SEO内製化の実工数|記事1本に何時間かかり、何を社内に持つか

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「記事作成を外注すると1本5万円。社内で書けば0円になります」――インハウスSEOのご相談は、この計算から入ることが多くあります。ただ、社内で書いても0円にはなりません。書いた人の給料から出ています。

当社(solezore)は自社のオウンドメディアを内製で運用していて、200本を超える記事を社内で書いてきました。実測すると、8,000字クラスの記事1本にかかる時間は6時間から9時間です。時給4,000円で換算すると2万4,000円から3万6,000円。記事作成代行の下限である1本3万円と、ほとんど変わりません。

インハウスSEOはコスト削減の施策だと思われがちですが、実際に効くのは別のところです。自社しか持っていない情報を記事に入れられる点にあります。ここを取り違えると、半年後に「安くなっていないし、順位も上がっていない」という状態になります。

この記事では、記事1本の実工数から始めて、AIで何が短くなり何が短くならないか、社内に持つべき業務と外に出せる業務の線引きまでを、内製で回している立場から整理します。

インハウスSEOで浮く費用・残る費用・新しく出る費用
01
浮くもの
記事作成の外注費、コンサルの月額。ここだけを見ると年間数百万円が浮く計算になる
02
残るもの
順位計測ツール、キーワード調査ツール、分析ツール。合わせて月5,000円〜3万円
03
新しく出るもの
社内の人件費(記事1本6〜9時間)、研修費、立ち上げ期のやり直しの時間
04
見落とされるもの
学習期間の3〜6か月。この間は書いた記事の質が安定せず、順位も付きにくい

インハウスSEOで浮くのは、記事の制作費だけ

結論: 外注をやめて消えるのは、記事作成代行とコンサルの費用です。ツール代は残り、社内の人件費が新しく発生します。

消えない固定費

SEOを社内でやる場合でも、次の費用は残ります。

順位計測ツールが月3,000円〜1万円、キーワード調査ツールが月5,000円〜2万円。サイトの規模によっては、内部状態を確認するツールも要ります。分析ツールは無料のもので足りることが多いものの、有料版に移ると月1万円前後です。

合わせて月5,000円から3万円。年間で6万円から36万円になります。外注していたときは、この分が代行会社の月額に含まれていました。

記事作成代行の相場と、社内工数の比較

記事作成の外注は1本3万円から8万円が目安です。月4本なら12万円から32万円になります。

一方、社内で書く場合の時間は1本6時間から9時間。慣れていない担当者だと、最初の3か月は1.5倍から2倍かかります。月4本を社内で書くと、24時間から36時間。時給4,000円で換算して9万6,000円から14万4,000円です。

外注の下限とほぼ同じ額になります。上限で外注していたなら社内のほうが安く、下限で外注していたなら、内製化してもコストは下がりません。

記事1本を社内で書くと何時間かかるか

結論: 8,000字クラスの記事で6時間から9時間です。執筆そのものより、その前後の工程が時間を食います。

工程ごとの内訳・月に何本書けるか

自社メディアで実測した内訳です。担当者が慣れた状態での数字になります。

工程所要時間慣れない時期
キーワード選定と検索意図の確認40〜60分1.5〜2時間
上位10件の内容確認30〜50分1〜1.5時間
構成づくり40〜60分1.5〜2時間
執筆3〜5時間6〜8時間
表と図の作成30〜60分1〜2時間
校正と入稿40〜60分1〜1.5時間
合計6〜9時間12〜17時間

見落とされやすいのは、上から2つと下から2つです。書く前の調査と、書いた後の整形。ここを飛ばすと時間は短くなりますが、順位が付かない記事になります。

兼務の担当者が月20時間をSEOに使えるとして、慣れた状態で月2本から3本です。専任でも月8本から10本が現実的な上限になります。

外注していたときに月8本納品されていた場合、内製化すると月2本から3本まで落ちる可能性があります。本数が3分の1になると、成果が出るまでの期間も伸びます。

1本あたりの時間を短くする4つの手
1
見出しの型を1つ作る
最初の3本で構成の型を決めてしまう。以降は構成づくりが40分から20分に縮む
2
材料を日常的に溜める
顧客の質問、現場のメモ、問い合わせ内容を1か所へ。書くたびに探し直さなくて済む
3
下書きに生成を使う
構成を渡して本文の下案を作る。執筆が3〜5時間から1〜2時間に縮む。裏取りは別途必要
4
整形は3本まとめて処理する
表・図・校正を記事ごとにやらず、まとめて片づける。作業を切り替える時間が減る

AIで書けるようになったか、なっていないか

結論: 執筆の時間は半分以下になります。ただし調査と事実確認は短くならず、むしろ確認の工数は増えます。

短くなる工程・短くならない工程

執筆そのものは大きく縮みます。構成を渡して下書きを生成し、それを手直しする形にすると、3時間から5時間かかっていた工程が1時間から2時間に収まります。

表の作成、見出しの案出し、文章の言い換えも速い。ここは素直に効きます。

上位10件を読む工程は変わりません。何が書かれていて何が書かれていないかを判断するのは、読んだ人にしかできない部分です。

自社の一次情報を入れる工程も変わりません。支援先で実際に起きたこと、自社の数字、現場で聞いた声。これは社内にしかない材料なので、生成では埋まりません。逆にいえば、この材料があるからこそ内製化に意味が出ます。

かえって増える工程

事実確認の時間は増えます。生成された文章には、もっともらしいが確認できない数字や事例が混ざることがあるためです。1本あたり30分から1時間は、裏取りに使うことになります。

AIで書いた記事は順位が下がると誤解されることがありますが、そうではありません。Googleは検索セントラルで、AIを使ったこと自体を問題視するのではなく、制作方法にかかわらず内容の有用性で評価すると説明しています(出典:Google検索セントラル「AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス」)。裏を返すと、確認していない情報をそのまま出した記事は、書いた主体が人でもAIでも評価されません。

生成AI検索にも同じことが起きるか

あわせて考えておきたいのが、生成AI検索での扱いです。検索結果の上部にAIの要約が出る場面が増え、そこで引用されるかどうかが流入に影響します。

引用されやすいのは、答えが1か所にまとまっていて、数字と出典がある記事です。上位10件の内容を要約しただけの記事は、AI側から見ると他と区別が付きません。つまり、内製化で自社の実測値を入れる方針は、検索順位と生成AI検索の両方に同じ向きで効きます。

内製化の判断としては、この点が後押しになります。外注ライターに書いてもらった一般論より、社内の数字が入った記事のほうが引用されやすいためです。

AIを使ったときに、工程ごとで何が変わるか
短くなる
本文の執筆(3〜5時間→1〜2時間)
表の作成
見出しの案出し
言い回しの調整
変わらない
上位10件を読んで論点を判断する
自社の一次情報を集める
検索意図を見極める
増える
生成された数字・事例の裏取り(1本30分〜1時間)
事実と異なる記述の修正

SEOの業務を8つに分け、どれを社内に持つか

結論: SEOは記事作成だけではありません。8つに分けると、社内に持ちやすいものと外に出したほうがよいものが分かれます。

業務ごとの難易度

業務社内で持ちやすいか頻度
キーワード選定持ちにくい(経験が要る)四半期に1回
記事の構成づくり持ちやすい(型を渡せば回る)記事ごと
執筆持ちやすい(自社が詳しい)記事ごと
内部の技術的な整備持ちにくい(専門性が要る)半年に1回
内部リンクの設計持ちやすい月1回
順位と流入の計測持ちやすい月1回
順位が動いた理由の判断持ちにくい(比較対象が要る)月1回
既存記事の見直し中間(判断は外、作業は社内)四半期に1回

持ちにくい3つには共通点があります。他社のサイトを何十件も見た経験が判断の精度を決める点です。1サイト分のデータだけでは、順位が動いた理由が自社の施策なのか検索側の変化なのかを切り分けられません。

持ちやすいかどうかは、経験が要るかと、どれだけ自社の事情を知っている必要があるかで決まります。自社が詳しい領域ほど社内に向き、判断の経験が要る領域ほど外に向きます。

社内に持つのは判断、外に出すのは作業

結論: 削るなら作業、残すなら判断です。ただしSEOでは、この原則が一部だけ逆になります。

執筆は社内に残したほうが強い・判断は外に置いてもよい

一般的な業務では、判断を社内に持ち、作業を外に出すのが定石です。SEOでも、キーワード選定と技術的な整備については同じことが言えます。

執筆だけは違います。記事の価値は、自社の商品と顧客を知っている人にしか書けない部分から生まれるためです。外注ライターが書いた記事は整っていますが、他社のサイトにも載っていそうな内容になりがちです。

上位10件を読むと分かりますが、どのサイトも同じ論点を同じ順番で並べています。いわば、同じ教科書を読んで書かれた答案が10枚並んでいる状態です。差が付くのは、そこに自社の実測値や現場の話が入っているかどうかになります。

逆に、順位が動いた理由の判断は外に置いても構いません。ここは経験の量が精度を決める領域なので、月1回の相談枠で足ります。

実際に多いのは、執筆を社内、キーワード選定と月次の判断を外という形です。外注費は月5万円から15万円に収まり、記事の中身は社内の情報で厚くなります。

この業務は社内か、外か
業務を1つ取り上げる
自社の情報がないと書けないか
執筆・事例・現場の話。社内に持つ。ここが記事の価値の源になる
他社との比較で精度が上がるか
キーワード選定・順位変動の判断。外に置く。1サイト分のデータでは型が見えない
手順書があれば誰でもできるか
内部リンク・計測・入稿。社内に持つ。型を渡せば3か月で回り始める

内製化に向いているサイトと、向いていないサイト

結論: 記事を書ける人が社内にいて、書く材料があり、6か月以上待てるサイトなら回ります。1つでも欠けると止まります。

揃っていると回る条件

条件を満たすかどうかは、次の3点で判断できます。

  • 書ける人が社内にいる — 文章を書くのが苦でない人。ライターの経験は不要ですが、月20時間を安定して割ける必要があります
  • 自社にしかない材料がある — 支援実績、施工事例、顧客からの質問、独自の調査。これがないと、上位10件の要約にしかなりません
  • 6か月から12か月待てる — 内製化すると本数が落ちるぶん、成果までの期間が伸びます。半年で判断する前提なら外注のほうが確実です

反対に、対象外と考えたほうがよいのは、期末までに流入を作る必要がある場合です。期限が半年を切っているなら、内製化ではなく広告か外注で本数を確保するほうが確実に届きます。

向いていない状態で始めるとどうなるか

材料がないまま始めると、記事の中身が他社と同じになります。上位10件を読んで、その内容を並べ替えて書く。これは検索側から見ると重複した情報なので、順位が付きません。

書く時間が確保できない場合は、月1本のペースになります。年12本では、検索から流入が生まれる規模に届きません。実務では、最初の12か月で30本から50本を積むあたりが目安になります。

判断に迷うなら、まず3本だけ社内で書いてみる方法があります。1本あたりの実時間を記録すると、試算の精度が上がります。

成果が出るまでの期間は、内製だと伸びる

結論: 外注で6か月かかるものが、内製だと9か月から12か月になります。学習期間と本数の低下が乗るためです。

期間が伸びる2つの理由・12か月で見る目安

1つは学習期間です。最初の3か月に書いた記事は、構成も検索意図の読み方も安定しません。この時期の記事は、あとで書き直すことになります。

もう1つは本数です。外注で月8本だった体制が、内製で月3本に落ちると、同じ本数を積むのに2.5倍の時間がかかります。

経過内製で積める本数この時点で見るもの
1〜3か月目3〜9本書く手順が固まったか。1本あたりの時間が短くなっているか
4〜6か月目12〜21本検索結果に載り始めたか。表示回数が増えているか
7〜9か月目21〜33本順位が上がってきたか。10位以内の記事が出てきたか
10〜12か月目30〜48本流入が伸びているか。問い合わせに繋がる記事が出たか

3か月目で判断してはいけません。この時点では、検索エンジンに評価が固まっていない状態です。

内製化してから12か月の見方
1
1〜3か月目|手順が固まったか
1本あたりの時間が短くなっているか。順位はまだ見ない。書く型ができれば合格
2
4〜6か月目|検索結果に載ったか
表示回数が増えているか。順位は20位から50位でも、載り始めていれば前進している
3
7〜9か月目|順位が上がったか
10位以内の記事が出てきたか。1本でも出れば、その型を他の記事へ広げる
4
10〜12か月目|事業に効いたか
流入と問い合わせ。ここで初めて、続けるか形を変えるかを判断する

インハウスSEOでつまずく3つの場所

結論: つまずきは、本数の低下・キーワードの重複・書き直しの放置に集中します。どれも4か月目以降に出ます。

本数が落ち、語が重なり、書き直しが止まる

立ち上げ期は勢いがあるので月3本のペースが保てます。落ちるのは4か月目からです。他業務が戻り、月2本、月1本と減っていきます。

対策は、最初から本数を抑えて設計することです。月3本を4か月続けるより、月2本を12か月続けるほうが結果は出ます。

社内で書いていると、キーワードの管理が緩くなります。似た内容の記事が2本できると、検索側がどちらを出すか決めきれず、両方の順位が下がります。

防ぐ方法は単純で、書く前に3つを確認するだけです。

  1. 既存記事の一覧とキーワードを突き合わせる(表を1枚作り、記事を書くたびに1行足す)
  2. 重なっていたら、新しく書かずに既存記事を書き直す方向に切り替える
  3. どうしても2本必要なら、片方は別の検索意図に寄せて書き分ける

この3つを手順に組み込んでおけば、同じ語で2本書いてしまう事故は起きません。

新しく書くことに時間を使い切ると、既存記事の見直しが後回しになります。実際には、書き直しのほうが順位への効きが早いことが多い。

新規と書き直しの比率を決めておくのが実務的です。月3本なら、新規2本と書き直し1本。この比率を最初に決めておくと、後回しになりません。

4か月目以降に出る3つのつまずき
01
本数が落ちる
月3本が月1本になる。対策は最初から抑えて設計すること。月2本を12か月のほうが結果は出る
02
似た記事ができる
キーワードが重なると両方の順位が下がる。既存記事の一覧と突き合わせる工程を書く前に挟む
03
書き直しが止まる
新規に時間を使い切ると既存が放置される。新規2本+書き直し1本のように比率を先に決める

全部を社内でやらない、半内製の形

結論: 執筆だけを社内に持ち、キーワード選定と月次の判断を外に置く形が、もっとも安定します。

半内製の3パターン・記事の質を保つ仕組み

社内が持つ外に残す外注費の目安
執筆内製型執筆・入稿・内部リンクキーワード選定・判断・技術面月5万〜15万円
構成外注型執筆のみ構成づくり・キーワード選定・判断月10万〜25万円
伴走型ほぼ全部月1回の相談と方針の確認月3万〜10万円

執筆内製型は、書ける人が社内にいる場合に向きます。構成外注型は、書けるが何を書けばよいか分からない場合。伴走型は、1年ほど回して型ができたサイトが落ち着く形です。

社内で書くと、質の判断が甘くなります。書いた本人が確認しても、抜けている論点には気づきにくいためです。

月1回、外部に3本ほど見てもらう形にすると精度が保てます。費用は月3万円から8万円で、記事作成を全部外注するより安く収まります。

半内製の3つの形
執筆内製型
執筆と入稿は社内
キーワード選定と判断は外
書ける人がいる場合
月5万〜15万円
構成外注型
執筆のみ社内
構成とキーワードは外
書けるが何を書くか分からない場合
月10万〜25万円
伴走型
ほぼ全部を社内
月1回の相談のみ外
1年回して型ができたサイトの着地点
月3万〜10万円

内製化にかかる費用を3段階に分ける

結論: ツール・研修・伴走の3つで、初年度は50万円から150万円を見込みます。2年目からは、ツール代と人件費だけになります。

初年度に発生する費用

費目金額の目安いつ発生するか
順位計測・キーワード調査ツール月5,000円〜3万円導入月から継続
研修(型づくり・書き方)15万〜50万円初期に1回
伴走支援(月次の判断とレビュー)月3万〜15万円移行期の6〜12か月
既存記事の初期診断15万〜50万円初期に1回(サイトの状態による)

診断は、既存記事が50本以上ある場合に効きます。ゼロから始めるサイトでは不要です。

初年度は、外注をやめて浮いた額の3割から5割がこの費用に消えます。実際に効いてくるのは2年目からです。

内製化の費用を3段階に分ける
1
第1段階|試す(1〜3か月)
ツールは無料枠か最小プラン。3本だけ社内で書いて、1本あたりの実時間を測る
2
第2段階|整える(4〜9か月)
研修と伴走支援。書く型と、キーワードの管理表を作る。ここで本数の目標を決める
3
第3段階|残す(10か月〜)
外注は月1回の相談だけ。ツール代と人件費が固定費として残る。診断は年1回でよい

このうち研修と伴走支援は初年度に集中します。2年目以降はツール代だけが残るため、年額で見ると初年度が最も高くなります。この形を知らずに単年で比べると、内製化は割高に見えます。

solezoreの支援事例|業種別の進め方

社名は伏せて、進め方が分かれた2件を挙げます。

食品|執筆だけを社内に残した

ご相談をいただいたのは商品の背景や生産者の話を持っているのに、記事作成を全部外注していた食品メーカーです。納品される記事は整っているものの、他社のサイトにも載っていそうな内容が続いていた状態です。

キーワード選定と構成づくりをこちらで受け持ち、執筆を社内に移しました。担当者は生産地に行った経験があるため、産地の様子や作り手の話をそのまま書けます。この部分は外注では書けません。

外注費は月28万円から月9万円まで下がり、記事の本数は月4本を保っています。書き始めて7か月目に、産地名を含む語で1ページ目に入る記事が出ました。

メディア|内製化を途中で止めた

全部を社内に移す計画で始めたものの、5か月目で本数が月1本まで落ちた事例です。担当者が編集業務と兼務していて、繁忙期にSEOの時間が消えていました。

計画を変えて、執筆を外注に戻し、キーワード選定と既存記事の書き直しだけを社内に残す形にしています。書き直しは1本あたり2時間ほどなので、月20時間なくても回ります。

内製化を目的にしないほうがよい、と判断した例です。書き直しだけを社内に持った結果、既存記事の順位が動き始めています。

よくある質問

Q. SEOを内製化するとどれくらい費用が下がりますか?

A. 社内の人件費を換算に入れると、下がらない場合もあります。記事作成を1本3万円で外注していたなら、社内で書く時間の人件費とほぼ同額です。1本5万円以上で外注していた場合は、月あたり5万円から15万円ほど下がる計算になります。内製化の効果はコストより、自社にしかない情報を記事に入れられる点にあります。

Q. 記事1本を書くのに何時間かかりますか?

A. 8,000字クラスで6時間から9時間です。内訳は、調査に1〜2時間、構成に40〜60分、執筆に3〜5時間、整形と校正に1〜2時間。慣れていない最初の3か月は、この1.5倍から2倍かかります。AIで下書きを作る場合、執筆の部分は1時間から2時間まで縮みますが、事実確認に30分から1時間が新しく発生します。

Q. 何本くらい書けば成果が出ますか?

A. 業種と競合の状況によりますが、最初の12か月で30本から50本が目安です。月2本から3本のペースで積んでいくと、7か月目あたりから10位以内に入る記事が出始めます。本数より、1本ごとに自社の情報が入っているかどうかが効きます。

Q. SEOの知識がない担当者でも内製化できますか?

A. 執筆と入稿は、手順書があれば3か月ほどで回るようになります。難しいのはキーワード選定と、順位が動いた理由の判断です。この2つは他社のサイトを何十件も見た経験が精度を決めるので、最初の1年は外に置いておくほうが確実です。

Q. AIで記事を書くと順位が下がりませんか?

A. 制作方法そのもので判定されるわけではありません。Googleは検索セントラルで、AIの利用を問題視するのではなく内容の有用性で評価すると説明しています。順位が付かないのは、上位の記事を要約しただけで、自社にしかない情報が入っていない場合です。下書きに使うぶんには問題になりません。

まとめ

SEOの内製化は、記事作成費が浮く代わりに社内の時間が乗る取引です。記事1本に6時間から9時間かかるので、時給に換算すると外注の下限とほとんど変わりません。コスト削減を目的にすると、期待した数字にはなりません。

内製化が効くのは別の理由です。自社の商品と顧客を知っている人にしか書けない情報が、記事に入るようになるからです。上位10件を読むと、どのサイトも同じ論点を並べています。差が出るのは、そこに実測値や現場の話が入っているかどうかでした。

だから執筆は社内に持ち、キーワード選定と順位変動の判断は外に置く形が安定します。判断を社内、作業を外という一般的な定石とは、執筆の部分だけが逆になります。

期間は9か月から12か月を見込みます。外注より伸びるのは、学習期間と本数の低下が乗るためです。3か月目で判断すると、ほぼ全員が途中で止めることになります。

始める前にひとつだけ決めておきたいことがあります。何本書くか、ではなく、月に何時間使えるかです。時間から逆算して本数を決めると、4か月目に失速しにくくなります。

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