです。ここが決まっていないと、増えた友だちがそのまま抜けていきます。1,000人集めて半分が抜ける形は、集め方ではなく渡すものがなかったことが原因です。
solezoreでは、友だちを増やす導線の設計と、集めた後の配信の設計を承っています。まずは今の案内の文言と、登録後に届くものを見るところからでも構いません。
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