「オウンドメディアを作りたいが、何から始めればいいか分からない」「自社でWordPressを構築するか、制作会社に依頼するかで迷っている」――オウンドメディアの立ち上げを検討している経営者・担当者から、このようなご相談をよくいただきます。
結論からお伝えすると、オウンドメディア構築の成否は「CMSの選定」より「SEO戦略の設計」で決まります。 どんなに美しいデザインのメディアを作っても、キーワード設計とコンテンツ戦略が間違っていれば成果は出ません。
オウンドメディア構築の全体像
結論:オウンドメディアの構築は「戦略設計 → CMS環境整備 → SEO初期設定 → 初期コンテンツ制作 → 公開・運用開始」の5ステップで進めます。 最初の「戦略設計」を省いて技術的な構築から始めると、方向性のないメディアができあがります。
構築から公開までのスケジュール目安
| フェーズ | 主な作業 | 目安期間 |
|---|---|---|
| 戦略設計 | 目的設定・ペルソナ・キーワード設計 | 2〜4週間 |
| CMS構築 | WordPress設置・テーマ設定・プラグイン導入 | 1〜2週間 |
| SEO初期設定 | サーチコンソール連携・サイトマップ等 | 1〜2日 |
| 初期コンテンツ制作 | ピラーページ+クラスター記事5〜10本 | 1〜2か月 |
| 公開・運用開始 | 公開・データ取得開始 | 公開日以降 |
初期コンテンツを準備してから公開するか、準備と並行して公開するかはケースによりますが、最低5〜10本の記事を公開してからインデックス依頼を送る方が、Googleからの初期評価が安定します。
ステップ1:戦略設計
結論:オウンドメディア構築で最も重要な工程は「誰に・何を・どんな言葉で伝えるか」を定義する戦略設計フェーズです。 この設計がずれると、どれだけ良いメディアを作っても成果につながりません。
目的とKPIの設定
まず「なぜオウンドメディアを作るのか」を明確にします。
- 目的の例:オーガニック集客によるリード獲得、ブランド認知拡大、採用広報、EC商品の購買促進
- KPIの例:月間オーガニック流入数、問い合わせ数、CVR(成約率)
目的が「なんとなく集客したい」という状態では、1年後に「何のためにやっているか分からない」状況になります。
キーワードマップの作成
自社のビジネスに関連するキーワードを体系的に整理した「キーワードマップ」を作成します。
- メインテーマを設定:自社サービスに最も関連する大テーマ(例:「SEO対策」「MEO対策」)
- ピラーキーワードの選定:メインテーマを包括的にカバーするキーワード(月間1,000〜10,000回程度)
- クラスターキーワードの洗い出し:ピラーに関連する詳細テーマ(月間100〜3,000回程度)
このマップが、今後のコンテンツ制作計画の土台になります。
ステップ2:CMS環境の整備
結論:オウンドメディアのCMSとして、SEOへの対応力・カスタマイズ性・コストのバランスからWordPressが最も推奨されます。 ただし用途や会社の技術力によってはNotion・GhostなどのシンプルなCMSも選択肢になります。
WordPress構築の手順
WordPress構築は以下の手順で進めます。
- レンタルサーバーを契約:エックスサーバー・ConoHa WING・さくらインターネット等(月1,000〜3,000円)
- 独自ドメインを取得:会社名・サービス名に関連したドメイン(年1,000〜3,000円)
- WordPressをインストール:多くのレンタルサーバーが1クリックインストールに対応
- テーマを設定:SEOに強いテーマを選ぶ(SWELLが国内で最もSEO対応が充実)
- 必須プラグインを導入:SEO対策・高速化・セキュリティの3カテゴリ
必須プラグインの例
| カテゴリ | プラグイン | 費用 |
|---|---|---|
| SEO対策 | Yoast SEO または All in One SEO | 無料 |
| 高速化 | WP Rocket または LiteSpeed Cache | 無料〜有料 |
| セキュリティ | Wordfence Security | 無料〜有料 |
| バックアップ | UpdraftPlus | 無料〜有料 |
外注での制作か自社構築か
| 比較項目 | 自社構築 | 外注 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 2〜5万円 | 30〜150万円 |
| 構築期間 | 1〜2週間 | 1〜3か月 |
| 柔軟性 | 自分でカスタマイズ可能 | 変更に追加費用が発生しやすい |
| 技術的品質 | スキルに依存 | プロによる品質保証 |
SEO対策のための基本的なWordPressメディアであれば、自社構築でも十分な品質で作れます。 デザインや機能に特別なこだわりがない場合は自社構築を推奨します。
ステップ3:SEO初期設定
結論:WordPressを構築したら、公開前に必ずSEOの初期設定を完了させることが重要です。 設定なしに公開しても、Googleに正しく認識されず評価が遅くなります。
公開前に必ず行うSEO設定
Google Search Consoleへの登録
- サイトの所有権を確認
- XMLサイトマップを送信(Yoast SEOなら自動生成)
Google Analytics 4の設置
- GTM(Googleタグマネージャー)またはプラグインで設置
基本的なSEO設定(Yoast SEO使用時)
- サイトの基本情報入力(サイト名・ロゴ等)
- 投稿・固定ページのcanonical設定
- robots.txtの確認(管理画面・ログインページをインデックス拒否)
- noindex設定が必要なページの確認(タグページ・日付アーカイブ等)
ページ速度の最適化
- 画像の圧縮(WebP形式への変換)
- キャッシュプラグインの設定
- PageSpeed Insightsでスコア確認(モバイル70点以上を目指す)
ステップ4:初期コンテンツの制作
結論:オウンドメディアは最初の10〜20本の記事でGoogleからの「サイト評価の基礎」が決まります。 初期コンテンツの品質を高くすることが、その後の成長速度を左右します。
初期コンテンツの優先順位
立ち上げ時に最初に作成すべきコンテンツの優先順位は以下のとおりです。
- ピラーページ(親記事)1本:メインテーマを包括的にカバーした8,000字程度の記事
- クラスターページ(子記事)5〜9本:ピラーの各サブテーマを詳しく解説した5,000字程度の記事
- 「会社について」「サービス紹介」ページ:E-E-A-T(信頼性)を高めるための固定ページ
最初から完璧な記事を目指す必要はありません。「公開してデータを取る」ことを優先し、改善は後から行う姿勢が大切です。
著者情報ページの設置
Googleが重視するE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を高めるために、著者プロフィールページの設置が効果的です。
- 著者名・役職・専門領域
- 主な実績・資格
- SNSプロフィールへのリンク
- 顔写真(信頼性向上に効果的)
著者情報のない記事と比べて、著者が明確な記事の方がGoogleの評価が高まる傾向があります。
外注先の選び方
結論:オウンドメディアの構築を外注する場合、「SEO知識があるか」「構築後の運用支援まで対応できるか」の2点が業者選びの最重要ポイントです。
要注意なパターン
- デザイン専門の制作会社にSEOを期待する:デザイン会社にはSEOの専門知識がない場合が多い
- 制作のみの会社に発注して運用は自社でやろうとする:運用ノウハウが引き継がれず放置になりやすい
- 格安の構築費用(10万円以下)に飛びつく:テンプレート流用で差別化できないケースが多い
理想的な外注先は「SEO戦略設計 → 構築 → コンテンツ制作 → 運用改善」までを一貫して支援できるパートナーです。
solezoreの支援実績
オウンドメディア構築の支援でよく聞くのが「Web制作会社に100万円払ってメディアを作ったが、SEOの知識がなく、公開後1年経っても月間100PVにも満たない」というケースです。デザイン重視で構築されたメディアは、canonical(正規URLの指定)の設定ミスやサイトマップの未送信など、技術的SEOの基礎が抜け落ちていることが原因の多くを占めます。solezoreでは戦略設計・CMS構築・SEO初期設定・初期コンテンツ制作までを一気通貫で支援しています。
D2Cブランドで構築から自然流入を獲得
課題: 制作会社に依頼したメディアが公開1年で月間100PV前後にとどまっていました。solezoreのアプローチ: 技術的SEO監査での問題洗い出し、キーワードマップの再設計、ピラー1本+クラスター8本の初期コンテンツ整備の3点に取り組みました。成果: 再構築から約8か月で月間オーガニック流入が公開当初の20倍超に伸び、複数のミドルキーワードで検索10位以内に入る記事が育ちました。
BtoB企業で問い合わせ経由のリード獲得
課題: 自社構築したメディアの記事が増えても問い合わせにつながらない状態でした。solezoreのアプローチ: CV導線の見直し、検索意図に沿ったピラー構成への再設計、著者情報ページの整備を実施しました。成果: 約半年でサービス関連キーワードからの自然流入が約3倍となり、メディア経由の問い合わせが月数件発生する状態まで改善しました。
よくある質問
自社でWordPressを構築するのは難しい?
A. SEOの基本設定を含めて、1〜2週間で構築できます。技術的な知識がほとんどなくても、Youtubeで調べながら進められます。
レンタルサーバーのコントロールパネルからWordPressをインストールし、テーマを設定してYoast SEOを入れるだけで、SEO対応の基本的なメディアが完成します。難しく考えすぎず、まず小さく作ってみることを推奨します。
独自ドメインは何を選べばよい?
A. .jp または .com を選び、会社名・サービス名に関連する覚えやすいドメインをおすすめします。
ドメインのSEO評価はTLD(.jpや.com等)よりもドメイン年齢・被リンク・コンテンツ品質の方が重要です。「SEOに強いドメインを探す」より「早く取得して育てる」ことの方が長期的に有利です。
Wix・SquarespaceなどのノーコードCMSは使える?
A. 使えますが、SEO対応の細かい設定の自由度でWordPressに劣ります。SEOを本格的に取り組むならWordPressを推奨します。
Wix・SquarespaceもSEO基本機能は備えていますが、クロール最適化・構造化データ・ページ速度の細かいカスタマイズはWordPressの方が自由度が高いです。デザイン優先・SEOは最低限という場合はWixも選択肢になります。
まとめ:オウンドメディアを正しく構築しよう
オウンドメディア構築の要点を整理します。
- 戦略設計が最初:CMS構築より前に目的・KPI・キーワードマップを設計する
- WordPressが最推奨CMS:SEO対応・カスタマイズ性・コストのバランスが最も優れている
- 自社構築は2〜5万円・外注は30〜150万円が目安。SEO知識のある業者を選ぶ
- SEO初期設定を公開前に必ず完了:Search Console・GA4・サイトマップ・ページ速度
- 初期コンテンツは質を優先:ピラー1本+クラスター5〜9本から始める
- 著者情報ページの設置でE-E-A-Tを高める
「オウンドメディアの立ち上げ・構築を支援してほしい」「今のメディアをSEO強化したい」という方は、ぜひsolezoreにご相談ください。戦略設計から構築・コンテンツ制作・運用まで一気通貫でサポートします。
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