不動産業界のSNS活用で集客を伸ばす|成功事例と投稿設計の正解

不動産業界のSNS活用で集客を伸ばす|成功事例と投稿設計の正解 SNS運用
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「物件情報を毎日投稿しているが、問い合わせが増えない」「表示の規制が厳しく、何を書いていいのか分からないまま止まっている」――不動産のご相談は、この2つから始まります。

結論からお伝えすると、不動産のSNSで問い合わせが増えるのは物件ではなく判断の材料を出したときです。物件情報はポータルサイトのほうが探しやすく、同じことをしても勝てません。

solezoreでは、不動産のSNSを担当者の顔が見える場所だと考えています。高額で、判断に時間がかかる商材だからこそ、誰に相談するかが選ばれる基準になります。

この記事では、SNSが集客につながる理由から、投稿の設計、広告表示の注意点、媒体の使い分け、問い合わせまでの導線、個人と会社の使い分け、効果の測り方、体制づくりまでを解説します。表示の規制については、必要に応じて所管の窓口や専門家にご確認ください。

問い合わせにつながる投稿と、見られるだけの投稿
つながる
物件の条件が分かる
周辺の様子が分かる
誰に相談するか分かる
問い合わせ先がある
見られるだけ
内装だけの写真
条件が書いていない
会社名しか出ていない
行き先が無い

不動産業界でSNSが集客につながる理由

結論: 検討期間が長い商材であるため、早い段階から接点を持てる点に価値があります。今すぐ探していない人に届くのがSNSの特性です。

まず構造を押さえます。

検討が始まる前に届く・誰に相談するかが選ばれる

賃貸なら数か月、売買なら1年以上かけて検討されます。ポータルサイトを見始めるのは、この検討の後半です。

SNSは、その前段階に届きます。そろそろ引っ越したい、いつか家を建てたい。この段階から関係を作れます。

すぐには問い合わせにつながりませんが、検討が本格化したときに最初に思い出される立場を取れます。

物件そのものは、複数の会社が同じものを扱っていることがあります。差がつくのは、誰に相談するかです。

担当者の人柄、知識の深さ、対応の丁寧さ。これらはポータルサイトでは伝わりません。SNSで伝えられる情報です。

高額で、判断に時間がかかる商材ほど、この要素が重くなります。

不動産は地域に紐づく商材です。全国に知られる必要はなく、対象の地域に届けば十分です。

SNSは地域を絞った発信ができるため、この構造に合っています。フォロワーが少なくても問い合わせにつながるのは、この理由からです。

投稿の設計|何を見せるか

見せるのは3つ
01
物件そのもの
間取りと内装。ただし写真だけでは決まらない
02
周辺の様子
駅までの道、買い物、学校。ここが差になる
03
担当者
誰に相談するか。人で選ばれる仕事

結論: 物件情報より、地域の情報と判断の材料を出します。物件はポータルサイトのほうが探しやすく、同じことをしても勝てません。

投稿の中身です。

4つの型

  1. 地域の情報:周辺環境、通学路、買い物、交通
  2. 判断の材料:契約の流れ、初期費用の内訳、内見の見どころ
  3. 担当者の様子:日常の業務、扱った案件の話
  4. 物件の紹介:ただし全体の2〜3割に留める

このうち、1番目と2番目が問い合わせにつながります。物件だけを並べているアカウントが多いのですが、それではポータルサイトと同じです。

地域の情報を厚くする

引っ越しを検討する人が知りたいのは、物件だけではありません。周辺に何があるか、通勤にどれくらいかかるか、子育ての環境はどうか。

この情報は、地元の不動産会社にしか出せません。ポータルサイトの物件情報には載っていない部分です。

スーパーの品揃え、公園の様子、朝の通勤の混雑。実際に歩いて撮った映像は、その地域を知らない人にとって貴重な情報になります。

判断の材料を出す・失敗談も出す

初期費用の内訳、契約までの流れ、内見で見るべき点。こうした情報は、不安を減らします。

とくに初めて借りる人、初めて買う人にとって、この情報の価値は高い。物件を紹介する前に、相談したいと思ってもらえます。

投稿の型全体に占める割合主な効果
地域の情報4割地元の会社としての価値を示す
判断の材料3割不安を減らし、相談につながる
担当者の様子2割誰に相談するかの判断材料
物件の紹介1〜2割直接の問い合わせ

物件の割合を増やすほど、ポータルサイトとの差がなくなります。反応も落ちる傾向があります。

契約でよくある行き違い、内見で見落としやすい点、後から気づく費用。こうした話は、信頼につながります。

自社の失敗として語る必要はありません。一般的に起きやすいこととして、注意点を伝える形で足ります。

良いことだけを並べる発信より、注意点を教えてくれる発信のほうが相談されやすくなります。高額な商材ほど、この傾向が強い。

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広告表示の規制と注意点

表示で気をつける場面
物件を紹介する投稿
価格と条件
誤解のない表記に。おとり広告と見なされない形で
誇張した表現
最高・完璧などの断定を避ける
成約済みの物件
残したままにしない
免許の表示
必要な情報を欠かさない

結論: 不動産の広告には表示に関する規制があります。SNSの投稿も対象になり得るため、社内で基準を作ってから始めます。

制約のある領域です。

何が規制の対象か

物件の情報を掲載する場合、表示に関する規約や法令の対象になり得ます。取引態様、所在地、賃料、面積といった項目の明示が求められることがあります。

SNSだから対象外、ということはありません。媒体を問わず、広告として扱われる可能性があります。

判断に迷う場合は、所管の窓口や、業界団体の相談窓口に確認してください。この記事の内容は一般的な整理であり、個別の判断を示すものではありません。

社内の基準を作る・物件を出さない選択

投稿のたびに判断していると、担当者ごとにばらつきが出ます。

書ける項目と書けない項目、必須の記載事項、使える表現と避ける表現。この3点を一覧にします。A4で2枚ほどにまとまります。

外部に委託する場合も、この一覧を渡します。相手に法規制の知識を求めるのは無理があります。

規制を避けたいなら、物件情報を出さない運用も可能です。地域の情報と判断の材料だけで構成します。

問い合わせがあってから、個別に物件を案内する。この形なら、投稿での表示の問題は生じにくくなります。

実際、この形で成果を出している事業者もいます。物件を出さないほうが、かえって相談されやすいという面もあります。

媒体の使い分け

媒体で役割が違う
01
Instagram
内装と周辺の様子。保存されるかで見る
02
TikTok
内見の動画。動きで広さが伝わる
03
自社サイト
条件の一覧。最後の判断はここ

結論: 動画で地域を見せる媒体と、文字で情報を届ける媒体を分けます。同じ内容を全媒体に出す必要はありません。

媒体ごとの整理です。

媒体向いている内容役割
Instagram内装の写真、地域の風景世界観、担当者の人柄
TikTok内見の動画、地域の散策新規の認知、若年層
X市況の解説、制度の変更専門性の提示
YouTube内見の詳細、地域の紹介深い理解、検索経由

動画の強み・検索されることを意識する

不動産は、動画との相性が特に良い商材です。写真では伝わらない広さ、動線、日当たりが伝わります。

内見の動画は、時間の節約にもなります。事前に見てもらうことで、条件の合わない物件への内見が減ります。

撮影の際は、必ず許可を得てください。入居中の物件や、他社が扱う物件の撮影には制約があります。

地域名や物件の条件で検索する人がいます。説明文に地域名を入れておくと、この経路から見つけてもらえます。

長く残る媒体では、この効果が大きい。1年前の投稿が、今日の問い合わせにつながることがあります。

問い合わせまでの導線

見た人が問い合わせるまで
1
投稿で相談できると伝える
物件紹介だけで終わらせない
2
プロフィールに問い合わせの入口
1つに絞る
3
送り先で担当者を見せる
誰に話すかが分かると連絡しやすい
4
連絡手段を複数用意する
電話が苦手な層が一定いる

結論: 高額な商材であるため、いきなりの問い合わせは遠い。中間の入口を用意すると、接点が生まれます。

導線の設計です。

中間の入口を作る

物件の問い合わせは、検討が進んだ人しかしません。その手前の層に向けた入口が要ります。

資料の請求、地域の情報の配布、無料の相談。これらを中間の入口にすると、検討の早い段階から関係を作れます。

用意するのは、地域の情報をまとめた資料が現実的です。作るのに数時間かかりますが、一度作れば長く使えます。

学校区の一覧、通勤時間の目安、周辺施設のまとめ。こうした資料は、検討の初期にいる人にとって価値があります。物件を紹介するより先に、この情報で接点を作ります。

段階を設計する

いきなり内見や来店を求めると、検討の早い段階の人が離れます。間に段階を置きます。

資料の請求、質問への回答、オンラインでの相談、来店、内見。この順に進む設計にすると、それぞれの段階の人に対応できます。

段階ごとに、次に進む案内を用意します。資料を送った人に、無料の相談を案内する。相談した人に、内見を案内する。この流れが自然に進むようにしておきます。

質問しやすい形にする・プロフィールの導線

メッセージで質問を受け付ける旨を、投稿の説明文に書いておきます。相談のハードルが下がります。

初歩的な質問でも構いません、という一言を添えると、聞きやすくなります。不動産の知識がない人ほど、質問することに躊躇します。

複数のリンクを並べると、どれも押されません。今いちばん見てほしいページを1つに絞ります。

問い合わせフォーム、あるいは資料の請求ページ。会社のトップページに向けている場合は、変更が要ります。

個人と会社の使い分け

個人と会社、性格が違う
個人のアカウント
人で選ばれる
相談が来やすい
退職すると持っていかれる
会社のアカウント
会社として残る
物件情報の受け皿
人柄は出しにくい

結論: 担当者個人の発信は相談につながり、会社の発信は信頼を支えます。両方を回す形が理想ですが、体制に合わせて選ぶことになります。

アカウントの設計です。

個人の発信が強い理由・会社の役割

不動産は、誰に相談するかで選ばれます。担当者の人柄が伝わる個人の発信は、この判断を助けます。

会社のアカウントより、個人のアカウントのほうが反応が良いことも珍しくありません。人に対する信頼のほうが、組織への信頼より作りやすいためです。

会社のアカウントは、実務情報と信頼の裏づけを担います。所在地、免許番号、営業時間、取扱の範囲。

個人の発信を見た人が、次に会社を確認します。ここで情報が整っていないと、不安が残ります。

退職時の扱い

担当者が退職すると、その人についていた顧客も移動します。個人の発信を強めるほど、この影響が大きくなります。

対策として、会社のアカウントでも複数の担当者を紹介する形にしておきます。個人と会社の両方に接点を持ってもらうと、影響が小さくなります。

投稿の権利や、退職後のアカウントの扱いも、事前に決めておきます。会社の費用で制作した素材を使っている場合はとくに、扱いを明確にしておく必要があります。

効果の測り方

測る順番
1
問い合わせの件数を数える
まずここ
2
どこで知ったかを聞く
項目を1つ足すだけ
3
内見までの率を見る
問い合わせの質が分かる
4
成約までの期間を見る
半年単位。短期では判断できない

結論: 問い合わせ数だけでなく、初回の接触から成約までの期間も見ます。不動産は検討が長いため、短期の数字では評価できません。

測定の方法です。

見る4つの数字

  1. SNS経由の問い合わせ数:フォームに経路の項目を入れる
  2. プロフィールから外部への遷移数:興味の量が分かる
  3. 初回接触から成約までの期間:SNS経由は長くなる傾向
  4. 成約率:他の経路と比べる

3番目と4番目が重要です。SNS経由の顧客は検討期間が長い代わりに、成約率が高いことがあります。

短期の問い合わせ数だけで判断すると、この価値を見落とします。

1年で評価する

不動産の検討期間を考えると、3か月では判断できません。最低1年、できれば2年で評価します。

その間は、問い合わせ数ではなく遷移数と投稿の本数を見ます。これらが積み上がっていれば、方向としては合っています。

評価の途中で方針を変えると、何が結果につながったのかが分からなくなります。投稿の型を入れ替えるのは、区切りの時点だけにします。

ただし、反応がまったくない型を1年続ける必要はありません。3か月ごとに中身は見直し、媒体と本数は据え置く。この分け方であれば、比較の土台を壊さずに手を入れられます。

続けるための体制

結論: 地域の情報は、営業の移動中に撮れます。専用の時間を取らずに素材を集める形が現実的です。

継続の設計です。

移動中に撮る・投稿はまとめて作る

物件案内や内見の移動中に、地域の様子を撮影します。専用の撮影時間を取らずに済みます。

スーパー、公園、駅までの道、朝の混雑。数十秒の映像で足ります。これが積み上がると、地域の情報として使えます。

撮り溜めた素材から、週に1回まとめて投稿を作ります。1時間ほどの作業です。

予約投稿を使って、決まった時刻に出る形にします。営業の合間に投稿する運用では続きません。

素材を分類して保管する・繁忙期の投稿を先に作る

撮った素材を、地域ごと、種類ごとに整理してください。駅周辺、学校区、商業施設。この分類で足ります。

整理されていないと、投稿のたびに探す時間が発生します。1回10分でも、月20本なら3時間を超えます。

賃貸なら1〜3月、売買なら年度の変わり目に問い合わせが集中します。この時期は投稿を作る余裕がなくなります。

閑散期のうちに、繁忙期用の投稿を10本ほど作り置きします。初期費用の内訳、契約までの流れ、内見の予約方法。これらは事前に用意できます。

支援先では、この作り置きによって繁忙期の投稿が途切れなくなり、翌年の同じ時期の問い合わせが1.6倍になった例があります。

solezoreの支援事例|進め方の違い

結論: solezoreでは不動産事業者の投稿設計から導線の整備、社内基準づくりまでを支援しています。取扱によって進め方が変わります。

賃貸仲介|物件を出すのをやめた

物件情報を毎日投稿していましたが、問い合わせは月1〜2件という状態でした。ポータルサイトと同じ情報を出していたためです。

方向を変えました。物件情報は出さず、地域の情報と判断の材料だけで構成します。

投稿の中身は、駅からの道のり、スーパーの品揃え、朝の通勤の混雑、初期費用の内訳、内見で見るべき点。営業の移動中に撮った素材を使っています。

表示の規制への対応も、これで簡単になりました。物件を出さないため、記載事項の判断が発生しません。

6か月後、問い合わせは月14件になりました。特徴的だったのは、地域について詳しく知っている状態で来ることです。案内の時間が短く済み、成約率も上がっています。

売買・注文住宅|担当者個人の発信を始めた

会社のアカウントだけで運用していましたが、反応がほとんどない状態でした。物件情報と会社の告知が中心です。

担当者2名が個人アカウントで発信を始めました。内容は、日々の業務、扱った案件の話、住宅の知識。

会社のアカウントは、実務情報と各担当者の紹介に役割を変えています。

1年後、個人アカウント経由の相談が月8件になりました。会社のアカウントからの問い合わせは月1件のままです。

興味深かったのは、成約までの期間です。個人経由の相談は平均9か月と長い一方、成約率は他の経路の2倍を超えました。時間はかかっても、信頼が積み上がった状態で来るためだと考えています。

solezoreのサービス一覧と料金

よくある質問

Q. 物件情報を投稿しても問い合わせが増えないのはなぜですか?

A. ポータルサイトと同じ情報になっているためです。物件を探すならそちらのほうが便利で、同じことをしても勝てません。地域の情報や、契約の流れといった判断の材料を出すほうが問い合わせにつながります。

Q. SNSの投稿も広告の規制の対象になりますか?

A. 媒体を問わず、広告として扱われる可能性があります。物件の情報を掲載する場合は、表示に関する規約や法令の対象になり得ます。判断に迷う場合は、所管の窓口や業界団体の相談窓口に確認してください。

Q. 物件を出さずに集客できますか?

A. できます。地域の情報と判断の材料だけで構成し、問い合わせがあってから個別に物件を案内する形です。表示の判断が発生しないため、運用も簡単になります。この形で成果を出している事業者もいます。

Q. 担当者個人のアカウントは必要ですか?

A. 不動産は誰に相談するかで選ばれるため、有効です。会社のアカウントより反応が良いことも珍しくありません。ただし退職時に顧客が移動するため、会社のアカウントでも複数の担当者を紹介する形にしておいてください。

Q. 効果はどれくらいで出ますか?

A. 最低1年、できれば2年で評価してください。不動産は検討期間が長く、3か月では判断できません。その間は問い合わせ数ではなく、遷移数と投稿の本数を見てください。

Q. 撮影の時間が取れない場合はどうすればいいですか?

A. 営業の移動中に撮ってください。物件案内や内見の合間に、駅までの道、スーパー、公園を数十秒ずつ。専用の時間を取らずに素材が集まります。投稿は週1回まとめて作る形にします。

まとめ

不動産のSNSは、検討が始まる前に接点を作る施策です。この記事の要点です。

  • 物件はポータルサイトに勝てない。地域の情報と判断の材料を出す
  • 地域の情報は地元の会社にしか出せない。ここが差になる
  • 表示の規制は媒体を問わない。社内の基準を作ってから始める
  • 物件を出さない運用も選択肢。表示の判断が発生しない
  • 中間の入口を作る。いきなりの問い合わせは遠い
  • 評価は1〜2年。検討期間が長いため短期では判断できない

補足すると、地域の情報を出し始めた事業者から共通して聞くのは、案内の時間が短くなったという話です。地域について理解した状態で来るため、説明が省けます。集客のための投稿が、営業の効率にもつながっています。

代行の費用や選び方については、ピラー記事もあわせてご覧ください。

solezoreでは、不動産事業者の投稿設計から導線の整備、社内基準づくりまでを支援しています。何から始めるかの整理でも構いませんので、現状をお聞かせください。

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後藤駿幸(株式会社solezore 代表取締役)

この記事の監修者

後藤駿幸

株式会社solezore 代表取締役

株式会社solezore 代表取締役。30万人規模のTikTokアカウントを現役で運営しながら、企業のSNS運用代行・TikTokキャスティング・EC販売支援を行う。記事は、自社と支援先の運用で実際に起きたことをもとに書いている。

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