

「出品はしたものの、3か月で売れたのが2個です」「広告を月15万円出していますが、赤字が増えているだけに見えます」――Amazonのご相談は、この2つのどちらかから始まることがほとんどです。
先に結論をお伝えすると、商品が悪いわけでも広告費が足りないわけでもなく、Amazonが何を見て順位を決めているかを知らないまま作業していることが原因の大半です。Amazonセラーとは、Amazonの販売基盤に自社の商品を並べて売る事業者を指します。自社サイトと違って集客の仕組みは用意されている一方、並べただけでは誰の目にも触れません。
solezoreでは、Amazonを駅ナカの物販スペースにたとえて説明しています。人通りは最初から確保されていますが、どの区画に置かれるかは自分では決められません。区画を決めているのは大家であり、その判断基準は売れているかどうかです。棚の飾り付けの話が意味を持つのは、置かれる場所の理屈を理解してからになります。
この記事では、アカウントの種類の決め方から、出品の手順、商品ページの作り込み、検索順位が決まる仕組み、広告、手数料と利益の計算、FBA、在庫、レビュー、外注の判断までを、支援している立場から順に解説します。
Amazonセラーとは何か|自社ECとの違いと向き不向き
結論: Amazonは集客を持っている代わりに、顧客情報と見せ方の自由を持っていません。自社ECはその逆です。どちらが優れているかではなく、いまどちらの制約を受け入れられるかで決まります。
自社ECと比べると、性質の違いがはっきりします。
集客と顧客情報のトレードオフ
自社ECを立ち上げた事業者が最初に直面するのは、誰も来ないという事実です。広告を出すか、検索から人を集めるか、SNSで知ってもらうか。いずれにしても、売る前に集客の投資が要ります。
Amazonにはその工程がありません。すでに買う気のある人が毎日訪れていて、こちらは商品を並べるところから始められます。立ち上がりの速さでは自社ECと比較になりません。
引き換えに手放すものが2つあります。1つは購入者の連絡先で、Amazon経由で買った人にこちらから案内を出すことはできません。もう1つは見せ方の自由で、ページの構造も配送の見え方もAmazonの仕様に従います。
solezoreでは、この2つを場所代として説明しています。人通りのある場所を借りている以上、大家のルールに従うのは当然だという整理です。
向いている商品と向かない商品
Amazonで伸びやすいのは、すでに検索されている言葉が存在する商品です。プロテイン、加湿器、収納ケース。買う人が名前を知っていて、比較して選ぶ性質の商品が向きます。
逆に向かないのは、説明しないと価値が伝わらない商品と、価格以外の差が出にくい商品です。前者は商品ページの数百字では伝えきれず、後者は価格競争に巻き込まれて利益が残りません。
判断に迷う場合は、自社の商品名や用途の言葉でAmazon内を検索します。すでに数十件の類似商品が並んでいるなら、需要はあると考えて差し支えありません。1件も出てこないなら、Amazonではなく需要そのものを作る施策が先です。
自社ECと並行して持つ意味
どちらか一方という話ではなく、実務では併用が現実的です。Amazonで実績と評価を作り、自社ECで継続購入とブランドの説明を担う。この分担が最も破綻しにくい形になります。
Amazonで売れれば自社ECも売れると思われがちですが、ここは繋がりません。Amazonで買った人はAmazonで再購入します。自社ECへ流すには、同梱物での案内など、規約の範囲で別の導線を用意する必要があります。
あわせて、在庫を分けるかどうかも先に決めておきます。共通在庫にすると欠品の連鎖が起きやすく、分けると機会損失が出ます。売上比率が7対3を超えるまでは、多いほうに寄せておく形が扱いやすくなります。
アカウントの種類と開設|小口と大口の分かれ目
結論: 月に40点以上を売る見込みがあるなら大口一択です。月額4,900円の差ではなく、カートボックスの獲得権と広告の出稿権があるかどうかで売上が変わります。
金額よりも、使える機能で決まる部分です。
小口と大口の違い
| 小口出品 | 大口出品 | |
|---|---|---|
| 月額登録料 | なし | 4,900円(税込) |
| 1件あたりの基本成約料 | 100円 | なし |
| 出品点数の目安 | 月49点まで | 制限なし |
| カートボックスの獲得 | 対象外 | 対象 |
| 広告の出稿 | 不可 | 可能 |
| 一括登録・API連携 | 不可 | 可能 |
月49点が損益の分かれ目です。100円×49点=4,900円で月額料と並ぶため、それを超えるなら大口のほうが安くなります。
ただし、事業として取り組むなら点数に関係なく大口です。カートボックスを取れないと、同じ商品を扱う他社に購入ボタンを持っていかれます。広告も出せないため、新規の商品は誰の目にも触れないまま終わります。
開設に要るものと審査の期間
開設に必要なものは決まっています。
- 事業者情報:法人なら登記事項証明書、個人事業なら本人確認書類
- 代表者の本人確認書類:運転免許証やパスポート
- 銀行口座:売上金の入金先。屋号名義の可否は金融機関によって変わります
- クレジットカード:月額料金の引き落とし用
- 連絡の取れる電話番号:本人確認の通話に使う
入力自体は1時間ほどで終わりますが、審査に1〜3営業日かかります。書類の写りが悪いと差し戻しになり、往復で1週間ほど失うことがあります。撮影は明るい場所で、四隅が切れないように行います。
出品するカテゴリーによっては、別途の申請が要る場合があります。化粧品、食品、医薬部外品などが該当し、仕入れ先からの証明書や許可証の提出を求められます。仕入れ先から書類を取り寄せられるかを、出品を決める前に確かめておくと、在庫だけ届いて売れない事態を避けられます。

出品までの手順|最初の1品を出すまで
結論: 最初の1品は一括登録を使わず、1件ずつ丁寧に作ります。ここで作った1件が、以降すべての商品ページの原型になります。
急いで並べるほど、後の作り直しが増える工程です。
相乗りか新規作成かの判断と、必要な識別コード
Amazonでは、同じ商品には1つのページしか存在しません。他社がすでに同じ商品を出している場合、こちらはそのページに出品者として並ぶ形になります。ページの中身を書き換える権限は原則ありません。
自社が製造しているオリジナル商品なら、新規にページを作ります。この場合はタイトルも画像も自社で決められるため、後述の作り込みが結果に直結します。
どちらになるかで打ち手がまったく変わるため、出品を決めた時点で確認しておきます。相乗りならカートボックスの取り合いが主戦場になり、新規ページなら検索で見つけてもらう工夫が主戦場になります。
新しくページを作る場合、商品を一意に識別するコードが要ります。日本国内ではJANコードが一般的で、取得には事業者としての登録が必要です。
自社ブランドの商品を継続的に出すなら、コードの取得は避けて通れません。取得から使えるようになるまでに数週間かかることがあるため、出品予定日から逆算して動きます。
商品ページの作り込み|見られる順に直す
結論: 直す順番は、画像、タイトル、箇条書き、説明文です。この順に見られており、上ほど購入の判断に影響します。すべてを一度に直そうとすると、どれも中途半端に終わります。
作り込みの成果は、順番を守ったときにいちばん大きく出ます。
画像から直す理由
検索結果の一覧に出ているのは、画像とタイトルと価格の3つだけです。このうち面積を占めているのが画像で、開くかどうかはここでほぼ決まります。
1枚目は白背景で、商品が枠の85%前後を占める形が基準です。ここに文字を載せると規約に触れる場合があります。2枚目以降で、使っている場面、サイズの分かる比較、内容量、注意点を見せます。
画像は撮り直さないと変えられないと思われがちですが、多くの商品では並べ替えと差し替えだけで反応が変わります。すでに撮ってある素材の中に、使われていないカットが残っていることが少なくありません。
タイトルに入れる要素と順番
タイトルは、ブランド名、商品名、特徴、規格、内容量の順に組みます。検索の言葉は前半に置きます。文字数の上限はカテゴリーによって変わりますが、実際に一覧で表示されるのは先頭の30〜40字程度です。
やってはいけないのは、関連しない言葉を詰め込むことです。検索に引っかかっても、買う気のない人がクリックして離脱すると、後述する順位の指標を悪化させます。
箇条書きと説明文の役割分担
箇条書きは5項目が基本で、ここには買わない理由を消す情報を置きます。サイズが合うか、手入れがいるか、いつ届くか。実際に問い合わせで届く質問がそのまま材料になります。
説明文は、箇条書きに入り切らない背景を書く場所です。ブランド登録を済ませていれば、画像と文章を組み合わせた形式に置き換えられます。Amazonの公式ヘルプでは、この形式の導入によって売上が伸びる傾向があると案内されています。数字は商品によって差が大きいため、自社の導入前後で比べるのが確実です。
Amazonの検索順位が決まる仕組み
結論: Googleが中身の質を見るのに対し、Amazonは実際に売れているかを見ます。順位が上がると売れ、売れると順位が上がる構造のため、最初の販売実績をどう作るかが分かれ目になります。
ここがAmazonのすべての施策の土台になります。
順位に影響する4つの要素
Amazonが参照しているとされるのは、次の4つです。
- 言葉の一致:検索された言葉が、タイトルや箇条書き、裏側の検索キーワード欄に入っているか
- 購入率:ページを見た人のうち何%が買ったか
- クリック率:検索結果に出たとき、何%が開いたか
- 販売実績:直近でどれだけ売れているか
アルゴリズムがA9やA10と通称されることがありますが、Amazonが公式にこの名称で仕様を公開しているわけではありません。細かい重み付けは時期によって変わるため、断定して設計しないほうが安全です。
確かなのは、2番目と4番目の比重が大きいことです。表示を増やす前に、表示された人が買う状態を作るほうが順番として正しくなります。
裏側の検索キーワード欄の使い方
セラーセントラルには、購入者には見えない検索キーワードの入力欄があります。ここには、タイトルや箇条書きに入れられなかった言い換えを入れます。
入れる価値があるのは、ひらがなとカタカナの揺れ、旧称、用途の言葉、誤変換されやすい表記です。逆に、他社のブランド名や型番を入れるのは規約に触れるため使いません。
同じ言葉を何度も入れる必要はありません。1回入っていれば拾われるため、繰り返すより違う言い方を増やすほうが範囲が広がります。
最初の販売実績をどう作るか
新規に出した商品には実績がありません。実績がないため順位が付かず、順位が付かないため売れない。この輪から抜けるための手段が広告です。
広告で最初の数十件を作り、そこで購入率が確保できれば、自然な検索でも表示され始めます。逆に、広告を出しても購入率が低いままなら、問題は露出ではなく商品ページか価格の側にあります。
広告を止めた途端に売上が消える状態は、この輪から抜けられていないという意味です。 3か月続けて抜けられないなら、広告費を増やすのではなく、ページか商品の見直しに戻ります。
広告|初期露出をどう買うか
結論: 広告は初期の露出を買う手段であって、売れない商品を売れるようにする道具ではありません。始めるのはスポンサープロダクト広告の1種類で足ります。
使い方を誤ると、費用だけが積み上がる領域です。
種類と着手の順番・自動と手動の使い分け
Amazonの広告は複数ありますが、最初に触るのは1つだけです。
| 種類 | 出る場所 | 着手の目安 |
|---|---|---|
| スポンサープロダクト | 検索結果・商品ページ内 | 最初に使う。単品の露出を作る |
| スポンサーブランド | 検索結果の上部 | ブランド登録後、商品数が増えてから |
| スポンサーディスプレイ | Amazon内外の再表示 | 既存商品の再購入を狙う段階 |
| DSP | 外部サイトを含む配信 | 出稿額が大きく、中小の規模では対象外 |
クリック単価は商材によって変わりますが、30〜200円の範囲に収まることが多くなります。1日の予算は500〜1,000円から始めて、数字を見ながら動かします。
最初は自動のターゲティングで始めます。どの言葉で買われるかは、こちらの想像と実際でずれるためです。
2〜4週間で、注文につながった言葉が見えてきます。そこを手動のターゲティングに移し、入札を個別に管理します。自動のほうは、新しい言葉を拾い続ける役割として少額で残します。
この切り替えを行わずに自動のまま半年続けると、買われない言葉にも配信が続き、費用対効果が下がります。月1回、注文が0件のまま費用だけ出ている言葉を止めるだけで数字が変わります。
見る数字と判断の順番
広告で見るのは、広告費用対効果、購入率、クリック単価の3つです。どれが低いかで直す場所が変わります。
- 購入率が低い場合は、広告ではなく商品ページか価格の問題です
- クリック率が低い場合は、画像とタイトルの問題です
- 費用対効果だけが低い場合は、入札額と言葉の選び方の問題です
月10万円ほどの予算でも、言葉を絞り込めば費用対効果3〜5倍の水準は狙えます。出稿額を増やすより、買われない言葉を止めるほうが先に数字が動きます。
手数料と利益の計算|出す前に確かめる
結論: 販売手数料はカテゴリーによって8〜45%と幅があります。FBAを使う場合はさらに配送と保管の費用が乗るため、出品を決める前に1個あたりの残り額を計算します。
ここを飛ばすと、売れるほど赤字になります。
かかる費用の内訳
1個売れたときに引かれるものは決まっています。
- 販売手数料:カテゴリーごとの料率。家電やカメラは8%前後、アパレルやアクセサリーは15〜45%と高めです
- 月額登録料:大口の4,900円。販売数で割ると1個あたりの負担が出ます
- 配送代行手数料:FBAを使う場合。小型で1点250〜320円、標準サイズで400〜520円程度
- 在庫保管手数料:FBAを使う場合。10cm角あたり月3.26円が目安で、10〜12月は4.37円に上がります
- 広告費:出稿している場合。販売数で割って1個あたりに直します
自社出荷なら3と4がない代わりに、送料と梱包資材費と人件費が乗ります。どちらが安いかは商品の大きさと出荷件数によって変わるため、実際の数字で比べます。
1個あたりに割り戻して判断する
比較のときは、月の総額ではなく1個あたりに割り戻します。月30万円の費用でも、300個売れているなら1個1,000円です。同じ30万円で50個なら1個6,000円になります。
この計算を先にしておくと、値下げの判断も速くなります。1個あたりの残り額が分かっていれば、どこまで下げられるかが数字で出ます。
FBA|物流を外に出す判断
結論: FBAは配送と返品対応をAmazonに任せる仕組みです。手数料の額ではなく、自社で出荷した場合の合計と比べて決めます。
比較の土台を揃えないと、高い安いの議論が空回りします。
使うことで変わるもの
FBAに預けると、配送が速い商品として扱われ、カートボックスを取りやすくなります。購入者からの問い合わせと返品の対応もAmazon側に移ります。
一方で、同梱物や梱包の見た目を自社で決められなくなります。自社ECへの案内を同梱したい場合は、この制約が判断に影響します。
売れずに残った在庫には保管料が積み上がります。長期に残る見込みの商品は、FBAではなく自社出荷のほうが安く済む場合があります。
自社出荷と比べる手順
比べるときは、次の3つを揃えて計算します。
- 1件あたりの梱包資材費と送料
- 出荷作業にかかる人件費(1件あたりの分数×時給)
- 返品と問い合わせの対応にかかる時間
この合計がFBAの手数料を上回るなら、FBAのほうが安くなります。出荷件数が月100件を超えたあたりから自社出荷の人件費が積み上がり、逆転することが多くなります。
在庫管理|欠品が順位を落とす
結論: 欠品は売上が止まるだけでは終わりません。販売実績が途切れることで順位そのものが下がり、戻すのに数週間から数か月かかります。
Amazonで最も損失が大きい事故がここです。
欠品で起きること・安全在庫の決め方
在庫が0になると、まずカートボックスを失います。次に販売実績が積み上がらなくなり、検索順位が下がります。再入荷しても、順位はすぐには戻りません。
季節商品では被害が大きくなります。売れる時期に欠品して順位を落とすと、順位が戻る頃には需要が終わっています。
目安として、仕入れのリードタイムの2倍を安全在庫の基準にします。発注から入荷まで2週間かかるなら、4週間分を切った時点で発注する形です。
広告を強めた月や、まとめ買いが入った月は消化が読めません。広告費を増やす判断とあわせて、在庫の残り日数も確認しておきます。
レビュー|正規の手段だけで増やす
結論: レビューは購入率と順位の両方に影響します。ただし、見返りと引き換えに集める行為は規約で禁止されており、発覚するとアカウント全体が止まります。
短期の件数より、止まらないことのほうが大事な領域です。
使える手段と使えない手段・低い評価が付いたときの対応
使えるのは、管理画面から購入者に評価を依頼する機能と、同梱物での一般的な案内です。件数は増えにくいものの、規約の範囲に収まります。
使えないのは、割引や返金と引き換えの依頼、家族や知人による投稿、レビューを集める外部サービスの利用です。一時的に件数が増えても、削除とアカウントの停止という形で戻ってきます。
低い評価が付いたら、まず内容を読みます。壊れていた、思っていたものと違った、届くのが遅かった。原因の多くは商品ページか梱包の側にあります。
同じ指摘が2件以上続いたら、商品ページを直します。サイズの記載を足す、注意点を箇条書きに入れる、写真を1枚足す。ここを直すと、次の低評価が減ります。
月次の運用サイクル|何を見て何を直すか
結論: 月1回、30分で終わる形にします。見る数字は、売上、購入率、広告費用対効果、在庫の残り日数の4つです。項目を増やすほど、続かなくなります。
続く形にすることが、精度より優先されます。
30分でやること・判断の時期
- 前月の売上と販売個数を記録する
- 購入率が下がった商品を1つ選ぶ
- 注文0件のまま費用が出ている広告の言葉を止める
- 在庫の残り日数が発注点を切っている商品を発注する
このうち2番目で選んだ商品が、その月に直す対象です。1つに絞ることで、翌月に何が結果を動かしたのかが分かります。
3か月では判断しません。商品ページの手直しが順位に反映されるまでに時間がかかり、季節の影響も混ざるためです。6か月分を並べて、伸びているか横ばいかを見ます。
自社でやるか外注するか|費用相場と選び方
結論: 分かれ目は、月10時間を確保できるかと、広告の管理ができる人がいるかの2点です。外注しても社内に月3〜5時間は残ります。
丸投げにできる契約は存在しない、という前提から始まります。
頼める範囲と社内に残るもの
外に出せるのは、商品ページの制作、広告の入札管理、在庫データの集計、レポートの作成です。ここは判断が要らない作業のため、任せても品質が落ちません。
社内に残るのは、商品の情報を渡すこと、価格と在庫を決めること、公開前に内容を確認することです。削るなら作業、残すなら判断という切り分けになります。
商品の仕様や使い方は、自社にしかない情報です。ここを渡さずに外注すると、他社と同じ内容のページが出来上がります。
費用の相場・業者選びで確認すること
| 依頼の範囲 | 月額の目安 |
|---|---|
| 広告運用のみ | 5万〜20万円+広告費の15〜30% |
| ページ制作と検索対策のみ | 10万〜30万円 |
| 全体の運用 | 20万〜100万円(扱う商品数で幅が出る) |
金額を比べるときは、扱う商品数で割り戻します。月30万円で10商品なら1商品3万円、同じ30万円で3商品なら1商品10万円です。総額だけでは判断できません。
見るのは3点です。自社と近いカテゴリーの取り扱いがあるか、実際に動かす担当者と契約前に話せるか、月次の報告に何が書かれるか。
報告の見本は必ず見せてもらいます。数字が並んでいるだけで、次に何をするかが書かれていないレポートは、判断の材料になりません。
契約期間も確認します。立ち上げに3か月はかかるため、それより短い契約では判断材料が集まりません。逆に、1年の縛りがあって途中解約できない契約は避けます。
solezoreの支援事例|業種別の進め方
結論: solezoreでは、広告を触る前に商品ページと利益の計算を確認します。ここでは3つの業種で、最初に何を変えたかを紹介します。
日用品・家電|広告費を半分にして売上が伸びた例
収納用品を扱う事業者からのご相談です。広告費が月18万円まで膨らみ、売上は伸びているものの利益が残っていない状態です。
管理画面を見ると、配信されている言葉が400語を超えていました。自動のターゲティングを1年以上そのままにしており、注文が0件のまま費用が出ている言葉が7割を占めていました。
止めた言葉は280語です。残した120語に入札を寄せ、広告費は月8万円まで下がりました。売上は3か月目に元の水準を超え、5か月目には1.4倍になっています。
止めただけで売上が伸びたのは、予算が買われる言葉に集中したためです。担当の方からは「増やす話ばかりしていた」というお言葉をいただきました。
食品|欠品を1回起こして順位が戻らなかった例
調味料を扱うメーカーからのご相談でした。テレビで紹介された週に在庫が尽き、3週間の欠品を出していました。
再入荷後も、検索順位は元の位置に戻りませんでした。売上は欠品前の6割で止まり、半年経っても回復していない状態でご相談をいただきました。
やったのは、順位を戻そうとするのではなく、別の言葉で入り直すことです。用途を含む言葉で新しくページを作り、そちらに広告を寄せました。あわせて、安全在庫を発注リードタイムの2倍に設定し直しています。
元の順位は戻っていません。ただし、新しい入口からの売上が積み上がり、9か月目に欠品前の水準を超えました。欠品は取り返せない前提で在庫を組むという判断が、この事例から出ています。
アパレル|相乗り出品の価格競争から降りた例
インナーウェアを扱うブランドから相談をいただきました。他社と同じ商品を扱っており、カートボックスの取り合いで価格が下がり続けていました。
利益を1個あたりに割り戻すと、送料と手数料を引いた残りが80円でした。ここから広告費を出すと赤字になります。
そこで、同じ商品を売り続けるのをやめ、自社で企画した型番違いの商品を新規ページとして出しました。価格の比較対象がなくなり、1個あたりの残りは640円に変わっています。
売れる個数は減りました。それでも利益額は増えており、担当の方は「個数を追っていた頃より楽になった」と話しています。solezoreが最初に見るのが利益の計算であるのは、この形の相談が繰り返し届くためです。

よくある質問
Q. Amazonに出品すれば、すぐに売れるようになりますか?
A. 並べただけでは売れません。Amazonは実際に売れているかで表示の順位を決めるため、実績のない新しい商品は検索結果に出てこない状態から始まります。最初の数十件を広告で作り、そこで購入率が確保できて初めて自然な検索に出始めます。立ち上がりの目安は3か月です。
Q. 小口出品と大口出品は、どちらを選べばいいですか?
A. 事業として取り組むなら大口です。月49点までなら小口のほうが安くなりますが、小口ではカートボックスを取れず、広告も出せません。この2つがないと、同じ商品を扱う他社に購入ボタンを持っていかれ、新しい商品は誰の目にも触れないまま終わります。
Q. 広告を止めると売上が消えてしまうのはなぜですか?
A. 広告で作った販売実績が、自然な検索での順位に繋がっていないためです。原因は購入率にあることが多く、広告経由では買われていても、その率が低いと順位に反映されません。この場合は広告費を増やさず、商品ページの画像とタイトル、それから価格を見直します。
Q. レビューを増やすために、割引と引き換えに依頼してもよいですか?
A. 使えません。見返りと引き換えにレビューを集める行為は規約で禁止されており、発覚するとレビューが削除されるだけでなく、アカウント全体が停止される場合があります。使えるのは、管理画面から購入者に評価を依頼する機能と、同梱物での一般的な案内までです。
Q. FBAと自社出荷は、どちらが安く済みますか?
A. 出荷件数によって変わります。自社出荷の側で、梱包資材費、送料、出荷作業の人件費、返品対応の時間を1件あたりに直して合計し、FBAの手数料と比べます。出荷が月100件を超えたあたりから人件費が積み上がり、FBAのほうが安くなることが多くなります。
Q. 運用代行に頼めば、社内の作業はなくなりますか?
A. なくなりません。外注しても月3〜5時間は社内に残ります。商品の情報を渡すこと、価格と在庫を決めること、公開前に内容を確認すること。この3つは自社にしかない情報を扱うため、代わりが利きません。丸投げにすると、他社と同じ内容のページが出来上がります。
まとめ
Amazonセラーとして売上を作るための要点を整理します。
- Amazonは集客を持っている代わりに、顧客情報と見せ方の自由を持っていない
- 事業として取り組むなら大口出品。月額4,900円ではなくカートボックスと広告の権利で選ぶ
- 順位は実際に売れているかで決まる。表示を増やす前に、買われる状態を作る
- 商品ページを直す順番は、画像、タイトル、箇条書き、説明文
- 広告は初期の露出を買う手段。止めると消える状態が3か月続くなら、ページか価格に戻る
- 販売手数料は8〜45%。出す前に1個あたりの残り額を計算する
- 欠品は順位を落とし、戻すのに数週間から数か月かかる
- 外注しても社内に月3〜5時間は残る。削るなら作業、残すなら判断
- 判断は6か月。3か月では季節の影響と区別が付かない
ここまで書いてこなかったことを1つ挙げると、Amazonでの取り組みはやめ方を先に決めておくほうが安全です。撤退の基準を作らないまま在庫を積むと、売れない商品の保管料が毎月出ていきます。
半年やって1個あたりの利益が残らない商品は、値下げではなく在庫の引き揚げを検討します。引き揚げた分の資金と時間を、売れている商品の在庫に回すほうが、合計の利益は大きくなります。
もう1つ、出品する前に自社の商品名でAmazon内を検索してみます。すでに並んでいる商品の画像とタイトルを10件見るだけで、自社が何で戦うことになるのかが分かります。
solezoreでは、Amazonの立ち上げから商品ページの制作、広告の運用、楽天や自社ECとの併用設計までを承っています。すでに出品していて数字が動かない場合の診断だけ、というご相談も承っていますので、いまどこで止まっているかの整理からでも構いません。
この記事を書いた solezore に相談する
記事に書ききれない具体策・料金・事例は、無料相談で。SNS/EC/SEO の領域別に専門家が対応します。

