コンテンツマーケティングの教科書|売上に直結する設計と運用の正解

コンテンツマーケティングの教科書|売上に直結する設計と運用の正解 SEO・コンテンツ
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「記事もSNSも動画もやったほうがいいと言われますが、どれから手を付けるべきか判断できません」「発信は続けているのですが、売上との関係が見えません」――コンテンツマーケティングのご相談は、この2つが大半を占めます。

結論からお伝えすると、手を広げる前に決めるのは買う直前の段階に何を置くかです。コンテンツマーケティングとは、買う前の段階にいる人へ役に立つ情報を届け、判断できる状態まで運ぶ取り組みを指します。

solezoreでは、この取り組みを商談の会話にたとえて説明しています。初対面でいきなり見積もりを出す営業はいません。相手の状況を聞き、判断材料を渡し、最後に金額を出します。コンテンツは、その会話を人手をかけずに行う仕組みです。

広告と、積み上げる集客のちがい
広告
払えばその日から来る
止めると止まる
費用が読める
競合と入札で競る
積み上げる集客
効くまで3か月から半年
止めても残る
手間が読みにくい
積み上がると強い

この記事では、広告との違いと組み合わせ方、検討の段階ごとに必要なもの、形式とチャネルの選び方、制作体制の作り方、成果の測り方までを、実際に支援している立場から解説します。

コンテンツマーケティングとは何か

結論: 買う前の段階にいる人へ、判断に役立つ情報を届ける取り組みです。売り込みではなく、相手が自分で決められる状態を作ることを目的とします。

実務では、記事を書くことと同じ意味で使われている場面が多くあります。

売り込みとの違い

広告は、今すぐ買う人に向けて商品を提示します。コンテンツマーケティングは、まだ買う段階にない人に向けて情報を渡します。

この違いは、届く相手の数に表れます。今すぐ買う人は市場のごく一部で、大半は調べている段階にいます。ここに接点を作ることが目的です。

役に立つ情報を出すと売れなくなると思われがちですが、逆になります。判断材料を先に渡した相手のほうが、決めるのが早くなります。

扱う範囲は記事だけではない

記事が中心になることは多いものの、それだけではありません。動画、SNSの投稿、メールと公式LINEの配信、事例集、料金表。これらすべてが含まれます。

形式が違っても、目的は同じです。相手が判断するために必要な情報を、その人がいる場所に置く。

どの形式が向くかは、商材と相手によって変わります。形式を先に決めると、届かない場所に労力を使うことになります。

成果が出るまでの性質

コンテンツは、作った時点では成果を生みません。読まれ、比較され、時間が経ってから問い合わせに変わります。

このため、着手から6か月から1年は投資の期間になります。今期の売上を作る手段にはなりません。

一方で、いったん回り始めると止まりにくい性質があります。3年前に公開した記事から今月も問い合わせが入る、という状態が作れます。

広告との違いと組み合わせ方

組み合わせる順番
1
広告で早く売る
立ち上げ期。何が刺さるかを短期間で知る
2
刺さった話を記事にする
広告で分かったことを積み上げる形に変える
3
記事が効き始めたら広告を絞る
自然の流入が出た語から止める
4
広告は新商品にだけ残す
積み上げが無い領域に使う

結論: 広告は今月の売上、コンテンツは来年の問い合わせを作ります。どちらかを選ぶのではなく、役割を分けて併走させる形が現実的です。

予算の出どころが違うため、社内では別の担当が持っていることも多い領域です。

性質の比較・組み合わせの順序

比較の軸広告コンテンツマーケティング
反応が出るまで当日6か月〜12か月
止めたとき翌日に流入が消える徐々に下がるが残る
費用の性質変動費。出稿が続く限り発生制作費。作った分が資産になる
届く相手今すぐ買う段階の人調べている段階の人
1件あたりの費用競合が増えると上がる記事が増えると下がる

広告は、成果が読みやすいかわりに、費用を止めると流入も止まります。コンテンツは逆の性質を持ちます。

現実的な進め方は、広告で反応の取れた言葉をコンテンツへ回す形です。広告なら1か月で、どの言葉から問い合わせが来るかが分かります。

その言葉で記事を作れば、外れる確率が下がります。何が当たるか分からないまま50本書くより、確度の高い10本を先に作るほうが早く成果に届きます。

逆に、コンテンツで反応の良かったテーマを広告に回すこともできます。読まれている記事は、その内容に需要がある証拠です。

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検討の段階ごとに必要なものが変わる

相手がどの段階にいるか
読み手の段階
困りごとに気づいていない
事例と、他社の話。まだ売り込まない
解決策を探している
手順と比較。ここが最も本数が要る
会社を選んでいる
費用・実績・進め方。仕事に直結する
決めた後
契約と進行の説明。解約を防ぐ

結論: 相手がいる段階によって、必要な情報が変わります。段階を無視して同じ内容を出し続けると、どの段階の人も動きません。

段階ごとに見ていきます。

4つの段階のうち、比べている段階が最も薄い

段階相手の状態必要なコンテンツ
気づいていない課題を自覚していない症状や兆候を扱う記事・SNS
調べている解決策を探しているやり方・仕組みを扱う記事
比べている選択肢を絞っている費用相場・比較・選び方
決める直前依頼先を検討している事例・料金表・よくある質問

多くの企業が、調べている段階の記事ばかりを作ります。読まれる数は伸びますが、売上には届きません。

solezoreが自社のメディアを見直したときも、表示の94.6%が調べている段階の記事に集中していました。読まれる記事と売上を作る記事は別という前提で、比率を組み直しています。

実務でいちばん抜けやすいのが、比べている段階です。費用の相場、他社との違い、選び方の基準。

この段階の情報を自社で出していないと、比較サイトや他社の記事で判断されます。そこに自社が載っていなければ、候補から外れます。

自社の料金を公開することに抵抗がある企業は多いのですが、公開している側が候補に残ります。solezoreが料金を出しているのも、この理由からです。

最後の段階では、事例と料金表が見られます。ここが薄いと、記事を読んで興味を持った人が最後で止まります。

事例は、業種と課題が近いものを揃えます。件数より、読んだ人が自分と重ねられるかどうかが重要です。

よくある質問も有効です。問い合わせの前に不安を潰しておくと、連絡が来る確率が上がります。

形式の選び方|記事・動画・SNS・メール・資料

形式を選ぶ基準は3つ
01
伝える内容
手順は動画、比較は記事、告知はSNS
02
続けられるか
動画は負担が大きい。人が抜けると止まる
03
残るかどうか
記事は積み上がる。SNSは流れる

結論: 形式ごとに得意な段階が違います。記事は調べている人、動画とSNSは気づいていない人、メールと資料は比べている人に向いています。

形式ごとに見ます。

記事が向く場面

検索して調べている人に届きます。文字で読める分、情報量を多く載せられる点が利点です。

比較や費用のように、じっくり読んで判断する内容に向きます。逆に、まだ課題を自覚していない人には届きません。検索されないためです。

制作にかかる時間は、8,000字の記事で6〜10時間です。外注する場合は1本3万〜8万円が相場になります。

動画とSNSが向く場面

課題を自覚していない人に届く数少ない手段です。検索していない人の画面に、こちらから出ていける点が他と違います。

短い動画は、認知を作る役割を担います。ここで細かい説明をしても最後まで見られないため、興味を持たせるところまでで役割を切ります。

制作は、1本あたり数千円から数万円です。ただし本数が要るため、月の総額では記事と変わらない水準になることもあります。

メールと資料が向く場面

すでに接点のある相手に届けるものです。一度問い合わせをくれた人、資料を請求した人へ、判断材料を継続的に渡します。

新規の獲得には向きませんが、検討期間が長い商材では効果があります。半年後に思い出してもらう手段として機能します。

法人向けの商材では、詳しい資料を用意して、引き換えに連絡先を受け取る形が一般的です。

チャネルの組み合わせ方

積み上がるものと、流れるもの
積み上がる
記事
資料
動画(検索から見つかるもの)
流れる
SNSの投稿
メール
一時的な話題

結論: 最初から複数のチャネルを同時に始めないでください。1つを回せる状態にしてから次を足すほうが、結果的に早く進みます。

同時に始めて3か月で全部が止まったという相談を、これまで何度も受けてきました。

1つ目に何を選ぶか

判断の基準は、相手がどこで情報を探しているかです。法人向けなら検索、消費者向けの日用品ならSNS、という分かれ方が基本になります。

自社の商材が検索されているかどうかは、キーワードの検索数を調べれば分かります。関連語を合わせて月1,000回に届かないなら、検索以外を選びます。

迷った場合は、すでに問い合わせをくれた人に「どこで知りましたか」と聞くのが確実です。実際の経路が分かります。

2つ目を足す時期

1つ目のチャネルで、毎月の作業が止まらなくなってから足します。目安として、記事なら月4本を3か月続けられた時点です。

同時に始めると、どちらも中途半端になります。とくに人員が1〜2名の体制では、まず片方を軌道に乗せます。

あわせて、2つ目は1つ目と繋がる形で選びます。SNSで知った人が検索して記事に着地する、という導線が作れると、両方の効果が上がります。

制作体制と1か月の回し方

1か月の回し方
1
月初に本数と担当を決める
決めないと、忙しい月に0本になる
2
材料を先に集める
現場の話と数字。ここが最も時間を食う
3
まとめて作る
都度作ると必ず止まる
4
月末に1つだけ振り返る
何が反応されたか。1行でよい

結論: 続く体制の条件は、決める人と作る人が分かれていることです。1人が全部を担うと、その人が忙しくなった時点で止まります。

体制の作り方を示します。

役割を3つに分ける・1か月の流れ

  1. 決める:何を作るかを決め、公開の可否を判断する。社内の1名
  2. 作る:構成と本文を書く、または動画を撮る。社内でも外注でも可
  3. 確認する:事実関係と表現の制約を見る。社内の1名

決める役割と確認する役割は、社内に置きます。ここを外部に出すと、自社にしかない情報が入らなくなります。

作る役割は外注できます。1本3万〜8万円で、月4本なら12万〜32万円です。

月初に前月の数字を確認し、その月に作るものを決めます。ここで30分です。

制作は月の前半に集中させ、後半を確認と修正に充てます。公開日を月末に固めると、確認が間に合わず品質が落ちます。

月末に、公開したものと数字を記録します。この記録がないと、翌月の判断ができません。

計測|何をもって成果とするか

見る数字は段階で変わる
01
立ち上げ期
本数と、公開できているか。順位はまだ動かない
02
3か月後
表示回数と流入。動き始めるのはここ
03
半年後
問い合わせと商談。ここで初めて費用対効果が出せる

結論: 見るのは、問い合わせ件数と、そこに至った経路の2つです。閲覧数を成果にすると、読まれても売上が動かない状態に気づけません。

測り方を整理します。

閲覧数を目標にしない

閲覧数は増やしやすい数字です。話題性のある内容を書けば伸びますが、それが問い合わせにつながるとは限りません。

目標にするなら、問い合わせ件数か資料請求の件数です。ここから逆算して、必要な閲覧数を算出する形にします。

たとえば月10件の問い合わせが必要で、閲覧から問い合わせまでの割合が0.5%なら、月2,000の閲覧が要ります。この計算があると、閲覧数が意味を持ちます。

経路まで追う

問い合わせが来たとき、その人がどの記事から入ったかを記録してください。解析ツールの設定で追えます。

この情報があると、どのコンテンツに投資すべきかが分かります。閲覧数の多い記事と、問い合わせを生んでいる記事は、多くの場合で一致しません。

solezoreの自社サイトでも、問い合わせの直前に見られているのは記事ではなく料金ページと事例ページでした。記事は入口で、判断は別のページで行われています。

続かない企業の共通点

結論: 止まる企業には共通点があります。同時に手を広げすぎる、担当者が1人しかいない、成果の基準を決めていないの3つです。

繰り返し見るものを挙げます。

3か月で止まる企業に共通すること

記事、SNS、動画、メール配信を同時に始めると、3か月で全部が止まります。1つずつ軌道に乗せてください。

とくに動画は制作の負担が大きく、他を圧迫します。撮影と編集に慣れるまでは、記事の本数が落ちる前提で計画します。

書ける人が1人の場合、その人の繁忙期に更新が止まります。半年止まると、順位も戻すのに時間がかかります。

避けるには、記事の型を先に作ります。構成の雛形があれば、書く人が代わっても品質の幅が小さくなります。

あわせて、外注先を1社確保しておくと、繁忙期を乗り切れます。毎月頼まなくても、関係だけ作っておく形で構いません。

何をもって成功とするかを決めていないと、続けるべきか止めるべきかの判断ができません。

着手時に、6か月後にどうなっていれば継続かを決めてください。問い合わせ件数、公開本数、検索からの流入数など、測れる形にします。

基準がないまま1年続けると、費用だけが積み上がって判断が先送りされます。

solezoreの支援事例|業種別の進め方

結論: solezoreでは、形式を決める前に、相手がどの段階でどこにいるかを確認します。ここでは2つの業種で、何を変えたかを紹介します。

医薬品|表現の制約がある中で判断材料を作った

一般用医薬品を扱う企業から相談をいただきました。SNSと記事の両方を運用していましたが、表現の制約から当たり障りのない内容しか出せないという課題がありました。

確認すると、商品の説明に寄せた内容ばかりでした。この領域では書ける範囲が限られるため、どの投稿も似た文面になります。

そこで、商品ではなく使う場面を扱う方向へ切り替えました。どんなときに薬剤師へ相談すべきか、市販薬と処方薬の違い、成分表示の読み方といった内容です。

制約の中でも、判断の役に立つ情報は出せます。3か月目から、公式サイトの成分ページへの流入が増え始めました。商品の紹介をやめたことで、かえって商品に近づいた形です。

通信|段階の抜けを埋めて資料請求が増えた

法人向けの通信サービスを扱う企業からのご相談で、記事は50本あるものの問い合わせが月1〜2件でした。

記事を段階ごとに分類すると、調べている段階が42本、比べている段階が4本、決める直前が4本という偏りがありました。比較と費用の情報がほとんどありません。

そこで、料金の比較、乗り換えの手順、他社との違いを扱う記事を12本追加しました。あわせて、詳しい資料を作り、引き換えに連絡先を受け取る形を用意しています。

5か月目に資料請求が月3件から月14件に増えました。既存の記事から資料へ導線を引いただけで、記事の総数は12本しか増えていません。

solezoreのサービス一覧と料金

よくある質問

Q. コンテンツマーケティングとSEOは何が違うのですか?

A. コンテンツマーケティングは、買う前の段階にいる人へ情報を届ける取り組み全体を指します。SEOは、そのうち検索という経路を使う技術です。動画やSNS、メール配信もコンテンツマーケティングに含まれるため、SEOのほうが範囲の狭い言葉になります。

Q. 成果が出るまでどのくらいかかりますか?

A. 6か月から12か月が目安です。最初の3か月はほぼ数字が動きません。今期の売上を作る手段としては期待せず、広告と併走させる形をおすすめします。ただし、公開本数や資料の作成状況は1か月目から確認できます。

Q. 記事とSNSと動画、どれから始めるべきですか?

A. 相手がどこで情報を探しているかで決まります。法人向けなら検索、消費者向けの日用品ならSNSが基本です。判断に迷う場合は、既存の顧客に「どこで知りましたか」と聞いてください。実際の経路が分かります。

Q. 何本くらい作れば成果が出ますか?

A. 記事なら最初のテーマで30本前後です。ただし本数より、検討の段階が偏っていないかのほうが重要になります。調べている段階の記事が20本あっても、比べている段階が0本なら問い合わせは増えません。

Q. 外注と内製はどちらがいいですか?

A. 決める役割と確認する役割は社内、作る役割は外注という分け方をおすすめします。何を作るかの判断を外に出すと、自社の商売の勘所が反映されません。執筆だけを外注する形なら1本3万〜8万円が相場です。

Q. 閲覧数は増えたのに問い合わせが増えないのはなぜですか?

A. 読まれているのが、調べている段階の人だからです。比べている段階と決める直前の段階に向けた情報を用意してください。費用相場、他社との違い、事例、料金表の4つが揃っているかを確認することをおすすめします。

まとめ

コンテンツマーケティングについて、要点を整理します。

  • 買う前の段階にいる人へ、判断に役立つ情報を届ける取り組み
  • 広告は今月の売上、コンテンツは来年の問い合わせ。役割を分けて併走させる
  • 相手の段階は4つ。比べている段階と決める直前が最も薄くなりやすい
  • 形式ごとに届く段階が違う。記事は調べている人、動画とSNSは気づいていない人
  • チャネルは1つずつ。月4本を3か月続けられてから次を足す
  • 決める役割と確認する役割は社内に残す
  • 成果は問い合わせ件数で測る。閲覧数を目標にしない
  • 続かない原因は、手を広げすぎ・担当者1人・基準なしの3つ

補足すると、着手する前に、自社の既存コンテンツを4つの段階に分類してみてください。

多くの企業で、調べている段階に8割以上が偏っています。この偏りが分かれば、次に何を作るべきかは自動的に決まります。分類の作業は、記事50本でも1時間ほどで終わります。

もう1つ、問い合わせをくれた直近10件に、何を見て決めたかを聞いてみてください。想定と違う答えが返ってくることがあります。

solezoreでは、コンテンツの設計から記事・動画・SNSの制作までを一括で承っています。表現の制約がある業種の実績もありますので、既存コンテンツの棚卸しからでも構いません。

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後藤駿幸(株式会社solezore 代表取締役)

この記事の監修者

後藤駿幸

株式会社solezore 代表取締役

株式会社solezore 代表取締役。30万人規模のTikTokアカウントを現役で運営しながら、企業のSNS運用代行・TikTokキャスティング・EC販売支援を行う。記事は、自社と支援先の運用で実際に起きたことをもとに書いている。

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