

「1本作るのに3時間かかって、週3本は無理です」「機材を揃えないと質の高い動画は作れないと思っていました」――リールの作り方については、この2つのご相談をよく伺います。
結論からお伝えすると、リールはスマートフォン1台と30分で作れます。時間がかかっているのは、毎回ゼロから構成を考えているためです。
solezoreでは、リール制作を弁当作りにたとえて説明しています。献立を毎日ゼロから考えると1時間かかりますが、詰める型を決めておけば15分で済みます。中身を入れ替えるだけです。
この記事では、企画・撮影・編集・投稿の4工程それぞれのやり方、冒頭3秒の作り方、文字と音源の扱い、時間を短縮する型づくりまでを、実際に運用を代行している立場から解説します。
リール制作の4工程と時間配分
結論: 1本を作る工程は、企画・撮影・編集・投稿の4つです。慣れると合計60〜90分で終わります。3時間かかっている場合、企画に時間を使いすぎています。
工程を分解します。
4工程の内訳
1本あたりの目安は次のとおりです。
- 企画:何を伝えるか決め、構成を組む(10〜15分)
- 撮影:素材を撮る(20〜30分)
- 編集:カット、文字入れ、音源の設定(30〜40分)
- 投稿:キャプション、タグ、公開の設定(5〜10分)
このうち、短縮できるのは企画と編集です。型を決めておけば、企画は5分、編集は20分まで縮みます。
時間がかかる原因・まとめて作る
3時間かかっているアカウントを見ると、毎回ゼロから構成を考えています。何を撮るか決まらないまま撮影を始め、編集しながら構成を変える。
型を先に決めると、この往復がなくなります。「悩みの提示→原因→解決策→商品」という並びを決めておけば、テーマだけ入れ替えれば済みます。
1本ずつ作るより、月1回まとめて撮影するほうが効率が上がります。
1日で20〜30本分の素材を撮り、そこから編集して小出しにします。この形にすると、繁忙期でも投稿が止まりません。
撮影日は半日を確保します。着替えや場所の移動を含めても、20本分は撮れます。
企画|何を伝えるかを1行で決める
結論: 企画で決めるのは、その動画で伝えたいこと1つだけです。複数を詰め込むと、どれも伝わりません。1行で書けるまで絞ります。
企画の進め方です。
伝えたいことを1行で書く・型を3つ用意する
「この商品は片手で開けられる」「この施術は所要時間が20分」。この形で1行にします。
長い説明が必要な内容は、動画を分けます。1本で全部を伝えようとすると、尺が長くなり、最後まで見られません。
構成の並びを、あらかじめ3つ決めておきます。
悩みから入る型、手順を見せる型、よくある間違いを挙げる型。この3つがあれば、たいていのテーマに対応できます。
型が決まっていると、企画に使う時間が5分に縮みます。
テーマの探し方・1か月分をまとめて決める
何を投稿するか思いつかない場合、顧客からよく聞かれる質問を書き出します。
10個も書き出せば、10本分のテーマになります。実際に聞かれている質問なので、同じ疑問を持つ人に届きます。
「ネタが尽きました」というご相談をよくいただきますが、多くの場合、社内には材料があります。問い合わせの記録、よくある質問、スタッフが説明している内容。
週3本なら、月12本。この12本のテーマを月初にまとめて決めます。
毎週考えるより、まとめて決めるほうが早く終わります。撮影もまとめて行えます。

撮影|スマートフォンで足りる
結論: 撮影に高価な機材は要りません。スマートフォンと、明るさを確保する工夫があれば十分です。差が出るのは機材より、明るさと構図です。
撮影の要点です。
縦向きで撮る・明るさを確保する
リールは縦の画面です。横向きで撮った映像を後から切ると、必要な部分が入りません。
撮影の時点で縦に構えます。両端が切れることも考えて、被写体は中央寄りに置きます。
暗い映像は、それだけで見られなくなります。
日中の窓際で撮るのが最も簡単です。照明を買うなら、1万円前後の撮影用ライトで足ります。天井の照明だけでは、顔に影が出ます。
商品を撮る場合は、白い紙を1枚置いて光を反射させると、影が和らぎます。
音を整え、手ブレを抑え、素材は多めに撮る
人が話す動画では、音の質が視聴の継続に影響します。
スマートフォンの内蔵マイクは、距離が離れると周囲の音を拾います。3,000〜8,000円程度の外付けマイクを使うと、聞き取りやすくなります。
屋外での撮影では、風の音が入ります。風防を付けるか、屋内で撮り直します。
手持ちで撮ると、映像が揺れます。見ていて疲れるため、離脱の原因になります。
三脚を使うか、壁や机に肘をつけて固定します。動きのある映像を撮る場合も、ゆっくり動かします。
編集で使うのは、撮った素材の3分の1程度です。
同じ場面を、角度を変えて3回撮ります。編集の段階で選べるほうが、仕上がりがよくなります。
編集|30分以内に終える
結論: 編集は30分以内を目安にします。凝った演出より、テンポと文字の読みやすさが結果に影響します。時間をかけても再生数は比例しません。
編集の手順です。
カットで無駄を削る・尺は15〜30秒に収める
話し始めの間、言い直し、動作の準備。この3つを削ると、テンポが上がります。
目安として、撮った素材の3分の1程度まで削ります。削りすぎかと思う水準が、見る側にはちょうどよいテンポになります。
最後まで見られた割合が、配信量に影響します。長いほど、途中で離脱されます。
15〜30秒であれば、内容を1つに絞れば最後まで見てもらえます。手順を見せる動画は、45〜60秒でも成立します。
使うツール・凝りすぎない
スマートフォンの無料アプリで足ります。専門のソフトを使っても、リールの結果は変わりません。
大事なのは、同じテンプレートを使い回せることです。文字の書体、大きさ、位置を保存しておけば、毎回設定する手間が省けます。
アニメーションや複雑な演出は、時間がかかる割に結果に繋がりません。
見られているのは、冒頭3秒と、最後まで見たかどうかです。演出の凝り具合ではありません。
冒頭3秒の作り方
結論: 冒頭で送られると、それ以降がどれだけよくても見られません。止まる理由は3つあり、そのどれかを最初の3秒に置きます。
作り方を示します。
見た人が止まる3つの理由と、避ける始まり方
自分に関係があると分かった、続きが気になった、見たことのない映像だった。この3つです。
「30代で乾燥肌の方へ」は1つ目。「この方法、9割の人が知りません」は2つ目。予想外の動きや色は3つ目。
ブランドロゴから始める。挨拶から始める。前置きを話す。この3つは、送られる原因になります。
知らない人にとって、ロゴにも挨拶にも情報がありません。ロゴを出すなら最後にします。
伝えたいことを、最初に言ってしまう形もあります。
「この商品、片手で開きます」と最初に見せて、そのあとで理由を説明する。順番を逆にすると、説明の途中で送られます。
音を出さずに見る人が多いため、冒頭の言葉は文字でも出します。
画面の中央付近に、大きめの文字で1行。読むのに1秒かからない長さにします。
文字と音源の扱い
結論: 文字は要点だけを大きく出し、画面の下部には置きません。音源は、アプリ内の音源を使う場合と広告に転用する場合で扱いが変わります。
扱い方を見ます。
文字の大きさと位置・全文を出すか要点だけか
画面の3分の1程度を占める大きさが読みやすい水準です。小さい文字は、スマートフォンでは読めません。
画面の下部には置きません。キャプションやボタンが重なって隠れます。上から3分の1あたりが安全です。
話している内容を全文出す形と、要点だけを出す形があります。
全文を出すと情報量は増えますが、文字が小さくなります。要点だけを大きく出すほうが、伝わりやすくなります。
音源の選び方・広告に転用する場合
アプリ内にある音源を使うと、その音源を使った他の投稿と並びます。流行している音源を使うと、届く量が増えることがあります。
ただし、内容と合わない音源を選ぶと逆効果です。落ち着いた内容に速い曲を合わせると、違和感が出ます。
アプリ内の音源は、アプリ内での投稿に限って使える場合があります。広告に転用する際は、別の音源に差し替える必要が出ることがあります。
広告への転用を想定している場合は、最初から使用範囲の広い音源を選びます。
投稿とキャプションの設定
結論: 投稿時に設定するのは、キャプション・ハッシュタグ・位置情報・カバー画像の4つです。それぞれ役割が違うため、5分で終わる作業として型を決めておきます。
設定の要点です。
キャプションの1行目・行動を促す一言
キャプションは、初期状態では1行程度しか表示されません。伝えたいことは最初の1行に入れます。
長い説明は、読まれない前提で書きます。実質的に伝わるのは30文字前後です。
動画を最後まで見た人に、次の行動を示します。「詳しくはプロフィールから」「保存して後で見返してください」。
この一言があるかないかで、プロフィールへの遷移数が変わります。毎回同じ言い方は避け、内容に合わせて言い換えます。
ハッシュタグは3〜5個・カバー画像を設定する
内容を表すタグを2〜3個、規模の大きいタグを1個、商品名や地域名を1個。この配分にします。
20個付けても配信量は増えません。内容の中心が分からなくなるため、むしろ精度が下がります。
プロフィールに並んだとき、カバー画像が表示されます。ここで受ける印象が、フォローの判断に影響します。
動画の1コマをそのまま使うより、文字を入れた画像を作るほうが分かりやすくなります。9本並んだときの見え方を優先します。
位置情報と時間帯、公開したあとにできること
実店舗であれば、毎回設定します。その場所を見ている人に届く可能性が生まれます。
市区町村名だけでなく、店舗そのものの位置情報を登録しておきます。登録がない場合は、アプリ内から作成できます。
投稿の時間帯で結果が動く幅は、2〜3割程度です。冒頭3秒や尺を変える幅と比べると小さいため、ここに時間をかけすぎないようにします。
目安としては、想定する相手が画面を見ている時間です。会社員向けなら朝の通勤時間帯か夜の21時前後、主婦層向けなら平日の10時前後。
自社の分析画面で、フォロワーがアクティブな時間帯を確認できます。ただし、これはフォロワーの傾向であり、新規に届く相手の傾向とは限りません。参考程度に扱います。
投稿後にキャプションやタグは編集できますが、配信の判断は投稿直後に行われます。後から変えても初速には影響しません。
誤字に気づいた場合は直します。ただ、伸びないからといって後からタグを付け替えるのは、あまり意味がありません。次の動画で試すほうが早く判断できます。
型を3つ作る|そのまま使える構成
結論: 構成の型を3つ持っておくと、企画にかかる時間が5分に縮みます。どの業種でも使える3つを挙げます。テーマだけを入れ替えて量産します。
3つを見ます。
悩みから入る型・手順を見せる型
「◯◯で困っていませんか」から始め、原因、解決策、商品の順に進めます。
| 秒数 | 内容 | 画面に出す文字 |
|---|---|---|
| 0〜3秒 | 悩みを提示する | 悩みそのものを1行 |
| 3〜10秒 | 原因を1つだけ示す | 原因を短く |
| 10〜20秒 | 解決策を見せる | 手順を番号で |
| 20〜30秒 | 商品と次の行動 | プロフィールへの誘導 |
最も汎用性が高い型です。悩みの部分をテーマごとに入れ替えれば、何本でも作れます。
作り方、使い方、準備の仕方を通しで見せます。尺は45〜60秒でも成立します。
途中で飽きさせないために、工程ごとに文字で番号を出します。「1」「2」「3」と進むのが見えると、最後まで見られやすくなります。
料理、施術、組み立て、着こなし。手を動かす業種はこの型が向きます。
よくある間違いを挙げる型・型を選ぶ基準
「この使い方、実は逆効果です」といった形で始めます。
見る側は、自分が当てはまるか確認したくなります。冒頭で止まる理由の2つ目にあたります。
3つ挙げて、最後に正しいやり方を示す構成が分かりやすい形です。
新規に届けたいなら悩みから入る型、保存されたいなら手順の型、反応を得たいなら間違いを挙げる型。
月12本なら、悩みの型を6本、手順の型を4本、間違いの型を2本という配分から始めます。反応を見て、翌月に配分を変えます。
solezoreの支援事例|業種別の進め方
結論: solezoreでは、制作時間を短縮する型づくりから入ります。ここでは2つの業種で、何を変えたかを紹介します。
アパレル|1本3時間を50分に短縮した
ブランドを運営する企業のご相談を取り上げます。担当者が1本に3時間かけていて、週1本しか出せていませんでした。
作業を見せてもらうと、毎回ゼロから構成を考えていました。撮りながら「次はどうしよう」と迷い、編集しながら並びを変えています。
型を3つ作り、月初に12本分のテーマを決める形へ変更しました。撮影も月1回にまとめ、半日で20本分を撮っています。
1本あたりの時間は50分まで縮み、週3本を出せるようになりました。本数が増えたことで、どの型が機能するかを判断できるようになっています。
食品|明るさを変えただけで再生数が上がった
菓子メーカーから相談が寄せられました。商品の写真は美しいのに、動画の再生数が伸びない状態でした。
動画を見ると、店内の照明だけで撮っていました。商品に影が落ち、色も実物より暗く映っています。
撮影を窓際に移し、白い紙を1枚置いて光を反射させる形にしました。機材の追加は、1万円ほどの撮影用ライト1台だけです。
3週間で、平均再生数が1.8倍になりました。構成も内容も変えていません。明るさが視聴の継続に影響していたということです。担当者から「機材を揃える前に置き場所を変えればよかった」と言われました。

よくある質問
Q. リール1本を作るのにどのくらい時間がかかりますか?
A. 慣れると60〜90分です。企画10〜15分、撮影20〜30分、編集30〜40分、投稿5〜10分という配分になります。3時間かかっている場合は、毎回ゼロから構成を考えていることが原因です。型を決めると企画は5分に縮みます。
Q. 撮影に機材は必要ですか?
A. スマートフォン1台で足ります。追加するなら、1万円前後の撮影用ライトと、3,000〜8,000円程度の外付けマイクです。ただし、機材より明るさと構図のほうが結果に影響します。日中の窓際で撮るだけでも変わります。
Q. 動画の長さはどのくらいが適切ですか?
A. 15〜30秒が基本です。最後まで見られた割合が配信量に影響するため、長いほど不利になります。手順を見せる動画は45〜60秒でも成立しますが、途中で飽きさせない編集が必要です。
Q. 冒頭の3秒には何を入れればいいですか?
A. 自分に関係があると分かる言葉、続きが気になる問いかけ、見たことのない映像のどれかです。ブランドロゴや挨拶から始めると送られます。ロゴを出すなら最後にしてください。
Q. 編集ソフトは何を使えばいいですか?
A. スマートフォンの無料アプリで足ります。専門のソフトを使っても結果は変わりません。大事なのは、文字の書体・大きさ・位置をテンプレートとして保存し、毎回使い回せることです。
Q. ネタが尽きたときはどうすればいいですか?
A. 顧客からよく聞かれる質問を書き出してください。10個書き出せば10本分になります。実際に聞かれている質問なので、同じ疑問を持つ人に届きます。問い合わせの記録や、スタッフが説明している内容も材料になります。
まとめ
リールの作り方について、要点を整理します。
- 工程は企画・撮影・編集・投稿の4つ。慣れると60〜90分で終わる
- 企画で決めるのは、伝えたいこと1つ。1行で書けるまで絞る
- 撮影はスマートフォンで足りる。差が出るのは明るさと構図
- 編集は30分以内。凝った演出より、テンポと文字の読みやすさ
- 冒頭3秒に、止まる理由のどれかを置く
- 型を3つ作り、月初に1か月分のテーマを決めると時間が半分になる
補足すると、撮影日を月1回にまとめてみてください。
半日で20本分の素材が撮れます。毎週撮影する形より負担が軽く、繁忙期でも投稿が止まりません。着替えや場所の移動を1回で済ませられる分、実作業の時間も減ります。
もう1つ、編集のテンプレートを最初に作ってください。文字の書体、大きさ、位置を保存しておくだけで、1本あたり10分は短くなります。12本作れば2時間の差です。
撮影と編集を自社で抱えると、リールは本数が伸びません。リール制作をどこに頼めるか、費用はいくらかを見ておくと、自作と外注の分かれ目が分かります。
solezoreでは、リールの型づくりから運用代行まで対応しています。いまの制作の流れを短くする整理からでも構いませんので、現状をお聞かせください。
この記事を書いた solezore に相談する
記事に書ききれない具体策・料金・事例は、無料相談で。SNS/EC/SEO の領域別に専門家が対応します。

