

「30本作って投稿しましたが、伸びたのは2本だけでした」「編集は外注できたのですが、そもそも何を撮ればいいのかが決まりません」――ショート動画のご相談で最初に出てくるのは、この2つです。
結論からお伝えすると、ショート動画の出来は撮影の綺麗さでは決まりません。構成・演者・編集の3つで決まり、どれか1つが崩れると残りの2つが良くても落ちます。3,000本を作った制作者の整理であり、私たちが支援している現場でも同じことが起きています。
solezoreでは、ショート動画を椅子の脚にたとえて説明しています。3本のうち1本が短ければ、他の2本をどれだけ磨いても座れません。機材を買い替える前に、どの脚が短いかを見つけるほうが早く進みます。
この記事では、企画から台本、演者、撮影、編集、投稿、数字の読み方までの全工程と、内製と外注の分け方、費用の相場までを、実際に制作と運用を請け負っている立場から解説します。
ショート動画制作の全体像|工程と、成果を分ける3つの要素
結論: 制作は企画・台本・撮影・編集・投稿の5工程に分かれますが、成果を分けるのは構成と演者と編集の3つです。工程の数と、成果に対する重みは一致しません。
まず、何にどれだけ手をかけるかを整理します。
5つの工程と、かかる時間の内訳
- 企画(誰に何を言うか・ネタの決定)
- 台本(構成の5部品・冒頭の言葉)
- 撮影(アングル・照明・音)
- 編集(カット・速度・テロップ・音)
- 投稿(キャプション・音源・公開設定)
1本30〜60秒の動画で、慣れた体制でも合計2〜3時間かかります。内訳は企画と台本で40分、撮影で30分、編集で60〜90分、投稿で10分ほどです。
編集に時間がかかると思われがちですが、やり直しが発生するのは企画と台本の段階です。撮影した後に「話す内容が違った」と気づくと、撮り直しになります。
成果を分けるのは構成・演者・編集の3つ
工程は5つですが、伸びるかどうかを分けているのは次の3つです。
- 構成:どういう順番で何を見せるか。冒頭で誰に向けた話かが伝わるか
- 演者:誰が話しているか。その人の話なら聞いてみようと思われるか
- 編集:見続けられる密度になっているか。無駄が削られているか
3つのうち1つが崩れると、他が良くても最後まで見られません。撮影機材や画質は、この3つに比べると影響が小さい要素です。
機材より先に決めることがある
スマートフォン1台で始められます。実際、伸びている動画の多くはスマートフォンで撮影されています。
ただし、機材を買っても構成は決まりません。まず台本の型を1つ決めて、同じ型で5本撮る。ここまでやってから、足りない機材が分かります。
三脚とマイクは、必要になった段階で足せば十分です。先に照明を用意するなら、窓際の自然光で撮る時間帯を決めるほうが安く済みます。
企画|誰に向けて何を言うかを先に決める
結論: 動画の中身はターゲット以外に届かないよう絞り、配信の設定は逆に広げます。この2つを取り違えると、見られているのに反応が出ない状態になります。
企画の段階でやることは3つです。
中身は絞り、配信は広げる。ネタは在庫で持つ
一見すると矛盾しますが、レイヤーが違います。
| レイヤー | 方針 | 理由 |
|---|---|---|
| 動画の中身 | ターゲット以外には刺さらないよう作る | 関係ない層に見られるほど配信の単価が上がる。名指しされた人だけが止まる設計にする |
| 配信の設定 | 顕在層に絞りすぎず広げる | 絞るとリーチが枯れて配信が回らない。潜在層まで広げたほうが結果的に獲得数が増える |
具体的には、冒頭で「肩こりが3年続いている方へ」と名指しします。一方で広告の配信設定は、関心のカテゴリを狭く指定しません。
思いついたときに撮る運用は続きません。月初に10〜15本分のネタを一覧にしてから撮影日を決めるほうが、結果として本数が出ます。
ネタの出所は4つあります。
- 実際に聞かれた質問(問い合わせ・接客・電話での質問)
- 既存の投稿に付いたコメント
- 同じ業種で伸びている動画の型
- 社内にある資料(よくある質問集・マニュアル・チェックリスト)
このうち最初の1つが最も強い材料です。聞かれた質問は、他の人も同じことを疑問に思っています。
1本の動画で認知も比較も購入も狙うと、どれも残りません。1本につきベネフィットを1つに絞ります。
目的の置き方は3つに分かれます。
| 目的 | 動画の作り | 見る数字 |
|---|---|---|
| 知ってもらう | 冒頭の引きを強く。商品説明は薄く | 再生数・視聴の継続 |
| 比べてもらう | 他との違いを1点だけ具体的に | プロフィールへの遷移 |
| 買ってもらう | 使い方と、次にすることを明示 | リンクのクリック・問い合わせ |

台本|5つの部品と、冒頭2秒の作り方
結論: 台本は、引き・問題提起・解決策・証明・次の行動の5部品で組みます。この5つのどれに当たるかを説明できない場面は、削ってかまいません。
感覚で撮ると、どこを直せばいいか分からなくなります。
5つの部品
- 引き(0〜2秒):ターゲットにだけ刺さる言葉を置く
- 問題提起:悩みを言葉にして自分の話だと思ってもらう
- 解決策:商品やサービスを、ベネフィット1つに絞って出す
- 証明:なぜそれが可能なのかと、第三者の証拠
- 次の行動:具体的な行動を1つ示す
このうち4番目が抜けると、良い話をしているのに信じてもらえません。使えるのは実績の数字、口コミや掲載、仕組みの説明、利用者の声の4種類です。
冒頭2秒に社名を置かない
冒頭にいきなり社名やロゴを置くと、そこで流されます。知られている会社でも同じです。今は他のものが見たい、という状態で流れてくるためです。
代わりに置くのは、ターゲットが使っている言葉そのものです。ホームページ制作なら「ホームページ」、冷え性向けなら「冷え」。その単語で、自分の話かどうかの判定が起きます。
単なる呼びかけのようなものですが、ここが最も反応の差になる部分です。冒頭2秒で止まれば、その後の視聴時間は倍近くまで伸びるとされています。
引きの型を持っておく
企画のたびに考えるのではなく、型から選びます。
- 名指し:「この動画が出てきた〇〇市の方へ」
- 違和感:本来こちらが頼む立場なのに、向こうが頼んでくる形にする
- 断言:「これで先月5万円減りました」
- 「なぜ肌荒れが戻るか、知っていますか」と問いかける
- 実演:変化を最初に見せる
- 広告に見えない、通常の投稿の見た目にする
引きだけを差し替えて、本文は固定してテストすると差が読みやすくなります。作り直す量が少なく、比較の条件もそろいます。
演者|誰が話すかで結果が変わる
結論: 演者は構成や編集より手前で結果を分けます。商材との一致が最優先で、見た目の良さは二番目です。
ここを外すと、台本と編集をどれだけ直しても戻りません。
迷ったら経営者や現場の担当者を出す
演技より本心のほうが熱が乗ります。採用の動画では、モデルよりも経営者本人のほうが反応が良かった事例が複数あります。
社外のモデルを起用する場合、判断の基準は「この人の話なら聞いてみよう」と思えるかどうかです。商材と合っていなければ、見た目が良くても伝わりません。実務では10〜20人を試して決めています。
振り切っているかどうか・演者を確保できないとき
台本を読んでいるのが見えるものは伸びません。棒読み、目線が原稿を追う、身振りがない。この3つが揃うと最後まで見られません。
表情も身振りも、撮っている本人が「やりすぎではないか」と思うくらいで、画面ではちょうどよく見えます。実写のほうがアニメーションより行動につながります。アニメは最後まで見られやすい一方で、動きが起きにくい傾向があります。
社内に出せる人がいない場合の選択肢は3つです。
- 手元と声だけで作る(顔を出さない)
- ナレーションと素材で作る(画面に人が出ない)
- 演者を手配する(1回3万〜10万円が目安)
顔を出さない構成でも成立しますが、その分だけ構成と編集の負荷が上がります。人が出ないぶん、情報の密度で持たせる必要があるためです。
撮影|寄る・明るく・2〜3アングル
結論: 撮影で押さえるのは、寄ること、明るくすること、同じ場面を2〜3アングルで撮っておくことの3点です。画質より、この3つのほうが差になります。
編集で直せない部分なので、ここは撮影時に決めます。
引きすぎない・明るくする、色を抜かない
引いた画は背景に視線が散り、話している人の顔に目が行きません。顔が画面の3分の1程度を占めるくらいまで寄ります。
商品を映す場合も同じで、全体を映すより、使っている手元に寄るほうが伝わります。全体は1カットだけあれば足ります。
明るさは印象を決める最大の要素です。窓際の自然光か、正面からの照明で顔に影が落ちない状態を作ります。
おしゃれなフィルターをかけると反応が落ちます。映画風に色を抜いた画は、作品としては良く見えても、行動につながりません。色は鮮やかに、コントラストは高めにします。
アングルを2〜3本押さえる
編集で2秒ごとに画面を切り替えるため、同じ話を複数のアングルで撮っておきます。撮影が終わってから足せないので、台本を作る段階でどこを切り替えるかを決めます。
押さえておくのは次の3つです。
- 正面の寄り(メインの話)
- 斜めからの寄り(同じ話の別アングル)
- 手元や商品のカット(差し込み用)
3番目は話している内容と関係する画であれば、後日撮ったものでもかまいません。
編集|削る・速度・音・テロップ
結論: 編集の役割は足すことではなく削ることです。無駄を削って密度を上げると、視聴の継続もその後の行動も改善します。
順番があります。削る、速度を上げる、音を整える、テロップを載せる、の順です。
空白まで削る
「えー」「あのー」を消すのは前提として、セリフとセリフの間の0.1〜0.2秒の空白まで削ります。ここを残すと、内容が同じでも間延びして見えます。
削り終えたら、全体を1.1〜1.2倍速にします。速いほうが視聴の継続も行動の数も良かった、という検証結果があります。見ている人の時間を借りている、という前提に立ちます。
音は80BPM以上で選ぶ
BGMは明るいか暗いかではなく、テンポで選びます。80〜100BPMの範囲が扱いやすく、人の心拍に近いテンポは自然と見てしまう、という説明がされています。
音量の目安は、話し声のピークを基準に、効果音を1段下げ、BGMをさらに下げる形です。BGMが話し声と同じ音量になっていると、内容が頭に入りません。
なお、速度を1.1〜1.2倍に変えた後にBGMを入れ直します。順番を逆にすると音がずれます。
テロップとナレーションは省かない
テロップを入れないのは、今の環境ではほぼ手抜きに見えます。例外は、世界観を作りたいドラマ風の構成くらいです。
同様に、BGMと映像だけの動画も伝わりません。Instagramなど無音で流れてくる面では、まず目で止めて、それから音を使わせる設計にします。文字の行は10〜13文字で折り返すと読みやすくなります。
画面を2秒ごとに切り替えます。切り替えの中身はアングルの変更でも、資料の挿入でも、素材の差し込みでもかまいません。据え置きの1カットが5秒続くと、そこで離脱が起きます。
投稿|プラットフォーム別の設定と使い回し
結論: 1本の素材を3つの面に出すのが基本ですが、そのまま同じものを出すと反応が落ちます。差し替えるのは音源と冒頭の2か所です。
投稿の作業自体は10分程度で終わります。
面ごとの違い・キャプションと音源
| 面 | 音の前提 | 差し替える場所 |
|---|---|---|
| TikTok | 音ありで見られる | 音源をプラットフォーム内から選び直す |
| Instagramリール | 無音で流れてくる | 冒頭のテロップを強くする |
| YouTubeショート | 音ありで見ている人が多い | 冒頭の言い方を検索を意識した形にする |
他社のロゴが入った動画をそのまま出すと表示が伸びにくくなるため、書き出しの段階で透かしの入らない形にします。
キャプションは、本文で言っていないことを1つ足す場所として使います。動画の内容をそのまま書き写すと、読む理由がなくなります。
音源は、プラットフォームが提供しているライブラリから選べば権利の問題は起きません。市販の楽曲をそのまま載せると、動画が公開されなくなることがあります。
数字の読み方|どこが悪いかを切り分ける
結論: 再生数は結果であって、直す場所を教えてくれません。冒頭・本文・出口の3か所のどこが悪いかを、別々の数字で切り分けます。
伸びない原因を1つに決めつけないための工程です。
3つの数字で場所を特定する・尺と一緒に読む
| 数字 | 何を見ているか | 悪いときに直す場所 |
|---|---|---|
| 3秒までの再生の割合 | 冒頭で止まったか | 最初の2秒(引き) |
| 最後まで見た割合 | 途中で離脱していないか | 本文の構成・密度・尺 |
| リンクやプロフィールへの遷移 | 行動につながったか | 次の行動の示し方 |
海外の代理店が集計した目安として、3秒までの割合は20〜25%が最低ライン、28%以上で良好、40%以上で上位とされています。最後まで見た割合は、15秒未満の動画なら35〜50%、15〜30秒なら25〜40%が良好の範囲と示されています。いずれも公式の発表ではないため、自社の平均を基準に置くほうが実用的です。
尺が短いほど最後まで見られた割合は自然に上がります。30秒の動画と90秒の動画を同じ数字で比べても意味がありません。
尺は30〜90秒が基本です。短くすること自体を目的にして、証明の部分を削ると逆効果になります。長さではなく密度で決まるためです。
本数の設計|1本で判断しない
結論: 1本作って出す運用は成立しません。当たらなかったときに止めるしか手がなくなるため、常に複数本を並行させます。
ここは予算の規模によって現実解が変わります。
摩耗する速度・予算に合わせて本数を決める
同じ動画を出し続けると、1〜2週間から長くて1か月で反応が落ちます。新しい動画を足す速度が、落ちる速度を上回っている状態を保ちます。
海外では週3〜5本の追加が推奨されていますが、国内の中小規模の現場では週1本追加できれば良いほうです。無理な本数を計画すると、3週間で止まります。
月3万〜5万円の広告予算で週3〜5本の新規制作は現実的ではありません。その場合は引きだけを差し替えた派生を数本作る形に絞ります。
判断の順番はこうなります。
- 月に何本作れるかを、人と時間から先に決める
- その本数で回るかどうかを見て、広告に出すかを決める
- 本数を確保できないなら、広告の出稿自体を見送る
本数が確保できない前提で広告を始めると、学習が終わる前に予算が尽きます。
制作体制|内製・外注・併用の判断
結論: 削るなら作業、残すなら判断です。企画と演者は社内に残し、編集と書き出しから外に出すのが最も破綻しにくい分け方です。
全部を外に出すと、現場の情報が動画に載らなくなります。
3つの体制の比較・外注しても社内に残る時間
| 体制 | 1本あたり | 社内の時間 | 向く状況 |
|---|---|---|---|
| 全部社内 | 実質4,000〜7,500円 | 1.5〜3時間 | 人がいて、量を出したい |
| 編集だけ外注 | 3,000〜1万5,000円 | 30〜50分 | 撮れるが編集の時間がない |
| 撮影から任せる | 2万〜5万円 | 10分 | 質を上げたい・演者を手配したい |
社内で作る場合の金額は、担当者の時給を2,500円として時間から逆算した数字です。無料に見えて、実際には人件費がかかっています。
編集を外に出しても、社内の窓口には月3〜5時間が残ります。素材の受け渡し、内容の確認、修正の指示です。ここをゼロにできると考えて計画すると、回らなくなります。
権限の設計も先に決めます。アカウントは自社名義で開設し、制作会社には権限を付与する形にします。契約が終わったときに、素材とアカウントが自社に残ります。
費用の相場|制作から運用まで
結論: 編集のみで1本3,000〜1万5,000円、撮影を含めて1本2万〜5万円が目安です。総額でなく、1本あたりに割り戻して比べます。
見積もりの形が会社によって違うため、同じ土俵に乗せます。
内訳の目安・総額でなく1本あたりで比べる
| 依頼の範囲 | 費用 | 補足 |
|---|---|---|
| 編集のみ(カットと字幕) | 1本3,000〜5,000円 | 素材は社内で撮影 |
| 編集のみ(演出あり) | 1本8,000〜1万5,000円 | 効果音・アニメーションを含む |
| 撮影+編集 | 1本2万〜5万円 | 撮影スタッフが出る |
| 撮影1日のパッケージ | 15万〜30万円 | 8〜12本を1日で撮る |
| 編集の月額契約 | 月8万〜15万円 | 月16本前後 |
| 企画から運用まで | 月30万〜60万円 | 企画・制作・投稿・報告 |
撮影を1日にまとめると、1本あたり1万5,000〜3万円まで下がります。月に何回撮影日を取れるかが、単価を決めます。
月30万円の見積もりが2社から出てきたとき、含まれる本数が月8本と月16本なら、実質の単価は2倍違います。比較する前に、次の3つを揃えます。
- 月あたりの本数
- 撮影が含まれるかどうか
- 修正の回数(3回目以降は1回5,000円前後の追加になることが多い)
広告として回す場合の違い
結論: 広告に出す場合も作り方は変わりませんが、判断の期間と予算の下限が変わります。最低2週間、テストで20万円規模は見ておきます。
投稿と広告を同じ感覚で扱うと、途中でやめることになります。
短期間・小予算で結論を出さない
配信の初期は学習の期間にあたり、成果が安定しません。5万円を1週間で使って効果なしと判断するのが、最も避けたいパターンです。
先に検索の広告の状況を見ておくのも有効です。検索でクリック単価が高い、あるいは検索する人自体が少ない領域ほど、動画の出番が回ってきます。検索で取れるならそちらが基本になります。
面ごとの差
YouTubeショートでは、特定のチャンネルや動画を指定して配信できます。競合のチャンネルや、視聴者層が重なるチャンネルを指定する使い方ができます。
Instagram・Facebookのリールやストーリーズは無音で流れてくる前提です。TikTokは音がある文化なので、ストーリーズ向けに作ったものをそのまま持ち込むと合いません。
ショート面に流れてくるのは、まだ検討していない層です。価格や仕様を直球で出しても止まりません。
つまずきやすい点
結論: 失敗の多くは、作る前の設計ではなく、続けられない計画を立てたことに起因します。着手前に確認すれば避けられます。
出稿や投稿の前に、次を確認します。
出す前の確認事項・社内で止まる原因
- 冒頭に社名やロゴを置いていないか
- 尺を短くするために証明の部分を削っていないか
- 再生数を目的にしていないか
- テロップとナレーションが入っているか
- 引きすぎ・暗い・色を抜いた画になっていないか
- 次の行動が「お問い合わせはこちら」で終わっていないか
- 1本だけ作って出そうとしていないか
6番目は具体的にします。「無料相談はこちら」より「LINEで30秒、無料相談はこちら」のほうが動きます。次に何が起きるか想像できると、押す前のためらいが減るためです。
制作が止まる原因は3つに絞られます。演者が捕まらない、ネタが尽きる、確認に時間がかかる。
このうち3番目が最も多い原因です。1本ごとに社内の確認を回すと、公開まで2週間かかります。月初にネタと台本をまとめて確認し、そこから先は担当者の判断で出す形にすると止まりません。
solezoreの支援事例|業種別の進め方
結論: 進め方は業種ではなく、社内に演者がいるかどうかで分かれます。同じ制作でも、人が出せる場合と出せない場合で工程が変わります。
3つの事例を挙げます。
飲食|撮影日を月2回にまとめた
複数店舗を運営する飲食企業から、投稿が月2本で止まっているとご相談をいただきました。店長が空いた時間に撮る運用で、忙しい月はゼロになっていました。
月2回の撮影日を決め、1回で6本分を撮る形に変更しました。台本は月初に12本分を用意し、撮影の当日は読むだけの状態にしています。
その結果、月12本の投稿が続くようになり、来店時に動画を見たと伝えるお客様が月3件から月11件に増えました。撮影にかかる時間は、店長1人あたり月4時間です。
アパレル|演者を固定して、引きだけを変えた
レディースのブランドから、動画ごとに反応の差が大きいという相談です。20本のうち、伸びたのは3本でした。
内容を見ると、伸びた3本はいずれも同じスタッフが出ていました。演者を1人に固定し、本文の構成もそろえたうえで、冒頭2秒だけを4種類作って比較しています。
3か月で、3秒までの再生の割合が18%から31%まで上がりました。制作の負荷は、引きだけを差し替える形にしたことで1本あたり20分ほど減っています。
日用品・家電|アニメーションから実写に戻した
日用品を扱うメーカーから、動画は最後まで見られているのにリンクが押されない、というのが相談の中身でした。制作はアニメーションで統一されていました。
同じ内容を、社内の商品担当者が話す実写で作り直し、同じ配信設定で並行して出しました。最後まで見た割合はアニメーションのほうが高いままでしたが、リンクのクリックは実写が上回りました。
以降は実写を主軸に、仕組みの説明が必要な箇所だけアニメーションを差し込む形にしています。最後まで見られることと、行動が起きることは別の話でした。

よくある質問
Q. スマートフォンだけで作っても大丈夫ですか?
A. 問題ありません。伸びている動画の多くはスマートフォンで撮影されています。機材を足すなら、三脚とマイクの順です。照明は、窓際で撮る時間帯を決めるだけでも改善します。画質より、寄ること・明るいこと・アングルが切り替わることのほうが差になります。
Q. 1本作るのにどれくらい時間がかかりますか?
A. 慣れた体制で2〜3時間です。内訳は企画と台本で40分、撮影で30分、編集で60〜90分ほど。撮影日をまとめて1日で8〜12本撮る形にすると、1本あたりの時間は半分近くまで下がります。最初の5本は時間がかかりますが、型が決まると急に速くなります。
Q. 何本くらい投稿すれば結果が見えますか?
A. 週1〜3本を6か月続けるのが最低ラインです。3か月では、まだ型が固まっていない状態で判断することになります。本数が判断材料をつくるので、少ない本数で当たりを探すより、同じ型で数を出すほうが早く結論が出ます。
Q. 顔を出さずに作ることはできますか?
A. できます。手元と声だけ、あるいはナレーションと素材だけの構成でも成立します。ただし人が出ないぶん、構成と編集の負荷が上がります。情報の密度で持たせる必要があるためです。演者を手配する場合は1回3万〜10万円が目安になります。
Q. 制作を外注すると社内の作業はなくなりますか?
A. なくなりません。編集を外に出しても、素材の受け渡しと内容の確認で月3〜5時間は残ります。ここをゼロにできる前提で計画すると回らなくなるので、窓口を1人決めて時間を確保しておいてください。
Q. 広告に出す場合、いくらから始めればいいですか?
A. 最低2週間、テストで20万円規模は見ておいてください。配信の初期は学習の期間で成果が安定しません。5万円を1週間で使って判断するのが最も避けたい形です。予算が確保できない場合は、まず投稿だけで型を作るほうが順序として妥当です。
まとめ
ショート動画制作について、要点を整理します。
- 成果を分けるのは構成・演者・編集の3つ。1つ崩れると他が良くても落ちる
- 動画の中身はターゲット以外に刺さらないよう絞り、配信の設定は広げる
- 冒頭2秒に社名やロゴを置かない。ターゲットが使う単語を置く
- 台本は引き・問題提起・解決策・証明・次の行動の5部品で組む
- 演者は商材との一致が最優先。迷ったら経営者や現場の担当者を出す
- 撮影は寄る・明るく・2〜3アングル。おしゃれなフィルターは避ける
- 編集は削ることが主。空白まで削り、1.1〜1.2倍速にしてから音を入れる
- 1本で判断しない。摩耗は1〜2週間から1か月。並行して複数本を回す
- 費用は編集のみ1本3,000〜1万5,000円、撮影込み1本2万〜5万円が目安
- 削るなら作業、残すなら判断。企画と演者は社内に残す
補足すると、これから始める場合、最初の1か月は投稿しなくてもかまいません。
同じ型で5本撮って、社内で見返すところまでをやってみてください。5本目で、1本目の撮り方が違っていたことに気づきます。その状態で公開に進むほうが、修正しながら出し続けるより早く進みます。
もう1つ、すでに投稿している場合は、直近20本を再生数の順に並べてください。上位3本に共通しているのは、内容ではなく演者か冒頭の言い方であることが多いはずです。次に作る5本は、その共通点だけを揃えて作ります。
solezoreでは、ショート動画の制作と運用を月8万円から承っています。まずは既存の動画を見て、構成・演者・編集のどこが短い脚になっているかをお伝えするところからでも構いません。
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